© 2018「音量を上げろタコ!」製作委員会
Blackmagic Designの発表によると、三木聡監督の最新作「音量を上げろタコ!」の撮影にURSA Mini Pro 4.6K、Pocket Cinema Camera、Video Assistが使用されたという。
「音量を上げろタコ!」は三木聡氏による、ハイテンション・ロック・コメディ。驚異の歌声を持つカリスマ的人気を誇るロックスター・シンと、声の小さなストリートミュージシャン・ふうかが出会い様々なミラクルが起きる物語。同作品には、阿部サダヲ、吉岡里帆、ふせえり、田中哲司、千葉雄大などが出演しており、2018年10月12日より全国ロードショーにて公開される。
撮影監督には相馬大輔氏が抜擢された。相馬氏は、「ヘルタースケルター」、「TOKYO TRIBE」、「予告犯」などの作品に携わっている。「音量を上げろタコ!」の撮影には、URSA Mini Pro 4.6K、Pocket Cinema Cameraが使用され、URSA Mini Pro 4.6Kのモニタリングおよび収録機として、Video Assistが使用された。
撮影監督の相馬大輔氏© 2018「音量を上げろタコ!」製作委員会
今回、Blackmagic DesignのURSA Mini Pro 4.6K、Pocket Cinema Camera、他社のカメラという3種類のカメラを使用しました。大体の撮影現場では、メインカメラをAカメラと呼び、サブのカメラをBカメラなどと呼び、使い分けることが多いのですが、この作品では新しい試みをしたいと考えていたのもあり、あえてメインやサブのカメラを決めず、一つのカメラのチームとして状況に応じてカメラの使い分けをしていました。それぞれのカメラが持つ個性や特徴をそのまま生かしたいと考えていたので、あえてルックを統一するということもしませんでした。
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今回、アナモフィックレンズを使用することを前提で、カメラを探していました。アナモフィックレンズは、70ミリフィルムに近い効果を持っています。撮像管を大きく撮ることができ、35ミリレンズで撮影するよりも、被写体や物などの距離感が縮まる効果があります。三木監督の過去の作品は、シュールな笑いや、クールな笑いのコメディ作品が多く、空虚な空間を強調するようなテイストが多かったのですが、今回の作品は今までと違い、笑いだけでなく、シンとふうかの親密な人間関係を描いた作品だったので、アナモフィックレンズの距離感の縮め方が効果的になればと思い使用することを決めていました。
アナモフィックレンズだけでなく、16ミリのレンズも使用しました。16ミリレンズは、世界観がワイドになり、距離感を生み出す効果があります。シーンに応じて、レンズを変えることで人間関係を表現したいと考えていました。アナモフィックレンズが装着でき、コンパクトで、機動性が良く、RAWで撮影できるカメラを探す中で、条件を満たすのは、URSA Mini Pro 4.6K以外にありませんでした。
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狭いセットやスペースが少ない現場でも、コンパクトでフットワークの軽いURSA Mini Pro 4.6Kは、大変重宝しました。特に、ふうかの家のセットはとても狭く、URSA Mini Pro 4.6Kなしでは撮影することができませんでした。コンパクトなだけでなく、軽量なボディのため、ジンバルにのせ、ワイヤーを這わせて撮影をするなど、どのような状況でも安定して撮影が行えました。
昼間のシーンでは、内蔵NDフィルターを必ず使用していました。NDフィルターがカメラに内蔵されているのは、とても楽ですね。限られた人数のスタッフで撮影を行わなくてはいけなかったので、このような小さなことでも手間が省けるのは大変助かります。URSA Mini Pro 4.6Kは、見た目のボディがかっこいいだけでなく、中身がきちんと作られていることがよくわかります。
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Blackmagic Pocket Cinema Cameraは、シンとふうかのライブシーンに使用された。
Pocket Cinema Cameraは、手で持てるサイズのカメラなので、持ち運びも簡単です。音楽ライブのシーンでは、ライブの観客の群衆の中にカメラマンが入って撮影をしました。通常の大きなカメラの場合だと、観客がカメラを意識してしまい臨場感が薄れてしまいがちですが、Pocket Cinema Cameraの場合には、群衆に紛れて撮影することができるので、ダイナミックなライブシーンを捉えることができました。