ソニーは、ソニーストア札幌を札幌市中央区狸小路の商業施設「moyuk SAPPORO」に移転オープンした。moyuk SAPPOROは2023年に札幌都心で開業する商業施設の中でも、ソニーストアやロフト、水族館の「AOAO SAPPORO」が入る話題の施設だ。グランドオープンを機会に取材することができたので紹介しよう。
ソニーストア初の動画体験コーナーを設置
20日の内見会では、ソニーストア札幌の増井豊店長による説明が行われた。ソニーは、同社製品やサービスをみずからしっかりと届けることを目的とした直営店舗「ソニーストア」を全国5大都市、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡で展開。札幌では2017年4月にオープンして地域の方々に親しまれてきたが、もっとソニーを好きになるお客様を増やしたいという思いからmoyuk SAPPOROに移転したと紹介した。
moyuk SAPPOROは札幌地下街と札幌の買い物の中心地として有名な狸小路商店街が交差する立地を特徴としており、地下2階から2階は飲食やファッションの販売フロア、3階はソニーストアと生活雑貨を販売するロフト(2023年9月29日オープン予定)、4階から6階の3つのフロアは都市型水族館のAOAO SAPPOROを集積する。店舗移転によって、今まで来られなかった新しい年齢層の来店を期待しているという。
移転前のソニーストア札幌は1階および2階フロアを使用していたが、移転後はワンフロアでの運営としている。間口も広くて開放的になっており、展示がわかりやすくなっている。
移転後のストアの目玉として、動画撮影、編集、配信の体験コーナーをソニーストアとして初めて新設。「クリエーターの集まる場」をコンセプトとして、その実現のために動画体験コーナーを設置したという。
近年は個人で動画制作、投稿、ライブ配信する方が多くなってきている。その一方で、機材選びや動画制作の方法など悩みを持つ方が増えている。そこでソニーストアでは、動画撮影に関する実用知識や撮影技法に精通した「動画マスター」と呼ばれる動画制作のスペシャリストが在中して、動画制作の提案が可能。動画マスターは規定のプログラムを受講し、認定試験に合格したスタイリストのみが認定バッジを着用しているという。
来店者は、自由に体験が可能で撮った撮影データを持ち帰ったり、編集コーナーで編集も可能。動画体験コーナーは、ソニーストア札幌を基点として、他の直営店4店舗でも同じ形で順次展開していき、地域のクリエーターの力になることを目指していくという。
撮影コーナー
配信コーナー
編集コーナー
動画撮影に最適なカメラコーナーでは、Cinema Lineを主軸としたラインナップを展示。カメラボディにショットガンマイクを搭載して展示しており、マイクの音の確認も可能。モニターヘッドホンとして評価の高い「MDR-CD900ST」で検証できるのはさすがである。
ソニーストアでは、発売前の新商品体験も可能だ。2023年7月28日発売予定のショットガンマイクロホン「ECM-M1」や「α6400」「70-200mm F2.8 G SSM II」をさっそく展示し、体験可能になっていた。
ストア内に、αテクニカルアドバイザーが対応するプロサポートの専用カウンターもオープンしていた。クリーニング・清掃・点検サービスなどに対応できる専任のメンバーがいるという。
ストア移転オープン特典として、ソニーストア札幌公式LINEの登録でオリジナルのノベルティ、1万円以上の購入でゴールドタンブラーをプレゼントするキャンペーンを期間限定で開催中だ。
ソニーストア札幌店内で斎藤佑樹氏の「写真展~On the Mound~」開催
ストアの店内では、斎藤佑樹氏の「写真展~On the Mound~」を2023年7月20日~8月9日にかけて開催中だ。斎藤氏はソニーのデジタル一眼カメラαとレンズのユーザーであり、写真も多数撮られている。2022年にはソニーストア直営店舗で同氏写真展「引退後の景色」を開催して、多くの来場者の注目を集めた。
今回は新たに札幌店舗リニューアルを機会として、新たに「写真展~On the Mound~」の開催とソニーストア5店舗の「ソニーストアスペシャルパートナー」就任が決定。写真や動画撮影の奥深さや楽しさをお伝えしていくという。写真展は他のソニーストア4店舗でも開催を予定している。
今回の写真展は、野球を始めた幼少期から引退後の現在まで、さまざまな思いを背負いながら見つめてきた「マウンド」をテーマに展示。甲子園や実家で投げた思い出の場所、地元の野球場、少年野球チームを撮影。
野球が好きなだけの少年時代に光を当てた約3分短編映像作品「あの頃の自分へ。いまの自分より。」も同時展示している。こちらは撮影から構成まで自身が手掛けたという。
■「写真展~On the Mound」開催スケジュール
- 2023年7月20日(木)~8月9日(水) ソニーストア札幌
- 2023年8月30日(水)~9月12日(火) ソニーストア銀座
- 2023年9月16日(土)~9月22日(金) ソニーストア大阪
- 2023年11月25日(土)~12月14日(木) ソニーストア福岡天神
- 2023年12月23日(土)~2024年1月11日(木) ソニーストア名古屋
同ビル内に展示都市型水族館「AOAO SAPPORO」オープン
ソニーストア札幌の上フロアでオープンした都市型水族館「AOAO SAPPORO」も話題だ。4階にはエントランスとミュージアムショップ、奧に進むとラボラトリー、5階と6階は展示の施設になっている。キタイワトビペンギンに会えるのは6階だ。
4階でチケットを購入してエントランスを通過すると、最初に人工海水製造装置が現れる。札幌は海から距離があるため、ビル内で人工海水を作って各エリアに海水を流している。魚類用1機、ペンギン用1機の合計2機稼働しており、それぞれ一度に約3000リットルずつ海水の生成を可能としている。
4階は「人と水の世界がつながる」をテーマとしており、人と水がつながっていく様子を身近に感じることができる。水族館の裏側であるバックヤードの公開を特徴としており、魚の健康管理を行う予備水槽や新しく入ってきた魚を順応するための水槽を展示している。一般的な水族館では公開していない様子を、あえて公開しているのはユニークだ。360°取り囲むように事務所が見られる構造になっており、オープン後も実際に飼育スタッフの働いている様子を見られる。
5階は「見えなかった世界を見つめる」をテーマとしており、光が当たってこなかった生物を展示している。少し暗い「ネイチャーアクアリウム」と明るい「ライブラリーアクアリウム」の2つのゾーンに分かれており、美術館と図書館のような展示を実現している。
6階にはAOAO SAPPOROの目玉であるペンギンの水槽がある。360°回れる水槽で泳ぐシーンや丘に登れば至近距離で陸場のペンギンを楽しめる。
AOAO SAPPOROの目玉の一つである、キタイワトビペンギンの展示
熱帯植物を20種類以上展示する「GREEN ROOM」では、北海道内で初となるフェアリーペンギンを常設展示。ミュージアムショップのオリジナルグッズにも注目。見たら絶対に欲しくなること間違いなしだ。
北海道内で初となるフェアリーペンギンの常設展示
水の中を漂いながら生活をするプランクトンを間近で観察できる