Blackmagic Designの発表によると、Undercurrent Labsが新しいロボット工学ラボでの新型コロナウイルス感染症検査のスケールおよび自動化に、ATEM Constellation 8KライブプロダクションスイッチャーおよびHyperDeck Extreme 8K HDRレコーダーを使用しているという。
ジョージア州アトランタのUndercurrent Labsは、研究開発ソリューションの設計およびOEMシステムインテグレーターである。同社は、デジタルツイン・ロボット制御とエクステンデッド・リアリティ(XR)、機械学習(ML)、ギガビット級LTEを組み合わせ、企業に対して次世代のイマーシブプラットフォームのサービスとコラボレーティブXRを提供している。
同社が手掛ける最新プロジェクトは、XR Labの「新型コロナウイルス感染症の検査のスケールおよび自動化-Scale & Automate Against COVID-19(SAACV19)」で、ロボット工学、機械学習、コンピューター・ビジョン、同時位置決め地図作成カメラを取り付けた協働ロボットを用いて、検査のスケールと自動化を行うことで、ウイルスへの暴露の可能性、感染リスク、反復的なタスクを削減し、さらに医療従事者および個人用保護具の不足に対処している。
複数のVRカメラに加え、ATEM Constellation 8K、ATEM Mini Pro、HyperDeck Extreme 8K HDRを収録に使用し、ラボのシミュレーションをライブ配信することにより、エンジニア、医師、感染病専門医がバーチャルでのコンサルティングや共同研究に必要となる結果を見ることができる。また、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、視野180度未満のキャプチャーに使用されている。Undercurrent Labsの創設者でありCEOであるジョン・ペン氏は次のようにコメントしている。
弊社のアプローチは2つの目的を持っています。それは、社会的距離を保つために自宅で働くスタッフがロボットの動きに対する作業とモニタリングを行えるようにし、VRテレプレゼンス機能でロボットアームの遠隔操作を行えるようにすることです。この遠隔操作機能は、SAACV19プロジェクトを成功させる上で極めて重要な機能です。
これを実現するために、確実にライブ配信でき、最大8Kで収録できるソリューションが必要でした。8Kは、ステレオスコピックビデオをそれぞれの目で実質的に4Kで見ることができるため、VRで最良の結果が得られます。
ATEM Constellation 8Kをワークフローの中心に置くことにした理由は、最大8Kまでの解像度に対応しているだけでなく、簡単に拡張でき、使い方を学ぶことができる、信頼性の高いスイッチャーが必要だったからです。機器への投資に対する見返りも、選定において重要な要素でしたが、8KとHDRに対応しているため、将来的な成長の余地が十分にあると確信できました。
ATEM Constellation 8KとHyperDeck Extreme 8K HDRを組み合わせることで、イーサネットを介してマクロ操作ができるため、補助コンテンツに欠かせないフレームアキュレートな呼び出しおよび再生を事前にプログラムできたと同氏は語る。また、ATEM Mini ProとATEM Constellation 8Kを使用することで、メディアプールのコンテンツを保存でき、設定をXMLファイルとして保存して編集し、変更を適用できるため、小回りが利き、時間を節約できたという。
ATEM Constellation 8Kを軸に据えた弊社のワークフローは、研究開発チームと利害関係者が概念実証の段階において、リモートで協働する上で非常に重要な役割を果たしています。次の段階では、ラボをさらに広い範囲の医療界に展開していく予定です。そうすることで、SAACV19の研究結果を使用して、研究を継続する上でコラボレーションの輪を広げていくことができます。
次の段階では、このラボを出張させ、自動化した検査を実際に医療界の人々に見せる予定だという。その際、同社のBlackmagic Designを用いたシステムは、2つの大型ディスプレイにルーティングされIMAGに使用される見込みだ。
これにより、社会的距離を維持しながら、ロボットシステムをクローズアップで見ることができる。ラボを病院システムだけでなく、さらに広い範囲の医療界に展開することで、新型コロナウイルス感染症に加え、全体的なケアにおける医療ロボット工学とその役割に関する、さらなるコラボレーションおよび研究を推進することを目指している。