Blackmagic Designによると、アストロデザイン株式会社が企画・開発した中継車「オフグリッドスタジオATOM’S」に、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6KやATEM Television Studio 4KなどのBlackmagic製品が採用されたという。
同中継車は、トヨタのランドクルーザーをベースにして、収録、編集、配信全てのワークフローが車内に備わっており、放送局やYouTuberなど幅広いユーザー層が使用できるようになっている。 自動車関連事業を手掛け、「SUPER GT」などのモータースポーツにも参戦している株式会社トムスと共同で企画・開発した受注生産用だという。
発電機も搭載しており外部電源が不要で、LTEの電波で配信が可能なため、携帯電話の電波が入るところであれば、どこからでも配信できる。 また、普通免許を持っていれば誰でも運転ができるのも特長だ。
ATOM’Sには、2台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kが無線で映像信号を送れるように装備。 その映像をATOM’S内に設置されたATEM Television Studio Pro 4Kスイッチャーでスイッチングして、Web Presenterで配信できるようになっている。
モニタリングには配信ステータスを確認するSmartView Duoと波形モニタリングのためのSmartScope Duoが使用されており、ルーティングにはSmart Videohub 20×20が導入された。 また映像、音声のデエンベデッドにはTeranex Mini SDI to Audio 12G、収録用に、2台のHyperDeck Studio Miniが設置されている。
アストロデザインの事業本部室・事業担当部長である兒玉隆志氏は、次のようにコメントしている。
一人、または少人数で出かけてすぐに配信できるような、コンパクトな中継車を作ろうという企画で、ATOM’Sが誕生しました。ATOM’Sは特殊免許も必要なく、少人数で運用できるため、様々な場面で利用できると考えています。
Blackmagic Designの製品は、価格が抑えられているので、中継車の製作コストを抑えられます。また同じメーカーの製品で揃えた方がシステムの安定性も増すことも考慮してBlackmagic製品を多数導入しました。さらに、お客様の希望で機材をカスタマイズすることもできますが、そういった場合でも幅広い製品ラインナップを持つBlackmagic製品は対応がしやすいと考えました。
ATOM’Sが、初めて使われたのはSUPER GTのレースだという。
兒玉氏:車両一台で配信環境が全てそろう長所を採用していただき、最近ではATOM’Sを使って鈴鹿サーキットで行われたSUPER GTのレースでのインタビューなどをライブ配信した事例があります。
ATOM’Sは、コンパクトで多機能なため大きな中継車が入れないような場所で使ったり、少人数で運用したりすることが可能です。ATOM’Sがあれば、地上波で放送しないようなスポーツの試合でも、少人数のスタッフで時間と費用をあまりかけずにネット配信できます。
Blackmagic製品によって従来の放送関係者だけではなく、YouTuberの方々にも使っていただけるような中継車ができました。トップYouTuberと言われるような方々にとっては、十分購入を検討できる価格です。ATOM’Sによって今まで以上に様々な場所から収録が行えるようになります。さらにWeb Presenterを使うことで、どこからでも配信できます。