Blackmagic Designの発表によると、グラミー賞受賞歴を持つジム・ピートリックの「Empty Arena」コンサートが、Blackmagic DesignカメラおよびATEMライブスイッチャーを使用して配信されたという。 同コンサートはシカゴの「The Jam Lab」からライブ配信された。
「Empty Arena」は、2020年3月23日にFacebook Liveで行われたマルチカムのライブ配信。同ライブ配信により、Recording AcademyのMusiCaresプログラム基金に4千ドル以上の寄付が集まった。同プログラムには新型コロナウイルスにより影響を受けたミュージシャン達を支えるためのCOVID-19救援基金(COVID-19 Relief Fund)も含まれる。
「Empty Arena」には、グラミー賞受賞歴を持つアメリカ人ミュージシャン/ソングライター、ジム・ピートリックが出演。同氏は、SurvivorやThe Ides of Marchなどのバンドとの活動、そして多くのヒットソングの共同制作などで知られている。同氏は1時間以上のパフォーマンスを行い、その後、質問コーナーをライブ配信して視聴者と交流を持った。
古い車体整備工場を改装し、ライブミュージック/プロダクションスタジオとして生まれ変わったThe Jam Labは、2012年以降、多くのアーティストたちに使用されてきた。作曲およびアレンジに始まり、トラッキング、ミキシング、そしてマスタリングを経てリリースまでのすべての過程で、アーティストたちのビジョンを実現させてきた。The Jam Labのオーナーであり、チーフエンジニアでもあるコリン・ピートリック氏は、ジム・ピートリック氏、ビル・アラン氏と共に、この「Empty Arena」のアイデアを思いついたという。シカゴを拠点に活動しているアラン氏は、エミー賞受賞歴を持つ高校教員であり、ミュージシャンであり、ライブ配信者でもある。
アラン氏は、今回のライブ配信に際して、シカゴの高校で放送を教えている同僚、デイブ・カラッファ氏に協力を求めたという。2台のBlackmagic Design URSA Broadcastカメラを使用して4Kで撮影を行い、さらに、ATEM Production Studio 4Kを使用して、2台のカメラの切り替えやグラフィックおよびオーディオの追加を行った。ATEM Production Studio 4KからのフィードはOBS経由でFacebook Liveへと送信され、6Mbpsで1080pで視聴者に配信された。
アラン氏:1台のカメラはど真ん中に配置し、2台目のカメラは中心から少しずらして設置しました。Blackmagic Design製品は非常に効率良く作業できるため、私たち2人でも2台のカメラとスイッチャーを問題なく操作できました。
ビデオ、オーディオフィードだけでなく、多くのグラフィックも配信に使用された。これには様々なロゴやコリン氏が作成したMusiCareのカスタムオーバーレイなども含まれる。
アラン氏:安全性を第一に考えてスタッフは必要最低限でした。私とデイブが映像を担当し、コリンがオーディオを担当しました。Blackmagic Designのカメラとスイッチャーは、非常に使いやすく、すばらしいイメージが得られます。Facebook Liveで配信した映像は本当に美しかったですね。ライブ配信をみた人はもっと大人数のスタッフが携わっていたと思ったことでしょう。
ピートリック氏:Empty Arenaのライブ配信の品質は驚異的でした。Blackmagic Design製品のおかげで、すべてが順調に進んだのは、本当にすばらしかったですね。The Jam Labは、アーティストたちにインスピレーションを与える場であり、フレキシブルに収録やパフォーマンスを行える場です。高品質のライブ配信用の設備を追加することは、非常に重要です。私たちはすでに、次の配信に関して準備を進めています。