ソニーのオートフレーミングソフトウェア

ソニーマーケティング株式会社は、AI技術を活用して、4Kカメラで撮影した映像から特定の出演者をHD映像で自動的に切り出す「オートフレーミングソフトウェア」を2021年9月に発売する。参考システム価格は税込2,750,000円(年間)。なお、1か月間有効なソフトウェアおよびオプションライセンスも同時発売予定。

※金額はオプションやシステム構成によって変動する。ハードウェア(PC)の費用は含まれていない

オートフレーミングソフトウェアは、4Kカメラの映像からAIが特定の出演者の顔を認識し、HD映像として最適な画角で自動切り出しを行う。切り出された複数のHD映像はGUI上に切り出し候補として表示され、その中から任意の映像を選択して出力可能。

従来のスタジオ番組制作では、スタジオ内に配置された複数カメラの専任カメラマンが、ズームやパン、チルトなどの制御を行う必要があったが、オートフレーミングソフトウェアを活用すれば、固定の4Kカメラ1台を設置するだけで、あたかもマルチカメラで撮影しているようなスタジオ番組制作が可能。

また、オプションを追加することで4Kカメラを2系統に増設できるほか、ソニーのリモートカメラシステムと組み合わせた自動追尾機能にも対応。新型コロナウイルス感染症の流行でさらなる働き方改革が求められる中、スタジオ番組制作の効率化とコスト削減を支援するとともに、予算や人員の都合で対応が難しかった番組においても、制作の自由度が広がるとしている。

なお、同ソフトウェアは、日本テレビ放送網株式会社と共同実施した「映像自動切り出しシステム」実証実験で使用したソフトウェアをベースに開発を進めているという。オートフレーミングソフトウェアの主な特長は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

1.高精度のAIフレーミング技術
骨格推定、人物認識、最適画角推定などのソニーのAI技術を活用することで、高精度で4K映像からHD映像の自動切り出しを実現します。

2.シンプルで使いやすいGUI
タッチパネルモニターに表示された切り出し映像の中から使いたい映像をタップするだけで出力映像を選択できる、シンプルで使いやすいGUIを提供します。また、切り出された映像のズーム倍率の変更や切り出し位置の調整も可能です。単独の出演者の自動切り出しに加え、複数の出演者を同じ画角内でまとめて切り出す機能や、単独の切り出し映像を一つに組合せた4画面合成などにも対応し、番組制作に必要な様々な画角を生成することができます。

3.有償のオプションによる柔軟なカメラ増設
セカンド入力オプションの追加により、4Kカメラの入力を2系統に増やすことができます。 また、PTZオートトラッキングオプションと組み合わせれば、ソニーのリモートカメラシステムによる自動トラッキング機能も可能となり、さらに多様なアングルの映像を切り出す事が可能になります。

4.サブスクリプション形式を採用
ソフトウェアやオプションはサブスクリプション形式で1年間または1か月間の運用ライセンスとしてご提供します。初期費用を押さえ、番組制作のスケジュールに合わせた柔軟な運用が可能です。

※記載されている製品名等は各社の登録商標あるいは商標です。