キヤノンは、2/3インチセンサー搭載の4K放送用カメラに対応したAFフィールドズームレンズ「UHD-DIGISUPER 122 AF」を2022年7月上旬に発売する。希望小売価格はオープン。
UHD-DIGISUPER 122 AFは、HD放送用カメラ対応のAFフィールドズームレンズ「DIGISUPER 100 AF」の同社独自の位相差AF技術を継承。新センサーを搭載し、新センサーに最適化した合焦検出・フォーカスアルゴリズムにより、従来特に評価の高かった合焦精度・動体追従性が4K動画対応にしたとしている。大きくピントが外れた状態から高速でフォーカスを合わせる即応性や、動きの速い被写体に対して高精度にピントを合わせ続ける追従性を備え、自然でなめらかなAFを実現しているという。
「UHD-DIGISUPER 122」の基本仕様を継承した、広角端8.2mmから望遠端1000mmの焦点距離で、2/3型センサー搭載の 4K放送用カメラに対応したAFフィールドズームレンズとして122倍ズームを実現。焦点距離を2倍に変換するエクステンダーをレンズ本体に内蔵し、焦点距離域を16.4mmから2000mmに切り替えることも可能。
UHD-DIGISUPER 122の光学性能を継承し、キヤノン独自の光学設計によって各種光学材料を最適配置することで、諸収差を良好に補正。画面の中心部から周辺部に至るまで、4Kを超える高い光学性能を実現しているという。キヤノン独自の特殊コーティング「ASC」を採用。フレアやゴーストを大幅に抑制し HDRやWCGに対応した、抜けの良い高階調の映像表現が可能。また、高精度な補正を実現するITU-R BT.2020の補正データを搭載し、4K放送用カメラの倍率色収差補正機能に対応。
従来のHD放送用カメラ対応のAFフィールドズームレンズと変わらない機動性と運用性を確保。新たに情報ディスプレイを外装に搭載し、さまざまな機能設定や調整が容易に可能。シフト式光学防振機構を搭載し、幅広い周波数帯で高い抑振率を実現し、わずかな揺れが映像に大きく影響を与える4K撮影においても、安定した撮影を実現するとしている。
HD放送用または4K放送用カメラ対応のAFフィールドズームレンズに接続し、フォーカス操作を行うためのアクセサリーとしてフォーカスデマンドを同時発売。AF枠のサイズを3段階で変えることができるほか、AF枠の画面内移動や、AFモードの切り替え、3種類の異なるフォーカスカーブの搭載など、撮影場面に応じた最適なフォーカス合わせをサポートする。
また、ソニー製カメラの「ARIA(Automatic Restoration of Illumination Attenuation)機能」による光量補正機能および、「RBF(Remote Back Focus)機能」によるフランジバック調整の遠隔操作に対応している。
なお、UHD-DIGISUPER 122 AFは2022年4月24日から27日(米国時間)に米国ラスベガスで開催される「NAB Show 2022」の同社ブース(セントラルホール/C4432)にて展示予定。