富士フイルムは、シネマ業界で主流の大型センサーに対応する放送用ズームレンズ「Duvoシリーズ」の開発ロードマップを公開した。本ロードマップで示したレンズは、標準ズームレンズと広角ズームレンズの2本で、いずれもポータブルタイプとしている。
富士フイルムは2023年3月に、箱型タイプの放送用ズームレンズDuvo Box「FUJINON HZK25-1000mm」を発売した。「Duvo 25-1000」は、放送用レンズと同じ撮影スタイルで、シネマライクな映像表現を実現することが評価され、多くのユーザーから好評だという。
今回、開発ロードマップで示したレンズは、ポータブルタイプの標準ズームレンズ・広角ズームレンズ。両レンズは、「Duvo 25-1000」と同様、シネマ業界で主流の2つの大型センサーに対応したデュアルフォーマット方式を採用。通常はスーパー35mmセンサーに、1.5倍のエクスパンダーの使用により35mmフルサイズ相当のイメージセンサーに対応する。今後、富士フイルムは、「Duvoシリーズ」のポータブルタイプをDuvo Portableとして展開する予定としている。
今回ロードマップに加えたレンズは以下の通り。
■標準ズームレンズ「HZK Standard」
- 焦点距離24-300mmをカバーする標準ズームレンズ
■広角ズームレンズ「HZK Wide」
- ライトウェイトを特長とした広角ズームレンズ
「Duvoシリーズ」では、ナチュラルな表現を特長とした光学性能を目指すとともに、高倍率化や既存のアクセサリーへの互換性など放送用レンズの操作性を実現するという。
「Duvo」は、ラテン語におけるDuo（＝Dual）とVivo（＝Live）を掛け合わせた造語で、「シネマと放送の二面性」「シネマカメラで主流の2つの大型センサーへの対応」を特長とし、中継撮影をはじめとするライブの現場で活躍して欲しいという思いが込めたとしている。
