ニコンイメージングジャパンは「ニコン Z マウント」を採用したフルサイズ/FXフォーマットミラーレスカメラ「ニコン Z f」を 2023年10月に発売する。希望小売価格はオープン。市場想定価格は以下の通り。
- ボディのみ:税込30万円前後
- Z f 40mm f/2(SE)レンズキット:税込33万1,000円前後
「Z f」は、ニコンの歴史的なカメラにインスパイアされたヘリテージデザインと最新性能を両立したミラーレスカメラ。フルサイズセンサーと、フラッグシップモデルの「ニコン Z 9」(2021年12月発売)と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を採用し、本格的な静止画・動画の撮影を可能としている。
ニコンの歴史的カメラ「FM2」にインスパイアされたヘリテージデザイン
マグネシウム合金のボディには、光沢があり高級感が感じられる塗装を施し、ダイヤル、シャッターボタン、電源レバーには操作時の上質な感触を実現する真鍮を採用。また、1970年代から1980年代に使用していたNikonロゴをあしらい、ボディ天面の表示には、彫刻した文字を使用。細部にまでこだわり抜いたデザインを施しているという。
グリップは、見た目とのバランスを考慮しながら、フルサイズ向けのレンズを装着した際の安定性にも配慮。シャッターの押し心地にもこだわっているという。さらに、優れた触り心地と見栄えの人工皮革を採用し、ボディの人工皮革部分を有償で張替えることができる「プレミアムエクステリア」を全5色で展開し、自分らしい色にカスタマイズを可能としている。
表現の可能性を拡げる多彩な機能
ピクチャーコントロールには、従来の「モノクローム」に加え、異なる階調特性を持つ「フラットモノクローム」と「ディープトーンモノクローム」を新しく搭載。さらに、ワンアクションで瞬時にモノクロームモードに切り替わる専用レバー「静止画B&Wモード」も搭載し、ユーザーの表現方法を拡げられるという。
また、独創的な表現を可能にする「Creative Picture Control」や、ニコンで初めて搭載する、複数枚のRAW(NEF)ファイルを合成することで高い解像感の写真が得られる「ピクセルシフト撮影」など、表現の可能性を拡げる機能を搭載している。
多様な映像制作のニーズに応える動画性能
「H.265 10bit」の内部記録に対応し、外部レコーダーを使用せずに最小限の機材で本格的な動画撮影が可能。6Kのオーバーサンプリングによる高画質な4K UHD画像生成にも対応し、高画質な動画を得ることができるという。
また、最長約125分の4K UHD/60p動画を記録でき、長時間記録が求められるシーンにも対応。さらに、「Z 9」に搭載されているISO感度の1/6段設定や、動画記録中の赤枠表示などの便利な動画撮影機能も搭載。アクセサリーメーカーとの互換性を高めたアクセサリーラインナップの充実とも相まって、快適な動画撮影を実現できるという。
最先端技術により優れた撮影性能を発揮
「Z 9」と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を採用。被写体検出時の高い追尾性能を実現し、動く被写体にピントを合わせ続け、シャープに捉えることが可能。静止画・動画ともに、「ニコン Z 8」(2023年5月発売)同様の9種類の被写体検出に対応。さらに、低輝度側のAF検出範囲が-10 EVまで拡張され、より暗いシーンでもピントが合いやすく、撮影シーンが拡がるという。
「ニコン Z シリーズ」で最も優れた8.0段の高い手ブレ補正効果を発揮する5軸のボディ内手ブレ補正の実現に加え、動画撮影時に有効な電子手ブレ補正の効果も向上。室内をはじめとする暗いシーンや低速シャッタースピードで撮影する際など手持ち撮影のクオリティーが高まるという。さらに、世界初の「フォーカスポイントVR」を搭載し、被写体が画像の端にあるような構図でも、画面周辺でのブレをよりしっかりと抑制できるとしている。