ティアック株式会社は、4K/UHDライブストリーミング用AV Over IPエンコーダー/デコーダー「VS-R265」ならびに、フルHDライブストリーミング用AV Over IPエンコーダー/デコーダー「VS-R264」の両機種において、RTMPを同時に3系統出力を可能とするファームウェアの無償アップデート「V1.1.0」をリリースした。
同ファームウェアにより、RTMPまたはRTMPSプロトコルを使用する3つのプラットフォームにサイマル配信が可能となった(YouTube Live、Facebook Live、Twitch、ニコニコ生放送、SHOWROOM、ツイキャス、LINE LIVE、Wowza、Vimeo、Boxcast、DaCastなど)。
従来のRTMPサイマル配信はパソコンの配信ソフトを使うか、複数のVS-Rシリーズを使用する必要があり、配信ソフトを用いる方法はパソコン本体への負荷が大きく、配信のクオリティにも影響をおよぼし、複数のハードウェア・エンコーダーを用いる方法は運用コスト面などで敷居が高いものだった。
今回のアップデートで、同じ番組を最大3つのRTMPストリームへVS-Rシリーズ本体だけで容易に安定したサイマル配信を行うことが可能となる。また、YouTubeなどメインのストリームサーバーとバックアップサーバーを持つ配信サービスに対してはVS-Rシリーズ本体のみで、同時に別のRTMPアドレスに送出することも可能だという。
また、RTMPの3系統サイマル配信に対応したことにより、ストリーム出力の総数が8つに増加した(RTMP×3/RTMPS、RTSP×1、HLS×1、RTP×2/UDPユニキャストおよびRTP×1/UDPマルチキャスト。ストリーミングのパフォーマンスは解像度設定や転送レート、ネットワーク環境に左右される)。