撮影に使用されたキヤノンの8Kカメラ・8Kレンズ

キヤノンが番組提供している、TBSテレビ「世界遺産」(毎週日曜日18:00~放送)は、“人類共通の財産である世界遺産を最新の技術で記録し、未来に残す”ことを番組コンセプトに、キヤノンのCINEMA EOS SYSTEMやデジタル一眼レフカメラ、EFレンズなどの機材を使用している。

キヤノンの発表によると、2019年10月6日放送回の本編の一部において、キヤノンの8Kカメラ・8Kレンズを使用し、TBS初となる8K撮影が行われた。キヤノンの8Kカメラ・8Kレンズが民間放送のテレビ番組撮影で使用されたのは今回が初めて。​

仁和寺「観音堂」での撮影風景

撮影場所は、仁和寺(京都府京都市)の「観音堂」。機材の設置スペースに制限がある中で、カメラ本体が小型・軽量なため、高い機動性を生かした撮影ができたとしている。なお、同番組は地上デジタル放送対応のため、8K撮影映像をフルHDに変換して放送される。

(以下、プレスリリースより引用)

■放送日時
2019年10月6日(日)18:00~18:30(8K撮影映像は本編の一部です)

■放送内容
テーマ:「天皇家の京都」
10月22日に行われる天皇陛下のご即位の儀式「即位礼正殿の儀」に先だって放送される特別企画。「古都京都の文化財」として世界遺産になっている寺社城郭の中でも、特に皇室と関わりの深い仁和寺を軸に一年がかりで撮影しました。8K撮影した観音堂の他、通常撮影による見どころもいっぱい。御室御所(おむろごしょ)と呼ばれた仁和寺の金堂(国宝)は、約400年前に御所の紫宸殿(ししんでん)を移築したもので、現存する最古の紫宸殿。秘仏である薬師如来坐像(国宝)も特別に撮影することができました。また後醍醐天皇の菩提寺である天龍寺も撮影、桜咲く嵐山を借景にした美しい日本庭園も見どころです。

今回キヤノンの8Kカメラ・8Kレンズを使って撮影を行った、TBSテレビ「世界遺産」制作チームの堤慶太プロデューサーは次のようにコメントしている。

■8K撮影ならではの見どころについて
仁和寺の観音堂の内部です。映像が高精細になればなるほど細部の表現力がアップするので、本尊千手観音菩薩をはじめ、立ち並ぶ三十三体の仏像のディテールを忠実に、奥行き感をもって描けたと思います。また壁面など堂内に描かれた障壁画も細かいところまで記録できました。今回は地上波なのでフルHDに変換しての放送となりますが、それでも8K撮影の精細感や立体感は感じられるのではと思います。

仁和寺「観音堂」内部の仏像

■印象に残っている撮影エピソードについて
一般の拝観の方が入ってくる前に観音堂の外回りを撮影しなければならないため、早朝4時から撮影準備を始めました。まだ真っ暗で、キャンプ用のヘッドライトが役に立ちました。暗闇で組み上げた撮影用クレーンを使い、朝日が昇ってくると同時に撮影開始。カメラ本体がコンパクトなこともあり、ダイナミックなカメラワークができました。朝早くから対応してくれた仁和寺さんに感謝しています。