※写真は昨年の様子
パナソニックシステムソリューションズ ジャパンは10月28日、2019年11月13日から15日の期間中に千葉・幕張メッセで開催される国際放送機器展「Inter BEE 2019」の見どころや新製品を紹介する発表会を開催した。同日発表された内容から、Inter BEEの取り組みについて詳しく紹介しよう。
映像制作・放送関連機材部門ブースでは、ライブIPソリューションを中心に展示
今年のパナソニックは、映像制作・放送関連機材部門(ホール2-3/2514)とプロオーディオ部門(ホール1/1209)に同時出展する。映像制作・放送関連機材部門ブースでは、「ライブIPソリューション」のデモンストレーションに関わる運用やオペレーションをメイン展示の他に、「カメラソリューション」「制作業務効率化ソリューション」「4K8Kソリューション」「ライティングソリューション」の合計5つのコーナーに展示スペースを分けて展示を行うという。
合計5つのコーナーに展示スペースを分けて展示。コアな商材だけではなく、各製品を活かしたソリューションやパッケージを展示するという
■ライブIPソリューションコーナー
メイン展示のライブIPソリューションでは、2020年のオリンピック、パラリンピックを見据えて、パラリンピックの正式競技「ボッチャ」にデジタルコンテンツを掛け合わせた演出で見せる「サイバーボッチャ」を実現。ライブスポーツイベントを効果的に魅せる展示に仕上げる予定だという。
特に注目なのは、撮影・制作・送出をIPで結ぶ同社新開発の次世代IT/IPプラットフォームで、屋内イベントを中心に複数のカメラやサードパーティー製との連携をさせながら、その内容を大型スクリーンに投影が可能。ライブの運用を少人数で実現可能だという。
また、コンテンツの有効性を定量的に測定し、集客等につながるコンテンツの更なる改善につなげることができる満足度測定システムを展示。観客の表情を分析し、満足度を数値化することができる。
ライブIPソリューションコーナーでは、ライブのスポーツイベントを効果的に見せる方法を展示
演出効果が有効であるかを分析し、演出の改善、マネタイズに繋がるような取り組みを支援できる内容の展示も実施を予定している
ライブIPソリューションコーナーでは、リニューアルしたリアルタイム字幕制作システムも展示。パナソニックでは、2002年より納入しているシステムであり、過去からの蓄積したノウハウを最大限に活用し、大幅にリニューアルが行われている。文字起こしサービス「P-VoT」と同じ音声認識エンジンと業界特化の辞書をコアにしながら、高精度かつ低遅延で字幕を生成し、字幕を素早く修正、送出できる。また、GUIに関は、字幕修正の作業経験がなくても、容易に操作ができるように考慮しているという。
ブースでは、DJの声を直接認識をさせて、バリアフリーの観点から生字幕を活用するイメージでの訴求を予定
■カメラソリューションコーナー
カメラソリューションのリモートカメラでは、ラインナップの展示や自動追尾、リモートプロダクションの運用を訴求する。人物がどの方向を向いていても追従可能で、途切れの少ない高精度な自動追従の実現や、NDI対応で転送量を抑えた運用が可能なリモートプロダクションを紹介する。
新製品「AW-HE75W/K」「AW-UE4WGN/KGN」を展示
カメラソリューションの4K8Kカメラでは、8K ROIとシネマライブを訴求。8K ROIは、8K映像から全体の画角を含めて5つの画角のHD映像を生成クロップをすることで、複数のカメラの切り出しを連動させたかのようなマルチカメラの運用をデモする。
シネライブは、シネマカメラのVARICAM LTをリモコン制御、リターン映像、タリー操作などのライブ制作に必要な機能追加をして、スタジオカメラ同等の運用でシネマクオリティの映像制作が可能。また、ライブで使用する映像出力と同時に2次配信に自由度が高いLog収録も可能だという。
4K/HDR制作+IP接続に対応する「CXシリーズ」第2弾となる2/3型ショルダーマウントタイプの「AJ-CX4000GJ」などの新製品も展示される
■制作業務効率化ソリューションコーナー
制作業務効率化ソリューションでは、ファイルベース「OTC」と自動文字起こしサービス「P-VoT」を中心に展示。特にファイルベースシステムでは、OTC連携や上位支援システムとの連携だけでなく、撮影収録時の自動文字起こしや編集時、アーカイブ時の文字データとの連携を強化。制作現場の課題解決と業務を効率化する、放送業界の働き方改革を推進する新たなワークスタイルを提案するという。
■4K8Kソリューションコーナー
4K8Kソリューションのコーナーでは、ワールドワイドに大ヒットしたAV-HS400およびAV-HS410Nの後継機として、ハイエンドの12G-SDIスイッチャーのコア技術を詰め込んだ小型の4系ライブスイッチャー「AV-UHS500」を展示する。大型スイッチャーに迫る基本機能を備えて、HD映像制作と同等の運用性を4K制作でも可能なのが特長。
プロオーディオ部門ブースでは「RAMSA」を中心とした新製品を展示
ホール1に出展するプロオーディオ部門ブースでは、「Beyond the Legacy」をテーマとし、「RAMSA」を中心とした新製品を展示する。ポータブルワイヤレスアンプ「WX-PS200」や、ワイヤレスマイク「WX-SR200Aシリーズ」などの新商品を展示予定。
また、ラインアレイスピーカーは、会期中に実施される「INTER BEE EXPERIENCE:X-Speaker(SRスピーカー体験デモ)」にて「WS–LA500Aシリーズ」が試聴可能。
プロオーディオ部門ブースのイメージ
ニアフィールドスピーカーやポータブルワイヤレスアンプを展示
主な出展製品は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
■LIVE IPソリューション
- 【新コンセプト】次世代IT/IPプラットフォーム
- 8KROI/リモートカメラ連動
- リアルタイム字幕制作システム
- スタジアム演出サービス
■カメラソリューション
- 4K HDR/IP接続対応カメラレコーダーラインナップ
- 4Kシネマカメララインナップ
- リモートカメラシステム
■制作業務効率化ソリューション
- 音声認識文字起こしサービス「P-VoT(ピーボット)」
- ファイルベースシステム
- C型音声送り返しシステム(パナガイド)
- ニュース送出Compact-OTC
■4K8Kソリューション
- 8K制作機システム
- 4K/12G-SDI映像制作システム
- 4K小型スイッチャーシステム
■スタジオライティング
- 新調光卓+負荷器具
- 高出力調色ベースライト/レーザーピンスポット
[プロオーディオ部門 ホール1内]
- RAMSA ニアフィールドスピーカー WS-BN010/BN025/NF015/NF055/NF075
- RAMSA ラインアレイスピーカー LA500A/550A
- ワイヤレスマイクシステム WX-SR200A シリーズ
- ポータブルワイヤレスアンプ WX-PS200
- RAMSA+Technics DJブース