キヤノンは、PLマウントを採用したデジタルシネマカメラ用単焦点レンズシリーズ「Sumire Prime」を新たに展開し、同シリーズ7機種を2019年6月上旬より順次発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格はすべて税別750,000円前後。ラインナップは以下の通り。
- CN-E14mm T3.1 FP X(2019年9月下旬発売)
- CN-E20mm T1.5 FP X(2020年1月下旬発売)
- CN-E24mm T1.5 FP X(2019年6月上旬発売)
- CN-E35mm T1.5 FP X(2019年6月上旬発売)
- CN-E50mm T1.3 FP X(2019年6月上旬発売)
- CN-E85mm T1.3 FP X(2019年8月下旬発売)
- CN-E135mm T2.2 FP X(2019年12月下旬発売)
Sumire Primeは、被写体を印象づける柔らかな映像描写を実現したシネマカメラ用単焦点レンズシリーズ。EFマウントの単焦点レンズシリーズに加え、映像制作業界で広く普及しているPLマウントを採用した本シリーズを投入することで、多彩な映像表現を求める映像制作現場のニーズに応えるとしている。
レンズ側面には愛称である「Sumire Prime」のロゴが記載されている
Sumire Primeの新製品7機種は、大口径非球面レンズやUDレンズ、UDレンズの性能をさらに向上させたスーパーUDレンズを採用した同社独自の光学設計により、芯がありかつ柔らかな映像描写を実現。高い解像感を特長とするEFマウントの単焦点レンズシリーズに対し、PLマウントの単焦点レンズシリーズSumire Primeは、背景に広がる柔らかなボケが被写体を優しく浮かび上がらせることによる美しく印象的な映像描写が特長だとしている。
EF/PLの両シリーズに共通した暖色系のトーンにより、人物の表情を柔らかく、自然に描く映像表現が可能。明るいTナンバーを実現し、柔らかく大きなボケ表現や、低照度環境での明るい画の撮影が可能。11枚絞り羽根の採用により、開口形状が円形に近い状態を保てるため、柔らかく自然なボケ味を表現可能。また、奇数枚数の絞り羽根は光芒の数が2倍になる現象を利用し、光が柔らかく拡散した映像表現ができるという。
フォーカス操作によるボケ味のある演出を安定させるフォーカスブリージングを抑制している
フォーカスリングは回転角(操作角度)約300°。CINEMA EOS SYSTEMの単焦点レンズの全機種間で、リング部のギア位置や前玉径などを統一し、マットボックスや外付けのフォーカス調整用アクセサリーなど、各種アクセサリー(他社製を含む)の取り付け位置を機種ごとに調整する必要がない。フォーカスの指標をレンズの左右両面に表示することにより、距離目盛を左右両側から確認可能。また、夜間撮影や暗がりでの撮影時に視認性を向上させるため蓄光指標を採用している。
Sumire Primeの7機種については、PLマウントからEFマウント、EFマウントからPLマウントへの交換サービスを実施予定。購入した販売店に持ち込むと、同社にて交換対応を実施するとのこと。サービス開始時期や預かり期間、費用などの詳細はCINEMA EOS SYSTEMホームページ内のサポート情報にてアナウンス予定。
なお、Sumire Primeは、2019年4月8日から11日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2019の同社ブース(セントラルホール/C4425)にて展示予定(展示されるのはCN-E14mm T3.1 FP X/CN-E24mm T1.5 FP X/CN-E35mm T1.5 FP X/CN-E50mm T1.3 FP X/CN-E85mm T1.3 FP Xの5機種)。