Blackmagic Designによると、厚生労働省所管の職業能力開発総合大学校でATEM Mini Extreme ISO、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K、DaVinci Resolve Studioなどを含む、数々のBlackmagic Design製品を使用して、オンライン授業および映像制作に関する研修授業を行なっているという。同校でのBlackmagic Design製品の導入によって、現在全国にある62の職業訓練施設でもATEM Miniを使用したオンライン授業が進められている。
職業能力開発総合大学校は、日本における職業訓練の中核機関で、国が設置し、職業訓練指導員の養成および研修、職業能力の開発・向上に関する調査および研究を行うことなどを目的としており、毎年5000人の指導員が同校での研修を受けている。コロナ禍により、同校では全国にある職業訓練施設の授業のオンライン化を進めるためにATEM Miniをいち早く採用した。その後もBlackmagic DesignのカメラやDaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Speed Editorを導入して、授業に役立てている。同校の教授である原圭吾氏は次のようにコメントしている。
原氏:この大学校は全国の職業訓練施設の先生に対して研修を行なっています。職業訓練施設は失業者の方も受講するものなので、コロナ禍と言えども授業を止めることはできません。そのため、国からの要請で職業訓練施設での授業もオンライン化する必要に迫られました。
そこで、ATEM Miniの存在を知った原氏は、それを使ったオンライン授業のノウハウを全国の職業訓練指導員に対して研修することを開始した。
原氏:実はATEM Miniを導入する前に、もっと大掛かりなスイッチャーを購入していたんです。でも、取り扱いが非常に難しく、それを操作しながら一人で授業を進めることは不可能です。それなのにATEM Miniは操作がシンプルで、こんな小さな筐体でやりたいことが全てできてしまったんです。小さいので決まった教室に常設ではなく、自由に教室を移動して使用できる点も魅力でした。
原氏が導入したことにより、現在、日本全国にある62の職業訓練施設全てにATEM Miniが導入され、オンライン授業に使用されている。
原氏:ただ、当時は誰も機材に関しての知識がありませんでした。ATEM Miniでテロップを入れたり、クロマキーやDVEを使ったりといった操作についてもオンライン研修で教えました。
オンライン授業についての研修を進めるにつれ、動画制作についてのニーズが高くなっていることを知りました。授業のライブ配信だけではなく、教材動画の制作や、職業訓練施設での広報にしても業者に任せるのではなく、自分たちで制作したいと考えている方々もいます。そこで必要なのがカメラや編集のソフトウェアです。DaVinci Resolve Studioについて知り、これなら使えると確信して、DaVinci Resolveでの動画制作の研修も始めました。
原氏自身も、オンライン授業の後に、アーカイブ動画を編集するためDaVinci Resolve Studioを日々使っているという。
原氏:当日出席できなかった受講生のために、すぐに動画をアップする必要があるのですが、DaVinci ResolveのカットページとSpeed Editorがあると、編集が本当に速いので、こういった教材の資産化にも非常に役立っています。
原氏は現在、ATEM Mini Extreme ISO、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K、そしてBlackmagic Micro Cinema Cameraも導入して授業に取り入れている。
原氏:ATEM Miniは、欲しいと思っていた機能がどんどん新しいモデルに搭載されています。今回導入したモデルもUSBが2つ搭載されているので配信しながら収録できて、DaVinci Resolveとも連携している点が非常に便利です。カメラも今までは簡単なWebカメラを使っていましたが、技術研修などで職人の手元を映すようなことも必要になってくると、より高精細なものが必要になります。Blackmagic Designのカメラで撮ることで、よりわかりやすく見せることができます。