Blackmagic Designによると、LAのオーディオポスト/ローカライゼーションスタジオ・Voxx Studiosが、 Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを使用して声優の音声と顔の演技の映像を同期させる新サービスを始めたという。
また、同スタジオは長編ドキュメンタリー「Who I Am Not」の制作にも、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Pro、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K、DaVinci Resolve Studioを使用したとしている。 同作は、同スタジオの創設者の一人であるトゥンデ・スコヴラン氏が指揮を取り、Voxx StudiosのCEOであるアンドレイ・ジンカ氏が制作した。
Voxx Studiosは、テレビ、映画、マルチメディアの吹き替えおよびローカライゼーション、字幕などのフルサービスを提供している。 新しく開始した同期サービスは、世界的に配信されている多くのアニメですでに使用されており、アニメーターたちは完璧な同期のメディアを得られ、よりリアルなアニメーション作品を制作できるという。
同サービスは、Voxx Studioのエンジニアたちが開発したソフトウェアが基となっており、声優たちがオーディオトラックを収録するのと同時に、彼らの顔の演技をBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kで、24fpsで収録する。 リニア・オーディオタイムコードは、リアルタイムで直接Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kにキャプチャ・送信され、これらを組み合わせたメディアがカメラのSDカードに保存されるようになっている。
ジンカ氏は次のようにコメントしている。
ジンカ氏:このサービスの実現には、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kが大きな役割を担っています。 高画質が得られることはもちろん、使用するオーディオソフトウェアから、オーディオタイムコードを直接カメラに送信できます。 高画質に加えて、この柔軟性は非常に素晴らしいですね。
また、カメラのサイズも私たちにとって大きな利点でした。 私たちはもともとオーディオの会社なので大型のカメラリグを想定してATMOSのスタジオを作ったわけではありません。 Pocket Cinema Camera 4Kは小型ですが、見た目も機能もプロ仕様のカメラだと言えます。これは非常に重要なんです。 というのも、声優たちは高品質のカメラで撮られていることが分かると、いつも以上に力を発揮するからです。アニメーターやエディターたちの仕事がさらに増えるというわけです。
ジンカ氏は、独自に作成している映画やドキュメンタリーにも、Blackmagic DesignカメラおよびDaVinci Resolve Studioポストプロダクション・ソフトウェアを使用している。
最近作成した「Si atunci, ce e libertatea?(英題:So, Whats Freedom?)」の編集およびオーディオには、DaVinci Resolve Studioが使用されている。
ジンカ氏:「Who I Am Not」では、ドキュメンタリーにリアリティを持たせるために、 撮影時に人目を引きたくないという事情があったのですが、Blackmagic Pocket Cinema Cameraは非常に小型なので、背景に溶け込みましたね。 出演者のクローズアップを撮る時ですら、大型カメラのように邪魔になることはありませんでした。 そしてもちろん、驚異的な高画質が得られます。 さらに、HDRに対応しているので、理想的とは言えない照明条件でクリエイティブなリスクを冒したとしても、DaVinci Resolveで修正できることが分かっていました。
私はDaVinci Resolveも愛用しています。 DaVinci Resolveを使用することで、ポスプロの作業全般の効率が劇的にアップしました。 必要なツールでEDLを簡単に送信したり使用したりできることは、大きな利点ですね。