© SXSW Japan Office
SXSW Japan Officeを務めるVISIONGRAPH Inc.は、2020年3月13日~22日の10日間、米国テキサス州オースティンにて巨大ビジネスカンファレンス&フェスティバル「SXSW2020」へ日本から参加するアーティスト・スピーカー・出展企業を一挙紹介するWebサイト「Japan Challenge@SXSW2020」を公開した。日本のコンテンツ量は史上最多になる見込みだという。
SXSWは、Film/Music/Interactiveの3つの部門を柱とし、10日間の会期中に音楽ショーケース・映画のプレミア上映・カンファレンスセッション・様々な展示会などが行われる大規模な複合イベント。TwitterやAirbnbをはじめとする新たなサービスがSXSWを機に世界的に広まっていった経緯から、近年では特に若手のスタートアップ企業の登竜門として注目されており、毎年日本からも多くの参加者が訪れている。
SXSWのカンファレンスでは、22のトラックに分かれた膨大な数のセッションやミートアップが行われる。その多くはアメリカにおける著名人や有識者だが、近年では日本の参加者もスピーカーとして取り上げられるようになり、今年は史上最多となる28名がスピーカーとして登壇。その半分以上がConvergence(Film/Music/Interactiveの融合領域)のセッションだという。
劇中では主人公達がSXSWに出演するシーンがあり、それが2020年のSXSWで現実化する
© BONES, Shinichiro Watanabe, Project CAROLE & TUESDAY
また、SXSWにて特に注目されるFeatured Speakerには、アニメ監督の渡辺信一郎氏が選ばれ、アニメ「キャロル&チューズデイ」のメイキングストーリーを紹介予定。SXSWではFilm/Music/Interactiveの垣根なく、日本からのカンファレンススピーカーが増加しているという。
Panasonicは、SXSW Tradeshowで、一人ひとりにとっての豊かなくらしを実現するためのアイデアを提案する
© Panasonic Corporation
また、SXSWでは会期中に複数の展示会が行われ、その中心となるのがTradeshowだ。日本の出展者は、独特な技術と発想が現地でも注目されており、今年も多くの企業が日本から出展参加。PanasonicやCitizenといった企業から、東京大学発ベンチャーを率いるTodai to Texasなど、様々な挑戦者が展示予定だ。
※3/4追記:新型コロナウイルスの影響により、Panasonicはブース出展中止を発表した
■SXSW Tradeshow 2020出展者(アルファベット順※一部未発表)
- Aichi Prefectural Government
- Citizen Watch Co., Ltd.
- DENTSU INC.
- FUJIMIC, INC.
- GRA&GREEN
- HAKUHODO inc. Kansai office, Kyoto branch
- ISAO Corporation
- KABUTO BCI
- Musashino Art University
- National Research and Development Agency(NEDO)
- NEC Corporation
- NHK ENTERPRISES,INC.
- NTT Communications Corporation
- NTT
- Oki Electric Industry Co.,Ltd.
- Panasonic Corporation
- Pretia Technologies, Inc.
- Project Infinitea
- RICOH COMPANY,LTD.
- Ritsumeikan Univ.
- SEA
- Space Basil Inc.
- STARIDER
- Stroly
- SUPER KAMPO CHOCOLATE
- Todai To Texas
- TOHOKU to TEXAS
- Toyo Seikan Group Holdings, Ltd.
- Vecnos Inc.
- WOWOW INC.
- Yokogawa Electric Corporation
SXSW後半の約1週間にわたり、オースティンの街中のライブハウスやバーなど、90以上もの大小様々な会場で毎晩ショーケースが行われる。近年では、Billie EilishやLizzoがこのSXSWへの出演を機にブレイクを果たしたと言われており、世界進出に向けたチャレンジの場所となっている。日本からは下記19組の出演が決定している。
バンダイナムコ研究所によるセッション「The Future DJ Experience」のイメージ画像■SXSW Music Festival出演アーティスト(アルファベット順)
- Carole & Tuesday(Tokyo)
- ChihiroYamazaki+ROUTE14band(Tokyo)
- CVLTE(Sapporo)
- DOS MONOS(Tokyo)
- eX-Girl(Kichijoji)
- HARU NEMURI(Yokohama)
- Hazy Sour Cherry(Tokyo)
- KYUSONEKOKAMI(Nishinomiya)
- MIRRROR(Tokyo)
- Ningen Isu(Aomori)
- OTOBOKE BEAVER(Kyoto)
- SULLIVAN’s FUN CLUB(Sapporo)
- The fin.(Kobe)
- The Tomboys(Kobe)
- TRI4TH(Shibuya)
- UCHIKUBIGOKUMON-DOUKOUKAI(Tokyo)
- Wez Atlas(Tokyo)
- YAYOI DAIMON(Tokyo)
- yonawo(Muromi city)
© BANDAI NAMCO Research Inc.
バンダイナムコ研究所は、初めてSXSW Japan Officeとコラボし、SXSW Gaming ExpoのPresenting Sponsorとして参加。バーチャルキャラクターを活用したDJシステムを発表するカンファレンスセッションや、DJパーティ、そして音で遊べるブース展示など、様々なSXSWのイベントとのコラボレーションが行われる。
2018年のSXSW Film Festivalドキュメントスポットライト部門でもFROM ALL CORNERSがノミネートされた
© Pictures Dept Co., Ltd.
SXSW Film Festivalのうち、TVやWebのエピソードシリーズを対象とするEpisodic部門に、pictures deptの「Homecoming: The Journey of Cardboard」がノミネートされた。日本からのEpisodic部門ノミネートは初だという。
SXSWのAWARD部門でも日本発のスタートアップ2社がノミネート。優れた発想の新たなビジネスを表彰するINNOVATION AWARDSでは、[Climate, Culture & Social Impact]部門で、Grubin(Tokyo, Japan)のミズアブを用いた食品循環[Food Recycling with Black Soldier Fly]がファイナリストにノミネートされている。
SXSWのステージ上でピッチを行うSXSW PITCHでは、日本のフォント業界最大手といわれるモリサワが米国市場向けに立ち上げたスピンアウト企業ZeBrand(New York, NY)が、[Enterprise and Smart Data]部門のALTERNATES(準候補)に選ばれている。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が心配されているが、SXSWは現時点(2月18日現在)では予定通り開催予定とのこと。
※3/10追記:新型コロナウイルス感染症の影響により「SXSW2020」の開催中止が決定した