Blackmagic Designによると、大阪に本社を構えるライブプロダクション会社、合同会社ロケッツが東京、東銀座にライブ配信・収録スタジオ「ロケットスタジオ」を構築し、スタジオには、ATEM Constellation 8K、URSA Broadcast G2、Ultimatte 12を含む数多くのBlackmagic Design製品を導入、バーチャル撮影も可能となっているという。
合同会社ロケッツは大阪を拠点にインターネットライブ配信やイベント中継サービスを提供しており、年間200本を超えるライブ配信を行っている。クライアントの配信内容に合わせてプランニングや機材選定、スタッフィング、当日のオペレーション、そして面倒な回線や屋外電源の手配などもワンストップで行う。大阪近隣のみならず、日本全国へ出張配信も可能だという。
同社代表取締役である吉富氏は、次のようにコメントしている。
吉富氏:コロナ禍までは、専門の配信業者が少なかったんです。
当社は2010年から配信業務を行っていて、ニコニコ動画やUSTREAMが台頭してきた頃ですね。当時はBlackmagicのATEM Television Studioを使っていました。あれがなかったら、配信の仕事もできなかったですね。そこからATEMスイッチャーをどんどんアップグレートしていきました。
まだ配信がそれほど世間に浸透していない頃から配信サービスを提供していたこともあり、同社では東京のクライアントからの仕事も多く請け負ってきたという。
吉富氏:コロナ禍で配信の需要が増えて、かなり忙しくなってきました。お客様から配信スタジオの問い合わせも多かったのでスタジオを構築しました。せっかくなら将来を見据えて背景が柔軟に変えられるバーチャルスタジオにしようと決めて、Ultimatte 12とUltimatte Smart Remote 4を導入しました。
その他の機材も基本的に同社の大阪本社で使っているものと同じもので揃えており、ATEM Constellation 8K、ATEM 1M/E Advanced Panel、URSA Broadcast G2、Zoom DemandおよびFocus Demand、Blackmagic Videohub 40×40 12G、Teranex AV、SmartScope Duo 4K、Multiview 16、Smart Videohub 20×20、HyperDeck Studio HD Plus、HyperDeck Studio 4K Pro、UltraStudio 4K Mini、Mini Converterなどが導入されている。
吉富氏:長年Blackmagic製品を使っているので、新しい機種に更新しても使いやすいですね。ATEM Constellation 8Kは入力数とアップストリーム、ダウンストリームキーが多いので合成がしやすいです。最近は配信するだけでなく、画面を色々加工したいというリクエストも多いので、SuperSourceも重宝しています。
同スタジオは全面デジタルグリーン塗装、2面Rホリゾント仕様のグリーンバックのスタジオで、背景はバーチャルシステムでCG背景を出力して使用する仕組み。レンズ情報も出力できるリモートカメラを使って、レンズ情報をバーチャルシステムに送り、そこで出力した背景とURSA Mini Broadcast G2で撮った演者の映像をUltimatte 12に送りリアルタイム合成をする。その合成した映像をATEM Constellation 8Kに送ってスイッチングするようになっている。
吉富氏:システム的には全ての信号を一旦Videohub 40×40 12Gに入れて、そこから分配しています。古いモデルのSmart Videohub 20×20も使っていましたが、入力数を増やしたくて新しく導入しました。スピンノブに電子クラッチがついてカチッと止まるようになったので、以前より使いやすいです。
Teranex AVは最終段のフォーマット変換に使っています。収録にはHyperDeckを使っています。HyperDeckは、SDカードでも収録できるので、収録が終わったらSDカードをそのままお客様に納品できるのが便利です。
スタジオの機材の多くをBlackmagic Designの製品で揃えているので、全てがネットワークで繋がります。PCやiPad1台で全ての機材が制御できてしまうので、本当に使いやすいですね。