Blackmagic Designは、新製品「Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K」を発表した。希望小売価格はUS$2,495(国内:税別283,800円)。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 6Kは、ハンドヘルド・デザインのデジタルフィルムカメラで、スーパー35サイズの6K HDRイメージセンサー、13ストップのダイナミックレンジ、EFレンズマウントを搭載。また、25,600までのデュアルネイティブISOに対応。EFレンズマウントは、Canon、Zeiss、SIGMA、Schneiderなどのレンズが使用可能。
軽量のカーボンファイバー・ポリカーボネート製筐体には、多機能ハンドグリップがついており、収録、ISO、WB、シャッターアングルなどのすべてのコントロールを指先で操作できる。センサーは、熱雑音を減少するよう設計されており、クリーンなシャドウと高いISO設定を実現。さらに、5インチの大画面LCDを搭載しており、4Kおよび6K解像度で完璧なフォーカス合わせが可能。
6144×3456解像度のスーパー35センサーおよびEFレンズマウントを搭載したPocket Cinema Camera 6Kは、大型のEFフォトレンズを使用でき、浅い被写界深度で背景をぼかしたシネマライクな美しいショットが得られ、6Kで撮影を行い、その後にポストプロダクションでズームおよび再フレーミングできるので、1台のカメラで画質を損なわずにワイドショットやクローズアップも作成できるとしている。また、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kおよび6Kは、13ストップのダイナミックレンジに対応。
Blackmagic Pocket Cinema Cameraは25,600までのデュアルゲインISOをサポート。4K/6Kの両モデルともイメージ内のゲインまたはノイズを最小限にするよう最適化されている一方、センサーのダイナミックレンジは完全に維持される。ネイティブISO400はオンセットの照明を使用するシーンに最適。カメラでISO設定を調整するとゲインが自動的に設定されるので、照明を設定する時間がない場合でも、優れたイメージを簡単に撮影できるという。
新しい6Kモデルは、6144×3456 16:9で50fps、あるいは6144×2560 2.4:1および5744×3024 17:9で60fpsで撮影できる。より高いフレームレートで撮影したい場合、ウィンドウセンサーでは、2.8K 2868×1512 17:9で120fpsまで対応。アナモルフィックレンズを使い、3.7K 60fps(3728×3104)で真のアナモルフィック6:5の撮影も可能。
Blackmagic Pocket Cinema Cameraは、一般的なオープンファイルフォーマットで収録するため、メディアのトランスコードに時間を費やす必要はない。4Kまでのあらゆるフォーマットは、業界標準の10bit Apple ProResファイル、6Kまでのまでのあらゆるフォーマットは12bit Blackmagic RAWで収録。メディアファイルはあらゆるオペレーティングシステムで扱うことができ、さらにメディアカードやディスクは、Mac用にHFS+、Windows用にexFATにフォーマット可能。
CFastおよびSD UHS-IIカードレコーダーを内蔵。さらにUSB-C拡張ポートを搭載しているので、外付けディスクへ直接収録することも可能。HDには標準のSDカード、ネイティブ4K/6K Blackmagic RAWには高性能のSD/UHS-IIまたはCFastカードを使用できる。1時間以上におよぶフル解像度の6Kを1枚の256GBのSD UHS-IIに収録可能。
カメラの背面には、超高輝度の5インチ大型タッチスクリーンを搭載。タッチスクリーンは、撮影中に重要な情報、カメラの設定用メニューを表示し、直感的なタッチオートフォーカスに対応。スクリーンのオーバーレイは、ステータス、ヒストグラム、フォーカス/ピーキングインジケーター、レベル、フレームガイド、再生コントロールを表示できる。
インターフェースは、シンプルなタップ&スワイプで、設定の調整、メタデータの追加、収録ステータスの確認が行える。また、オンスクリーンのフォーカス、露出ツール、3D LUT、HDR、メタデータ入力、タイムコード、Blackmagic RAW設定などのカメラ機能を完全にコントロール可能。
モニタリング用にフルサイズHDMIコネクターがついており、HDRおよびクリーンな10bitの出力に対応。また、1系統のミニXLRインターフェースは48Vのファンタム電源に対応。加えて、3.5mmビデオカメラスタイルのマイク入力を1系統、ヘッドフォンコネクター、プロ仕様のロック式DC電源コネクターを1系統、搭載している。
Pocket Cinema Cameraシリーズは、17および33ポイント3D LUTファイルをサポート。Extended Video、Film to Video、Film to Rec.2020などの内蔵LUTを使用することもできる。
プロ向けの機能を搭載したプロ仕様のカメラには、タイムコードジェネレーターも搭載されているので、複数のカメラを使用する撮影でも完全な同期を保つことができる。Tentacle Syncなどの外部タイムコードジェネレーターを3.5mmオーディオジャックに接続するだけで、カメラがタイムコードを自動的に検出し、内部ジェネレーターにロック。これにより、それぞれのカメラで収録を開始/停止しても、すべてのカメラのショットが同一のタイムコードになる。さらに、新しいDaVinci Resolve 16.1は、すべてのカメラからのショットを自動的に検出して同期するので、何千ものショットの分類に時間を割く必要はない。
Blackmagic Pocket Cinema Cameraシリーズは、標準のLP-E6型リムーバブル・バッテリーを使用。さらにロック式DC電源コネクターも搭載。同梱のACプラグは、カメラへの給電とバッテリーの充電を同時に行える。USB-C拡張ポートはバッテリーの充電にも使用できるため、ポータブルバッテリーパック、携帯の充電器、さらにはラップトップからも充電可能。オプションのBlackmagic Pocket Battery Gripを追加すると、2つのバッテリーを使用可能。
Blackmagic Pocket Cinema Camera4Kおよび6Kは、フルバージョンのDaVinci Resolve Studioを同梱している。Blackmagic Pocket Cinema Camera 6Kの主要な機能は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- インディーズ映画、ドキュメンタリー、ビデオブログなどに最適
- 軽量のカーボンファイバー・ポリカーボネート製の筐体
- 片手で操作可能な多能グリップ
- 6K(6144×3456)および4K(4096×2160)モデル
- MFTあるいはEFレンズと互換
- 13ストップのダイナミックレンジでフィルムルックを実現
- 25,600までのISOに対応し、低照明条件でも優れた性能を発揮
- フル解像度の収録は60fpsまで、ウィンドウ収録は120fpsまで対応
- ポピュラーなソフトウェアと互換性のある標準のオープンファイルフォーマット
- SD、UHS-II、CFastカードレコーダーを内蔵
- 超高品質のBlackmagic RAW収録に対応
- 5インチの内蔵タッチスクリーンを使用して、6K撮影で正確なフォーカスを実現
- URSA MiniおよびURSA Broadcastカメラと同じBlackmagic OSを採用
- 第4世代のBlackmagicカラーサイエンスに対応
- フルサイズHDMIで、ステータスをオーバーレイ表示したモニタリング
- 48Vのファンタム電源に対応したプロ仕様ミニXLR入力
- 3D LUTはモニタリングと収録の両方に適用可能
- USB-Cポートで外付けディスクに直接収録
- 内蔵タイムコードジェネレーターでマルチカム撮影を同期
- 21.2メガピクセルまでのスチルフレームキャプチャー
- 11ヶ国語のユーザーインターフェース
- Bluetoothを介したリモートカメラコントロールに対応
- 12V DCから給電、USB-Cから充電
- ポストプロダクション用にDaVinci Resolve Studioを同梱
Blackmagic DesignのCEO グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
Blackmagic Pocket Cinema Camera 6Kは、ユーザーの皆様からのリクエストを踏まえ、優れた6Kイメージング、EFレンズサポートに対応しました。4Kモデルに搭載されているすべての機能を搭載していますが、さらにEFレンズ、6K解像度にも対応し、より高品質のイメージが得られます。さらに、Video Assistの機能を内蔵しているので、追加機材を購入したり持ち運ぶ必要はありません。DaVinci Resolve Studioも同梱されているので、優れたオールインワン・ソリューションを使って誰もがクリエイティブに作品を創作できます。