DaVinci Resolve Studio製品事例:プロダクションスタジオ・Corridor DigitalのYouTubeチャンネルの場合

Blackmagic Designによると、ロサンゼルスのプロダクションスタジオ・Corridor Digitalが、YouTubeチャンネル「Corridor Digital」および「Corridor Crew」の編集、カラーグレーディング、VFX、オーディオプロダクションにDaVinci Resolve Studioを使用しているという。DaVinci Resolve Studioのコラボレーション機能を使用して、毎月最大10本のビデオが制作されている。

同社は2010年にサム・ゴースキとニコ・プエリンガーの両氏により創立。ポップカルチャー関連の短編およびコメディビデオを制作する。2つのYouTubeチャンネルの登録者数は合計1500万人近くに上り、Corridor CrewではVFXチュートリアルや舞台裏を映したコンテンツなどを配信中だ。

YouTube用コンテンツの編集およびフィニッシングの納期は極めて短い。納期を守るため、最近同社ではポストプロダクションのより多くの側面に、DaVinci Resolve Studioを使用し始めた。編集にはカットおよびエディットページ、VFXとモーショングラフィックスにはFusionページ、オーディオにはFairlightページを使用しているという。同社の制作スタッフは、Pocket Cinema Camera 4Kで両チャンネルのコンテンツを撮影し、グレーディングにDaVinci Resolve Mini Panelを用いて作業効率を上げている。

常に4〜6人のスタッフがDaVinci Resolve Studioで作業しているため、同社にとってコラボレーション機能は欠かせない存在だ。編集責任者のディーン・ヒューズ氏は次のようにコメントしている。

DaVinci Resolve Studioのコラボレーション機能のおかげで、ひとりがビデオをグレーディングする傍ら、もうひとりが編集を完成させられるので、週の最後の貴重な時間を節約できます。

同社では毎週2~3本のビデオを制作しており、各ビデオは5日以内に完成させる必要があるため、効率の良いワークフローが非常に重要だという。

プエリンガー氏:ソフトウェア間で編集を移動させることで余分な時間が掛かります。DaVinci Resolve Studioでは、ポストプロダクションのすべての要素に対応しているので、すばやく作業できます。

DaVinci Resolve Studio製品事例:プロダクションスタジオ・Corridor DigitalのYouTubeチャンネルの場合

ヒューズ氏:3時間に及ぶフッテージを編集し、数日で仕上げる必要がある場合、納期を守ることは極めて重要なので、カットページには本当に助けられています。トリムエディターのフィルムストリップモードでは、ビン一杯のフッテージを1本の長いクリップのように扱えるので、最も良い瞬間を簡単に見つけて、編集に使用できます。

エディットページは、ダイナミックでスムーズなカットを行うために作られているかのように感じますね。リアルタイムでオーディオ波形がアップデートされるので、多くの時間が節約できます。レベルを調整するためにキーフレームを作成する場合、タイムラインで直接確認できるので、レベルが適正か確認するために音声を聞かなくても作業ができるのです。

ヒューズ氏によるとFusionページは、VFXアーティストがVFX作品の良し悪しを批評する「VFX Artists React」シリーズで、特に重宝しているという。

各エピソードにカスタムグラフィック、エフェクト、アニメーションを用いて、VFXアーティストの説明を視覚化して分かりやすくしています。登場人物などをマスクしてショットから隠したり、ポリラインを使用してフレームの重要な領域に外枠を描いたりするほか、弊社で撮影したフッテージのグリーンバックのキーを抜く作業も行います。

Fusionで合成してエディットページに移動すると、リアルタイムでFusionクリップが更新されるので、合成が編集過程の一部のようです。Fusion内でタイトルテンプレートを作成し、エディットページで使用できる機能には、本当に助けられています。

エディターのチェイス・モーガン氏は次のようにコメントしている。

DaVinci Resolve Studioに合成スイートが内蔵されたことで、ワークフローが一変しました。以前はレイヤーベースの作業方法を用いていたのですが、ノードベースの合成とグラフィック制作の基本を理解した今は、ノードでは直感的に作業できるので、扱うのが楽しいと感じています。

Fairlightの自動ダッキング機能も、同社にとって必須の機能だという。ビデオの会話トラックを、音楽トラックやサウンドエフェクトを通してもハッキリと聞こえるようにできるため、オーディオレベルの調整で多くの時間を節約できているという。

ヒューズ氏:Fairlightに内蔵されているサウンドライブラリは、本当に便利です。以前は数千ものサウンドエフェクトが、弊社のサーバーの様々な場所に保存されていたのですが、Fairlightに読み込んだ今は、全ライブラリをキーワードで瞬時に検索できます。探しているサウンドエフェクトのキーワードをタイプするだけで、オプションがリストアップされるので、それをタイムラインにドラッグするだけで済むのです。

プリエンガー氏:DaVinci Resolve Studioのおかげで、ポストプロダクション全体のワークフローが、作業効率の高いパイプラインに合理化されました。毎週のコンテンツの制作に必要な要素が、一からすべて揃っています。DaVinci Resolve Studioは10年近くに亘ってグレーディングに使用してきました。現在ではその実力をフルに日々の仕事に活かせています。

DaVinci Resolve Studio製品事例:プロダクションスタジオ・Corridor DigitalのYouTubeチャンネルの場合