Blackmagic Cloud Podメイン写真

Blackmagic Designは、USB-Cディスクをネットワークストレージに変換する「Blackmagic Cloud Pod」を発表した。希望小売価格は税込49,478円。

※2022年4月22日追記:為替レート変動の影響により、メーカー希望小売価格に変更あり。新価格は税込54,978円

Blackmagic Cloud Podでは、手持ちのUSB-Cフラッシュディスクを使用して、独自のネットワークストレージの構築が可能になる。複数のエディターやカラリストがネットワーク上でそのディスクにアクセスできるようになるため、映画やテレビの仕事に最適としている。使用するUSB-Cフラッシュディスクのメーカーによっては、12KのBlackmagic RAWデジタルシネマファイルを扱うことも可能。USB-Cフラッシュディスクは低価格な上にシークタイムがゼロで、オフィス用品店でも購入できるという。

Blackmagic Cloud Podはストレージを内蔵していないため、コンパクトで薄型のデザインとなっており、非常に静かで可搬性にも優れているという。2つのUSB-Cポートを搭載しているため、ネットワーク上で2つのUSBディスクを同時にホストが可能。また、HDMIモニタリング出力も搭載されているので、ストレージのライブグラフィック・ビューをテレビやモニターで確認を可能としている。

高速10Gイーサネット接続を搭載したBlackmagic Cloud Podは、10Gイーサネットポートが理論上の最大速度を満たすように設計されており、高速のUSB-Cディスクをフル性能で使用可能。フラッシュUSB-Cディスクを使用する場合、低遅延でアクセスでき、反応性にも優れているという。

Blackmagic Cloud Pod説明写真

Dropboxファイル用のローカルキャッシュの設定も可能としている。ファイルをインターネットからダウンロードする必要がなく、瞬時に使用できるため、作業スピードの向上が可能。キャッシュしたDropboxファイルをBlackmagic Cloud Podに移動することで、コンピューターのスペースを節約でき、ネットワーク上の誰もがファイルを共有できる。Dropbox経由で、複数のBlackmagic Cloud PodやCloud Storeの同期が可能。全員がファイルのローカルコピーを使用できるので、世界各地の人々と遅延なしでコラボレーションできるという。

HDMIモニタリング出力にも対応している。テレビやコンピューターモニターに接続するだけで、Blackmagic Cloud Podの状況をライブで確認できる。ストレージマップには、メモリーコアがグラフィックで表示され、接続中のユーザーによるリアルタイムの読み取りおよび書き出しを確認できる。イーサネット接続上のデータ転送を確認できるグラフも表示される。メインスペースのインジケーターには、2つのUSB-Cディスクの容量と現在の使用量が表示され、Dropbox接続の状況も表示可能。

Blackmagic Cloud Podは、高価なワークステーションコンピューターにのみ搭載されている高速10Gイーサネットを搭載。10Gイーサネットでは、標準のイーサネットの10倍の速度が得られる。さらに、多くのコンピューターは、アップグレードして10Gイーサネットを追加可能。イーサネットスイッチに接続して、何十人ものユーザーが同時にファイルにアクセスしても問題ないという。イーサネットは低遅延のため、高速なアクセスタイムを実現可能。高価なビジネス用のSANの性能と似ているが、低価格な上にユーザー自身でインストールできる設計となっているという。

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Blackmagic Cloud Podの大きな利点のひとつは、完全なコントロールが可能なプライベートなストレージを使用できることであるという。サブスクリプション契約の必要はなく、月々費用もかからず、使用内容やデータをトラッキングされることもないという。Blackmagic Cloud Podは、MacおよびWindows用の無償のソフトウェアユーティリティを使用するので、ストレージ設定を保存するために、ウェブサイトにログインする必要もないとしている。インターネット回線から完全に切り離されたプライベートなネットワークを使用可能で、コンピューターネットワークを外部のインターネットに接続できない、多くのセキュリティ規格において非常に重要であるという。

設定を変更する必要がある場合は、MacおよびWindowsに対応したBlackmagic Cloud Podユーティリティを使用する。多くの意味で通常のハードディスクと同様に接続可能。簡単にセットアップ可能で、作業を開始するにあたり、ITの専門家は必要ないという。ネットワークをカスタマイズしたい場合は、ユーティリティソフトウェアを使用して、Cloud Podのネットワーク設定を変更できる。また、ユーティリティでは、Dropboxの同期フォルダーを追加することも可能としている。

Blackmagic Design CEO、グラント・ペティは次のようにコメントしている。

この製品は、DaVinci Resolveのコラボレーションを劇的に簡単に、そして驚くほど低価格で実現します。自宅でネットワークストレージをセットアップするのに最適な製品で、Dropboxと継続的に同期できるので、リモートでもローカルメディアと同じ速度で作業できます。Blackmagic Cloud Podを継続的に同期させて、常にローカルファイルで作業できると想像してみてください!