ソニーは、8Kチューナーを内蔵した液晶テレビ ブラビア「 Z9H」を2020年3月7日に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格は税別200万円前後。

Z9Hは、「クリエイターの制作意図を忠実に再現する」フラッグシップモデル、ブラビアMASTER Series。同社の高画質技術を結集したプロセッサー「X1 Ultimate」は、8Kの膨大な映像の分析と処理をリアルタイムに行うことを目指し、8Kテレビの商品化に向けて開発された。被写体それぞれに対して最適に高精細化する「オブジェクト型超解像」処理で、ノイズを抑えながら細部まで精細感を高め、より現実に近い、高画質を実現するとしている。

パネル背面に高密度に敷き詰めたLEDモジュールを独立して駆動させるソニーの独自技術「Backlight Master Drive」。細かい範囲での明暗を表現することで、際立った明るさと引き締まった深い黒のコントラストを実現。同社独自のアルゴリズムに基づき画面全体の光のバランスを精密に調整。暗い部分の電流を明るい部分に集中させることで、8Kパネルでは難しい高輝度を実現。

2Kや4Kなどのあらゆるコンテンツを8K解像度の高精細な映像に作りかえる「8K X-Reality PRO」を搭載しており、シーンごとに専用の8Kデータベースを参照し高精細化処理を行うことで、テレビ番組やインターネット動画なども、細部の正確な質感まで8K画質相当に引き上げる。また、独自の光学設計「X-Wide Angle」搭載により、斜めから見た場合でも、正面から見た場合と同等の映像が視聴可能。

同社独自の音響技術「Acoustic Multi-Audio」が、大画面で課題となる映像と音の定位の不一致を解消。画面の上下に4つの2ウェイスピーカー(トゥイーターとウーファーで構成)と2つのサブウーファーを搭載し、音の定位感と広がりが向上しているという。マルチチャンネルのサラウンドシステムを構成する際に、テレビがセンタースピーカーの役割を果たす「センタースピーカーモード」を搭載。音声フォーマット「Dolby Atmos」にも対応している。

8Kの映像美を際立たせるため、ベゼル内にBlade(ブレード=刃のような薄い板)を並べて影を作り出すことで、光の影響を受けにくい漆黒のベゼルを実現。画面上部に新たに搭載したスピーカーもBladeの中に取り込むことで、デザインの一部として表現している。スタンドは、筐体を支える強度を保ちながら、2枚の板で構成する最小の構造で、目の前の映像により没入できるようにしているという。