ARRIは、Bマウントを24Vバッテリーの国際標準として推奨することを発表した。現在発売中および今後発売予定のARRIカメラや照明器具で使用される新しいBマウントバッテリーインターフェースは急速に全ブランドに対応した業界標準となり、ARRIユーザーや業界全体にグローバルにメリットをもたらすとしている。

bebob社が開発したBマウントは、オープンで製造されたバッテリーマウントの新しい業界標準。bebob、Blueshape、Core SWX、Fxlion、Hawk-Woods、IDX、SWITといった主要バッテリーメーカーは、デジタルカメラやアクセサリー、リグが従来の電力システムの限界を超えているという問題点を認識しており、それに対処するために現在Bマウント製品の開発を行っているという。LED照明フィクスチャーはオンボードバッテリーも搭載しており、カメラと照明の両方に対応する新たな業界標準を取り入れることで大きなメリットがあり、移動が必要な撮影もスピーディーかつ効率的に行えるとしている。

高容量の新しい24V業界標準は、今後も高まるカメラ・照明システムへのニーズに対応するソリューションで、従来の12Vシステムに比べ、Bマウントを使用した場合約3倍の電力増加が見込まれている。

ARRIのプロダクトマネージャーJeanfre Fachon氏は次のようにコメントしている。

お客様のニーズに対応し、全メーカーで互換性のある、オープンで国際的な業界標準を確立することで、映画製作者の方々は海外輸送に頼らずBマウントを現地で調達しやすくなります。バッテリーの輸送に関する規制は近年ますます厳格化しているため、これにより制作にかかる時間や費用、労力をカットすることができます。ARRIはBマウントを業界標準として推奨し、今後弊社のカメラや照明に使用していきます。

Bマウントシステムの主な特徴としては、その頑丈な構造やコンパクトなフォームファクター、シームレスなインターロックが挙げられる。他のバッテリーマウントと違い、強力なカメラスタビライザーシステムの激しい振動にも強く、照明業界における厳しい車載安全基準もクリアしているという。

また、バッテリーとカメラ・照明機器間の高度な通信が可能で、例えば残りのバッテリー駆動時間や充電が必要時間が正確に把握できるようになり、セット上での作業効率が向上する。

Bマウント専用プレートやアダプターは、現在販売中のARRIカメラやLEDパネル型ライト「SkyPanel」のS30、S60、S120で使用可能だ。