Blackmagic Designの発表によると、ドイツのブンデスリーガのサッカークラブであるTSG 1899ホッフェンハイムが、Blackmagic Design製品を中心としたUltra HDソリューションを導入し、内部プロダクションおよびライブ放送システムの刷新したという。

ブンデスリーガでの前シーズンで3位という成績を納めた同クラブは、UEFAチャンピオンズリーグ2018-19への出場権を初めて自動的に得た。この新しい船出に備え、ホッフェンハイムの制作チームは既存のSDインフラを一新し、ストリーミングプラットフォームであるTSG.TVの改善を行うことにした。

制作パートナーであるGBMS GmbHの協力のもと、同クラブの新しいワークフローは1台のATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kと2台のATEM 1 M/E Advanced Panelを中心に構築され、複数のライブプログラムのミックスを同時に制作している。PreZero Arena(ライン・ネッカー・アレーナ)の観衆用の大画面配信に加え、舞台裏映像などの娯楽情報番組、統計データ、グラフィックなどが、一般エリアやビジネスクラブに配置されている複数のLEDスクリーンに配信されている。

GBMSのモーリス・グントゥ氏は次のようにコメントしている。

グントゥ氏:ホッフェンハイムのインストールにおいては、ビデオワークフローの効率化および簡素化に加え、高解像度フォーマットのサポートおよび全般的なシステムの使い勝手の改善が求められました。つまり、既存のインフラを完全に近代化する必要がありました。技術面と金銭的な観点から見て、Blackmagic Designの製品がそれに最も適していました。

試合の日は常に、外部の放送局がスタジアムに来て放送を行なっているため、ホッフェンハイムは放送品質のレベルにマッチするシステムを希望していたという。

グントゥ氏:多数のMini Converter Optical Fiber 12Gを使用することで、外部の放送局からクリーンフィードをホッフェンハイムは得られるようになり、それらのイメージをクラブ独自の制作ミックスにシームレスに取り込めるようになりました。

GMBSは、同クラブのためにPPU(周辺処理装置)も構築した。これには、ATEM Television Studio HD、HyperDeck Studio Mini、Blackmagic Web Presenterが使用されており、Open Broadcaster Softwareを介して、FacebookとYouTubeに同時にフィードを送信することで、試合、記者会見、トレーニング状況、その他の情報を配信している。

ホッフェンハイムのPreZero Arenaに4Kソリューションが導入されたことで、外部イベントや企業がスタジアムの内部ビデオリソースを使用できるようになったため、これまで以上の柔軟性を提供できるようになったという。

TSG 1899ホッフェンハイムのゼネラルマネージャーであるフランク・ブリール氏は「規模の大きめな制作チーム用に追加の編集席を追加しました。また、様々なイベントのあらゆる要件に対応できるように、ワークフローは構築されています」とコメントしている。

ホッフェンハイムのメディア・PR長のホルガー・クリーム氏は次のようにコメントしている。

クリーム氏:同ソリューションを使用したコンテンツ制作の品質の高さに非常に感心しています。スタジアム内だけでなく、ロケでも素晴らしいですね。Blackmagic Designのおかげで、世界各地で、一貫性のある高品質の制作が行え、世界中のファンの皆さまがすぐにコンテンツにアクセスできるようになりました。