ベンキュージャパン株式会社は、AQCOLORディスプレイの新製品として、ハードウェアキャリブレーションに対応した27型のWQHD映像編集用液晶ディスプレイ「PV270」を2018年7月6日に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定売価は税込11万円前後。

PV270は、2560×1440(WQHD)解像度に対応したディスプレイ。Rec.709を100%、DCI-P3を96%カバーし、Rec.709およびsRGBカバー率100%の色空間を実現しており、ハイビジョンテレビやデジタルシネマ用のアウトプットと事前に定義した色を一致させることがで可能だとしている。

バックライトセンサー搭載により安定状態までわずか5分

ムラ補正回路による均一なユニフォーミティの均一化を実現。画面全体の何百もの小区域を、自動的に細部まで輝度を微調整する。輝度制御により、電源を入れた後、数分以内に最適な輝度になるようバックライトが調整され、安定状態までわずか5分だとしている。短時間の使用でも、購入から製品寿命までの長期間使用でも、一定の輝度を維持するように設計されている。

グラフィックカードの出力データを変えることなくディスプレイ内部の画像処理チップを調整できる、ハードウェアキャリブレーションにより、グラフィック設定に影響を受けることなく、画像とオリジナルコピーとの一貫性を確保。キャリブレーション結果を2つまでディスプレイ本体に直接保存できるため、用途に合わせて容易に切り替え可能。

平均デルタE≤1.5

14-bit 3D LUTにより、正確な色とグラデーションを表示可能。RGBの加法混色性能を向上させる14-bit 3D LUTを採用したことで、グレー階調を含め厳密な色再現が可能となった。また、Rec.709とAdobe RGBの両方の色空間で平均デルタE≤1.5を満たし、映像およびグラフィック編集のプロセスで正確な色を提供するとしている。デルタE≤1.5では、オリジナル画像の本来の色を映し出すだけでなく、最初に画像を照合した段階で信頼性の高い有望な色彩を実現する。

X-Rite社と共同開発したキャリブレーションソフトウェア「Palette Master」により、さまざまな作業内容に応じてICCプロファイルを簡単にカスタマイズ可能。また、異なる色空間の映像を左右に並べて同時に表示可能なGamutDuo機能も搭載。その他にも1080/24pプレイバックに対応(HDMIで接続する場合のみ有効)。48Hz/72Hzのリフレッシュレートに対応し、通常モニターの60Hzリフレッシュレートによって生じるソース映像の歪みがなく、24pのフィルムコンテンツを正しいフレームで表示するとしている。