Grass Valleyの発表によると、英国ロンドンに拠点をおくポストプロダクションのThe Lookは、今後増加する4K・8K制作に対応するため、所有するRioを最新バージョン4.5にアップグレードしたという。
ドルビービジョン認定のポストプロダクション施設であるThe Lookでは、Rioを6式所有しており、それらの連携を可能とするRio ConnectワークフローエンジンおよびRio Assistソフトウェアがその作業の中核を担っている。The Lookではすでに2019年・2020年にNetflixなどで放映されるドラマシリーズの制作が決まっており、今回将来を見据えてシステム全体の更新を行った。
消費者の4K・HDR対応テレビへの投資が増加するにつれ、放送業者やコンテンツプロバイダは、HDR・4K・8Kを含む、より高い解像度フォーマットに投資した映像制作をしなければならなくなってきている。その差別化のための4K・HDRの映像配信が進む中で、そのための予算も増大している。The Lookは今回Rioをアップグレードしたことで、4K・HDRの制作を効率化しスピードアップすることができたという。
The Lookのchief executive officer and senior colouristであるThomas Urbye氏は次のようにコメントしている。
Urbye氏:Dolby Visionをサポートするために進化し、8Kに対応した新しい施設への投資は、The Lookが顧客から期待される最高の成果をお届けするための重要な戦略の1つです。Rioは、こうした要求事項をすべて満たし、成果物のスピーディーで高品質な編集を可能にします。我々のクライアントは、番組編集において、放送直前まで編集できることを期待するようになりました。
アップグレードされたRioでは、4K映像のリアルタイム再生が可能で、Rio Connectを使うことにより、ほんの数秒でどんなプロジェクトも任意のマシンで共有することができます。グレーディングは、レンダリングの必要がなく、クライアントは最終結果をすぐ確認することが可能です。我々はRioを使うことにより、どんなに厳しい期限にも対応できるようになりました。
The LookのシステムではDolby Visionの設定も、マスタファイルに付随する単一のXMLに全て格納することによって複数のディスプレイデバイスに対する設定を行うことができる。またグレーディングに関する全てのパラメータは、Grass ValleyのNeoパネルからフレームやショット分析の選択肢を用いて制御することができ、長尺のプロジェクトでより高速なワークフローが実現するとしている。