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Hedenの新キャリブレーション機能を搭載したワイヤレスフォーカス「YMER 1」
小輝日文グループのRAIDは7月11日、港区芝浦にある同社ショップにて同社取り扱いブランドの新製品を展示する「新製品内覧会」を開催した。
「YMER 1」はCine Gearで発表されたHedenのワイヤレスフォーカス/アイリスコントロールシステムモーター。前モデルでは実現できなかったフォーカスノブのトルクを可変に変更できたり、ソニー社製バッテリーを採用し、外側から容易にバッテリー交換ができるように改善されている。ワイヤレスフォーカスと有線制御でズームまたはアイリスを最大2軸の制御が可能。
また、モーターを噛んでいると一般的にはレンズを動かせないが、Hedenはリングを動かすことができる。レンズコントローラーのキャリブレーションによっては、トルクが強すぎてレンズを痛めたりすることがあるが、YMER 1は手によるマニュアルで動かすことでリスクを減らしている。このレンズが傷まないキャリブレーションも大幅に進化しているところだ。
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コントローラーのトルクの変更が可能
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コントローラーはソニー製のバッテリーに対応し、交換は容易になった
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最小軽量のモーター「M21VE-L」。このほかにジンバルなどに取り付けるさらに小型のモーターも用意されている
小型でお手軽な価格なbebob社のVMICROバッテリー
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VMICROバッテリーのラインナップ。写真はV45 microやV98 microで、このほかにもV150 microもある
VMICROシリーズは、ドイツのbebob社の小型軽量タイプのバッテリー。これまでのバッテリーをREDなどの小型のカメラに装着すると上にはみ出してしまうことがあったが、VMICROシリーズは小型なのでREDの本体とマッチする。
ラインナップは、V45 micro、V98 micro、V150 microの3種類。バッテリーによっては残量表示に対応しないものもあるが、VMICROバッテリーはREDやARRI、ソニーのカメラで残量表示に対応する。どちらの方向からでもTタップが挿せるツイストDタップ出力を装備し、5VUSB出力機能も備えている。抑えられた価格も特長で、V150 microは47,000円、V98 microは38,000円、V45 microは30,000円となっている。
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他社のバッテリーとVMICROバッテリーの比較。VMICROバッテリーの小ささがわかる
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REDのDSMC2にVMICROバッテリーを組み合わせたところ。サイズがマッチしている
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5秒の長押しで、赤く光るとRED、青く光るとARRIやソニーの残量表示のモードを切り替えられる
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ダブルタップでライトが光る。暗闇でのバッテリー交換に便利
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ツイストTタップとUSBのアウトを搭載
全てが解消されたWave2登場!
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光学ピックアップを採用して小型化を実現したWave2
Tangent社のWave2は、旧来のWAVEの欠点をすべて改善したオールインワンのコントロールサーフェイス。従来のWaveは、トラッカーボールにメカニカルピックアップを採用しており、埃が詰まると動かなくなる問題を抱えていた。Wave2は、RippleやElementと同じ光学ピックアップを採用してその問題を改善。フラッグシップモデルのElementと変わらないタッチ感、ボールの転がり感を実現している。
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中央がRipple、右が新製品のWave2、左が最上位機種のElementのトラッカーボール部分のみ
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OLEDディスプレイを搭載
また、ボタンのカチャカチャする音を低減させたり、フットプリントを小型化している。ボタンの数などはWaveとまったく一緒なので、できることは同じと考えて良い。しかし、価格はリニューアルして安くなっている。
気になるのはBlackmagic DesignのDaVinci Resolve Micro Panelとの比較で、価格はMicro Panelが113,800円。Wave2は113,000円でMicro Panelよりより800円安い。
機能面では、Tangent社のパネルは汎用性を高く作っており、幅広いアプリケーションに対応する。DaVinci Resolveだけではなく、アドビのPremiere ProのLumetriのグレーディングやFilmLightのPrelight、Final Cutなどににも対応する。Wave2は液晶モニターを搭載しているので、ソフトウエアによってパラメーターが確認できたり、メニューを切り替えて多機能に使うことも可能。
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DaVinci Resolve Micro Panelと異なり、幅広いアプリケーションへの対応を特徴としている。Premiere Proにも対応する
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正確な重量は不明だが、片手で簡単に持ち上げられる軽さを実現。持ち歩いて出先で使用するといったことも可能だろう
デュアル感度モードを搭載したGEMINI 5K S35
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GEMINI 5K S35センサーを搭載したDSMC2
REDのGEMINI 5K S35は、デュアル感度モードの搭載が特長だ。ISO800が基準のStandardモードとISO3200が基準のLow Lightモードの2つの感度を持っている。StandardモードやLow Lightモードの切り替えや感度の切り替えはタッチパネルで可能。Low Lightモードを使えばこれまでのRED社のカメラでは実現できなかったISO10000以上の撮影に対応可能となる。
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Standardモードを選択した状態。ベース感度はISO800
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Low Lightモードを選択した状態。ベース感度はISO3200
プロフェッショナルな映像製作の技術が詰め込まれたFreeflyのスタビライザー「MoVI」
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ジンバルスタビライザーで有名なFreeflyからスマートフォン向けの「MoVI」が登場
Freeflyの「MoVI」は、スマートフォンに対応するスタビライザー。価格は36,000円で、iOS 11以降のMovi Appが動作するアップルのiPhonのみに対応する。
特長はユニークなL字形のベースで、他社のジンバルは1本の支柱で支えているので手のブレが発生しやすいが、MoVIは両手で支えることができるので子供や女性でもバランスが取りやすくなっている。底面には、業界標準の1/4-20のネジ穴を切っているので、通常のパッケージの状態で通常の三脚などに取り付けが可能。大型の三脚やテレビの撮影現場で使う人もいるという。
MoVIは、高度な撮影モードをコンシューマのジンバルで使用できるのを特長としている。主なモードは以下の通り。
- Majestic:通常の追従するモード
- Echo:A点とB点をセットすると、自動的にパンやチルトをプログラミングして行えるモード
- Movilapse:歩きながらタイムラプスを撮れるハイパーラプスに近いモード
- Timelapse:A点、B点セットしてパンしながらタイムラプスを撮れるモード
- Orbit:被写体の周囲をぐるりと回って撮るモード
また、重量のあるスマートフォン用の外部レンズを装着した際に、カウンターウェイと呼ばれるウェイトを右端につけてバランスをとれる「Movi Adjustable Counterweight」も別売りで用意されている。
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Movi Appにはインパクトのある撮影が可能なさまざまなモードが用意されている
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大型の外部レンズを使用する際の3軸バランスをとるための「Movi Adjustable Counterweight」を別売りで用意
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Movi Adjustable Counterweightを装着したところ
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こちらもMovi Adjustable Counterweight装着時の様子
Codex Capture Drive DockのリーダーがThunderbolt3に対応
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Codex Capture Drive DockがThunderbolt 3に対応
Codex Capture Drive Dockが、Thunderbolt 2からThunderbolt 3対応となり、読み込み速度が改善された。Codexキャプチャドライブのメディアは最大2TBだが、2TBまで撮影をしてドライブにコピーした際の速度がThunderbolt 3対応により従来より5分短くコピーが完了できるようになる。
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