EIZO株式会社は、映像制作向けHDRに対応した31.1型カラーマネージメント液晶モニター「ColorEdge CG319X」(以下:CG319X)を2018年5月23日に発売する。希望小売価格はオープン、同社ダイレクト販売価格は税込594,000円。

CG319Xは、ColorEdge CG318-4Kの後継機種で、デジタルシネマ規格であるDCI 4K(4096×2160)解像度の31.1型4Kハイエンドモデル。PQ方式とHybrid Log Gamma方式、両方のHDR入出力特性(ガンマ)に対応。PQ方式は、ITU-R BT.2100およびSMPTE ST2084に、Hybrid Log Gamma方式はITU-R BT.2100に準拠してる。DCI-P3、Rec.2020を含む映像制作専用カラーモードを搭載。カラーモードはモニター本体の前面ボタンから切替えて使用でき、ユーザーはプロジェクトの色基準に合わせて手間なく色管理を行えるとしている。

HDR PQ方式、Hybrid Log Gamma方式を含むさまざまな規格に対応したガンマ値を選択可能。専用ソフトウェアColorNavigator 6/NXを使うことで、任意のカメラLogをガンマに設定できる。モニター単体でカメラLogの映像を確認できるため、撮影現場での運用に有効だとしている。また、ガンマにHLGを設定している場合、入力されたHLG信号に対応してシステムガンマ値1.0~1.5を選択可能。

また、キャリブレーションセンサーをモニター筐体に内蔵しており、経年変化による表示のずれを正しく再調整でき、ColorNavigator 6/NXを使用すると用途に合わせた最適な表示に調整可能。正しい表示を保つために必要な再調整は、内蔵のキャリブレーションセンサーが自動で実施(セルフキャリブレーション)。従来はセルフキャリブレーション時、モニター画面が暗転しPC作業ができなかったが、CG319Xは作業画面を表示させたまま、再調整できるようになった。

CG319Xは、HDMI端子、DisplayPort端子を各2系統搭載し、いずれもケーブル1本でDCI 4K(4096×2160)/60p入力に対応。4K/60pで撮影した映像を変換せずにプレビュー可能。HDMI端子は10-bit、4K/50/60p、4:2:2、DisplayPort端子は10-bit、4K/50/60p、4:4:4まで。その他の新機能として、AI(人工知能)を活用した正確な表示を維持する機能を搭載。使いやすさに配慮した特長として、静かな環境でユーザーが作業に集中できるよう換気用のファンがない設計を実現。また、地震など災害時の転倒リスクを考慮し、従来機種よりも安定性を向上させた新スタンドを採用している。

なお、CG319Xは、2018年4月9日から12日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2018の同社ブース(サウスホール/SL15713)にて展示予定。