パナソニック コネクト株式会社は、ハイブリッド会議・授業での"音"の課題を解決し、コミュニケーションを活性化させるための「シーリングアレイマイクロホン」と「ワイヤレスアンテナユニット」を、2023年度第4四半期に発売する。いずれの商品も希望小売価格はオープン。

ビームフォーミング技術で、狙った場所や話者の声を的確に収音

ビームフォーミング技術は、複数のマイクに届く音量の差・到達した時間の差をもとに計算して指向性を制御し、特定方向の音を強調できる技術。この技術により狙った場所や話者の声を的確に収音でき、複数人の同時発話(最大4者まで)にも対応できる。

ハイブリッド会議や授業を行うたびに1人ひとりにマイクを準備する必要がなくなり、簡単に効率的に運用が可能。また、収音範囲は1台で9m×9mをカバー、シーリングマイクは同一部屋内に最大4台まで設置できるため広い会議室や講義室にも対応する。

収音エリアの設定は4種類あり、ユーザーの使用環境や運用にあわせてカスタマイズし、設定することで、より聞き取りやすい環境を構築できる。

エコーを低減する機能でシーリングマイクとワイヤレスマイクの併用が可能

同社は、シーリングマイクとワイヤレスマイクを併用したいというニーズに対応するためのワイヤレスアンテナユニットを新たに発売する。シーリングマイクにワイヤレスアンテナユニットを接続することで、1.9GHz帯ワイヤレスマイク2本を、シーリングマイクと併用して使用することが可能になるという。

ワイヤレスマイクでの室内拡声中に、リモート先からの音声をマイクが収音してリモート先へ戻してしまうエコー現象が起きないよう、シーリングマイクにエコーを低減する機能が内蔵されている。そのため、リアル側でもワイヤレスマイクを拡声しつつ、オンライン先に自然な音声を届けることができるという。

リモートカメラとの連携で、臨場感のある会議体験を提供

ハイブリッド会議や授業を行う際、リアル側のカメラ映像が部屋全体のみで各参加者が小さく、誰が発言しているのかわからないといった問題から、オンラインで参加している側は、疎外感を感じやすく、発言の低下につながる場合も少なくないという。

シーリングマイクは、パナソニック製のリモートカメラとの連携で、映像と音声を連動させ、臨場感のある会議や授業を行うことが可能。シーリングマイクが発話者の位置を特定し、自動でリモートカメラの向きを切り替えができる。オンライン側も発話者の特定に困ることなく、より質の高い会議や授業が行えるという。また、外部機器やソフトウェアによる制御は不要、シンプルな機器構成で連携を実現できる。

コンパクトサイズと4種類の設置方法で、様々な環境への設置が可能

天井への設置は、スペースが限られていることから設置の柔軟性を重視した設計で、40cm×40cmのコンパクトサイズを実現。また設置方法は、使用環境にあわせて天井埋込、天井取付、ワイヤー吊り下げ、VESAマウント金具取付の4種類から選択が可能。

役員会議室などの重要なコミュニケーションが行われる場や意匠にこだわった空間でも、違和感なく溶け込む。

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ソフトウェアで複数のシステムを一元管理でき、管理者業務の負荷を軽減

多数のシステムを導入している企業や学校では、機器の管理の手間を削減し、効率よく運用していくことが求められているという。設定や監視が行えるソフトウェアのMicrophone System Configuration Center(MicCC)は、別々の部屋にある複数のシステムを一元管理できる。

また、MicCCはシーリングマイクシステムだけでなくパナソニック製の1.9GHz帯デジタルワイヤレスマイクシステムの各種設定や状態取得ができ、ワイヤレスマイクも同じソフトウェアで管理が可能だ。

※ Microphone System Configuration Center(MicCC)は、2023年度第4四半期に同社Webサイトにて公開予定。
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なお、本製品は2023年11月15日(水)から17日(金)に開催されるInter BEE 2023に出展する。シーリングアレイマイクロホンの「音」を実際に体感できるデモブースも準備しているという。