アドビは、NABに先駆け、処理の高速化と人工知能(AI)を用いて制作の効率化を向上させたAdobe Creative Cloudのビデオ&オーディオツールを4月3日発表した。これらはNABのアドビ出展ブースで公開される(ブース番号:#SL5610)。

 

アップデートの新機能には、アドビのAIおよび機械学習テクノロジーAdobe Senseiを活用したビデオ向けの「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能、タイトルおよびグラフィックスの制作とアニメーションの制作のための新機能、洗練されたオーディオミックス機能、プロジェクトに用いる各種メディアを整理整頓する機能などがある。

不要なオブジェクトを自動的に消去する「Project Cloak」と呼ばれていた「コンテンツに応じた塗りつぶし」は、Adobe Senseiを活用してブームマイク、看板、ロゴ、あるいは人物までも含めた視覚的要素をフッテージから消去する作業を自動化した

オーディオ機能としては、新たに背景音に対応した、AuditionとPremiere Pro搭載の自動ダッキング機能が挙げられる。Adobe Senseiで強化された自動ダッキングは、人物の音声レベルに応じてバックグラウンド音のレベルを動的に調整可能となった。調整のために打たれたキーフレームは手動で自由に調整が利く。

Premiere Proでは効果や色変更の適用に用いるマスクトラッキングの高速化、デュアルGPUへの最適化、HEVCおよびH.264処理におけるハードウェア高速化の強化など、数百もの処理高速化を実現

After Effectsでは、「色の変更」や「ラフエッジ」といった効果のGPU高速化を可能にした。CREATIVE CLOUD 公式チャンネル「CREATIVE CLOUD道場」で配信した「#254 NAB Show 2019 直前スペシャル」では、After Effects を中心にアドビビデオ製品の最新情報を紹介している

(ザッカメッカ)