パナソニック コネクト株式会社は、4Kモデルを含む1チップDLPプロジェクター「PT-RQ7JL/RQ6JL/RZ6JL」を2024年度第2四半期より発売する。希望小売価格はオープン。
開発の背景
エンターテインメント市場では、イマーシブ(没入)な映像表現に期待が集まり、見る人の感情に訴えかける体験型演出へのニーズが高まっている。このような演出においては、複数のプロジェクターを活用した複雑な映像システムやワークフローが必要となり、設置、調整、管理など、演出現場をつくる方々の負担を軽減することが求められているという。
同製品は、輸送や設置を考慮し、現行品(PT-RZ890シリーズ)比で質量16%、体積29%の小型軽量化を実現、さらに煩雑なワークフローを簡略化できる多彩な機能を盛り込んでいるという。映像面においては、ミュージアムやテーマパークなどの環境に合わせた色彩やコントラストを設定する同社独自の新「ミュージアムモード」を開発、観客を引きつける滑らかな4K映像に、高純度な赤表現とシャープなコントラスト表現を融合。
同製品を加えた充実の4Kラインアップで、様々なLBE(Location-Based Entertainment)において、ユーザーの多様な映像表現ニーズに対応するとしている。
主な特長
新「ミュージアムモード」などでイマーシブな演出を実現
- 新しく「ミュージアムモード」を搭載、ミュージアムやテーマパークなどの環境に合わせた色彩やコントラストの設定が可能
- 赤純度を高める「リッチカラーエンハンサー」を搭載
- 同社独自の「クワッドピクセルドライブ」技術を0.65型DLPチップに応用することで、高品位な4K映像を実現。細かな筆使いまで滑らかに描き出し、映像に入り込むような奥行感と、圧倒的な臨場感を届ける
- 8ms以下の遅延による240Hz/1080pコンテンツ再生にも対応*5し、専用ソフトウェア「ET-SWR10」との連携で、人や物の動きを追従して映像を映す動体プロジェクションマッピングも可能に
- 複数台でプロジェクションマッピングを行う際は、黒レベルの補正境界をポイント単位で変形でき、カーブスクリーンなどにおいてもシームレスな一体感を創出
ワークフローに配慮したコンパクト設計
- 製品の小型軽量化により、輸送に要するCO2排出を抑える
- 本体背面の接続端子には、4K信号をサポートする次世代スロット規格Intel SDM準拠のファンクションスロットを1基搭載し、入出力インターフェースなどの同社製ファンクションボードや、サードパーティのファンクションボードが装着可能
- 任意のコンテンツを「ユーザーテストパターン」としてソース入力なしで活用できる機能に加え、「幾何学歪補正・設置調整ソフトウェア」のアップグレードキットを本体に適用済み。カメラを用いた*8複雑な凹凸面へのキャリブレーションや、黒レベル・カラーマッチングを含めたマルチスクリーン調整などを自動で行うことで、工数のかかる作業を簡略化し、仕上がりの精度を高める
- 「ユーザーイメージ登録機能」は、任意のコンテンツを最大4つまで登録でき、テストパターンの他、本体起動時のスタートアップロゴ、無信号時のバックグラウンド画像としての活用も可能
- 21:9ワイドスクリーンへの対応に加え、PT-RZ6JLは筐体色白のモデルも用意
高い信頼性を誇る運用設計
- IEC規格60529/JIS C0920 IP5X(防塵形)に適合した光学エンジン・レーザー光源モジュールを搭載するとともに、内部を効率的に冷やす独自の冷却構造により、フィルターレスの20,000時間メンテナンスフリー運用を実現
- 光源トラブル時の輝度低下を最小化する「マルチレーザードライブエンジン」や、信号不具合時のダウンタイムを防ぐ「バックアップ入力」機能も搭載。最大輝度を必要としない場合は、ECOモードに設定することにより、電力消費が大幅に抑えられ、メンテナンス寿命も延ばすことができる
仕様
品番 | PT-RQ7JL | PT-RQ6JL | PT-RZ6JL |
光出力 | 7,500 lm | 6,500 lm | 6,500 lm |
素子サイズ | 0.65型(16:9) | 0.67型(16:10) | |
解像度 | 4K(3840×2160ドット) | WUXGA(1920×1200ドット) | |
外形寸法(横幅x高さx奥行き) | 498mmx170mmx440mm(脚最小、突起部含まず)(暫定) | ||
質量 | 18kg以下(暫定) |