ARRIは、ALEXA Mini LFに新しい記録フォーマットをはじめ、多くの機能を追加したソフトウェアアップデートパッケージ「SUP 7.0」を公開した。同社Webサイトよりダウンロード可能。
今回のアップデートでは、これまで最も要望の多かったスーパー35の新記録フォーマットを追加。Mini LFはラージフォーマットとスーパー35の両方の制作に使用が可能になり、これまで以上に幅広いプロダクションに対応できるようになる。また、4つのスーパー35記録フォーマットのうち3つは、ALEXA Miniよりも高いフレームレートを実現する。
同時に、大幅に削減されたデータレートでラージフォーマットのルックを実現する、2つ(HDまたはUHD記録)の新しい記録フォーマットを追加。また、ユーザーからの要望に応えて、カメラ全体の使い方を向上させる機能も多数追加している。
新しく追加されたスーパー35とラージフォーマットは以下の通り。
●新スーパー35フォーマット(01)-MXF/ARRIRAW 3.4K S35 3:2-3.4K
スーパー35の長編映画、ドラマシリーズ、コマーシャルに適切な形式。ほとんどのS35レンズに対応し、多くのポストプロダクションワークフローに十分な解像度を特長とする。Mini LF記録フォーマットの最大フレームレート(60fps)は、ALEXA Miniの同じ記録フォーマットの2倍(30fps)を実現する。
- センサーフォトサイト:3424×2202
- 記録ファイルピクセル:3424×2202
- 最大フレームレート:60fps
●新しいスーパー35フォーマット(02)-MXF/Apple ProRes 3.2K S35 16:9-3.2K
ドラマシリーズやコマーシャルに最適な形式。16:9のコンテンツをS35レンズでの撮影に適しているという。Mini LFの最大フレームレート記録形式(75fps)は、ALEXA Miniの同じ記録形式(60fps)よりも高くなる。
- センサーフォトサイト:3400×1800
- 記録ファイルピクセル:3200×1800
- 最大フレームレート:75fps
●新スーパー35フォーマット(03)-MXF/Apple ProRes 2.8K S35 4:3-2.8K
2.39:1コンテンツのアナモルフィックS35レンズでの撮影、または画像の上下に余分なスペースがある1.85:1のspherical S35レンズでの撮影用に設計されたものとしている。Mini LFの最大フレームレート記録形式(75fps)は、ALEXA Miniの同じ記録形式(50fps)よりも高くなる。
- センサーフォトサイト:2800×2160
- 記録ファイルピクセル:2800×2160
- 最大フレームレート:75fps
●新スーパー35フォーマット(04)-MXF/Apple ProRes 2.8K S35 16:9-HD
低データレートで、センサー領域はS35レンズをカバー。2010年にALEXA CLASSIC EVがサポートした現在でも人気のモード。Mini LF記録フォーマットの最大フレームレート(100fps)は、ALEXA Miniの同じ記録形式(200fps)よりも低くなる。
- センサーフォトサイト:2800×1620
- 記録ファイルピクセル:1920×1080
- 最大フレームレート:100fps
●新ラージフォーマット(01)-MXF/Apple ProRes 4.3K LF 16:9-UHD
LFセンサーのほぼ全幅を使用するモード。16:9 UHDへのダウンサンプリングがカメラで行われるので、ポストプロダクションでのトリミングやサイズ変更の時間を節約可能。Netflixでも正式に承認されている。
- センサーフォトサイト:4320×2430
- 記録ファイルピクセル:3840×2160
- 最大フレームレート:48fps
●新ラージフォーマット(02)-MXF/Apple ProRes 4.3K LF 16:9-HD
LFセンサーのほぼ全幅を使用するモード。16:9 HDへのダウンサンプリングがカメラで行われる。
- センサーフォトサイト:4320×2430
- 記録ファイルピクセル:1920×1080
- 最大フレームレート:75fps