実証実験イメージ
株式会社NTTドコモ東北支社(以下:ドコモ)と、株式会社仙台放送(以下:仙台放送)、ソニービジネスソリューション株式会社(以下:SBSC)は、第5世代移動通信方式(以下:5G)を活用した実証試験を、2019年12月19日に実施し、5Gを用いた映像のリアルタイムクラウド編集・中継に成功したことを発表した。同試験はNTTドコモ東北支社エリア初の屋外5G通信エリアを用いた試験。
実証試験の模様
同試験では、宮城県仙台市にある勾当台公園市民広場(以下:勾当台公園)にドコモの5Gプレサービスによる5G通信エリアを構築し、勾当台公園に設置した複数台のカメラ映像をドコモの5Gネットワークを通じて「ドコモオープンイノベーションクラウド」上に構築された、ソニーの簡易クラウド中継ソリューション「Virtual Production」へリアルタイムでライブストリーミング配信し、ドコモ東北ビルより「Virtual Production」を利用した配信映像スイッチングを実施した。なお、カメラにはソニー製XDCAMメモリーカムコーダー「PXW-Z280」などを使用。また、映像素材サーバへ5Gを用いて接続し、離れた場所からの映像編集の試験も行われた。
これにより、屋外も含めた複数基地局、複数端末を接続した環境における5G通信に成功したほか、複数台のカメラ映像の中から最適な映像を切り替えて勾当台公園内の大型モニタにストリーミング配信するといった体験を提供したという。
同試験を通して、放送における編集・中継と5Gを融合させることにより、カメラとネットワークをワイヤレスで繋ぐことが可能になり、場所を問わずに撮影映像を配信できるようになり、さらなる「映像編集の即時性」「技術者の確保」に加え、「カメラの設置やアングルの自由度」「中継コスト削減」に寄与していくと思われ、働き方の観点からもICTを活用したクラウドワークスのさらなる進展が期待できるとしている。
なお、同試験はドコモが主体となり、総務省から請け負った令和元年度5G総合実証試験の一環として実施している。