Blackmagic Design導入事例:eスポーツ特化の配信スタジオ「e-Create Space」の場合

Blackmagic Designによると、新宿エリアにオープンしたeスポーツに特化した配信施設「e-Create Space」で、ATEM 1M/E Constellation HDやHyperDeck Shuttle HD、DeckLinkキャプチャーカード、Micro Converterなどを導入しているという。

e-Create Spaceは株式会社ユウクリが運営する配信スタジオ。同社ではデザイナーやエディターといった、クリエイター専門の人材紹介や人材派遣の事業を主に行なっている。同社eスポーツ事業部プロデューサーの木下泰典氏は次のようにコメントしている。

木下氏:人材紹介をしている中で、クリエイターさんの経験値を積まないとなかなか採用が決まらないケースもあります。弊社で、eスポーツ大会やイベント配信の現場経験が積める場所や、コミュニティの方々が気軽にイベントを開催できる場所があるといいなと思いました。スタジオで学生・企業さまざまな立場があつまり、eスポーツの新しい取り組みが生まれる場にしていきたいです

e-Create Spaceの機材選定やスタジオの設営など技術面を支えるのが、株式会社TechnoBlood e-Sportsだ。同社は2021年に設立したばかりの新しい会社だが、もともと株式会社テクノブラッドのeスポーツ事業を分社化したもので、eスポーツという言葉が一般化するずっと以前の2004年からeスポーツ事業に携わっている。同社eスポーツ事業部 企画運営部 次長の吉永篤史氏は次のようにコメントしている。

吉永氏:スタジオのコンセプトとして、本格的なプロのeスポーツの大会でも使えるものであること。なおかつ、お客様が手ぶらで来て、eスポーツやそれ以外のセミナーなどで利用されるときに手軽に使えることも重要でした。複雑なことまでできる能力と手軽さが両立できるものを探していく中でBlackmagic Designの製品が多く選ばれました。

吉永氏がシステムに組み込んだのがATEM 1M/E Constellation HD、ATEM Television Studio 4K、収録用のHyperDeck Studio HD MiniおよびHyperDeck Shuttle HD、そして複数のDeckLinkキャプチャーカードやMicro Converterだ。

ATEM Television Studio 4KはカメラやHyperDeck Shuttle HD、持ち込みPCからの出力のスイッチングに使用しており、そのプログラム出力が配信用の2台のPCやATEM 1M/E Constellation HDに送られている。

吉永氏:ATEM 1M/E Constellation HDは、会場のLEDビジョンに映す映像のスイッチングに使っています。配信用のPCにはDeckLink Quadを入れています。eスポーツ大会の配信は入力が10ソース以上必要になるのでメインのPCには2枚、もう1台には1枚入っています。そのほかの制作系のPCにはDeckLink Mini Recorder 4Kを入れています。

映像のポン出しができるのと、プロンプターとして使用するためにHyperDeck Shuttle HDを使っています。またゲームの大会ではリプレイも非常に多いので、HyperDeckは非常に便利です。HyperDeck Shuttle HDやHyperDeck Studio HD Miniはコンパクトなので各用途に応じて好きな場所に移動させて使える点が便利です。

ATEMスイッチャーはソフトウェアでも操作できるので、ワンオペでも机を移動せずにソフトウェアからATEMをコントロールできる点が便利ですね