Blackmagic Designは、人気の高いラックマウント型オーディオモニタリングソリューションのパワフルな新モデル、「Blackmagic Audio Monitor 12G G3」を2024年6月に発売する。希望小売価格は税込209,800円。
Blackmagic Audio Monitor 12G G3は、SMPTE-2110 IPビデオ入力用の10Gイーサネットを搭載しているので、外部コンバーターなしでIP放送システムに接続できる。さらに、正確な反応の大型オーディオメーター、12G-SDI入力、従来のバランスアナログXLR、HiFi、AES/EBUオーディオ入力、HDMIビデオ出力も搭載している。
Blackmagic Audio Monitor 12G G3はパワフルなオーディオモニターで、わずか1RUサイズで驚きの音質を提供。これは、あらゆる場所に設置できる大きさでとしている。筐体のデザインの大部分を占める大型メーターは、反応が正確で、様々なオーディオ測定基準に切り替え可能。12G-SDI入力も搭載しており、プロ仕様ビデオ機器からのオーディオもモニタリングできる。また、この新モデルは、SMPTE-2110 IPビデオ入力用の10Gイーサネットを搭載しているので、外部コンバーターなしでIP放送システムに接続可能。さらに、従来のバランスアナログXLR、HiFi、AES/EBUオーディオ入力も搭載。HDMIビデオ出力もあるので、大型テレビやコンピューターモニターを使用してモニタリングできる。
Blackmagic Audio Monitor 12Gはアルミニウム製の機械加工デザインなので、極めて頑丈かつ軽量であるという。筐体はディープブラックのアルマイト仕上げなので、他の機器とマッチする。すべて金属製なので、大音量でも音響振動は発生しない。フロントパネルのボタンでは、左右チャンネルのソロの切り替え、12G-SDI、ST 2110 IP、AES/EBU、アナログまたはHiFiオーディオの選択、スピーカーのミュートが可能。便利なヘッドフォンソケットもフロントパネルに搭載されている。
Blackmagic Audio Monitor 12Gは、1Uラックマウントサイズで驚くほどの大音量を提供。高出力のアンプを搭載しているので、ライブイベントなどの騒がしい環境でも十分な音量が得られ、クリアなオーディオモニタリングが可能。その秘密はデュアル・サブウーファー設計にあり、限られたラックサイズで豊かな低音を生成する音響出力を備えている。
Blackmagic Audio Monitor 12Gに搭載された優れたオーディオメーターは、オーディオメーター規格に準拠したリアルなアナログスタイルの挙動に対応している。オーディオメーターの各セグメントは独立したRGB LEDで、異なるメーター規格に応じて必要な色に変更可能。各セグメントは個別に削り出され、分離しているので、セグメント間に光のにじみは生じない。これらのメーターは、VU -20dBFSおよび-18dBFS、PPM EBU -20dBFSおよび-18dBFS、PPM BBC -20dBFSおよび-18dBFS、 ラウドネスEBU +9および+18、ラウドネスK-weighting LUFS +9および+18スケール間で変更できる。
Blackmagic Audio Monitor 12Gのフロントパネルには様々なコントロールがあるという。LCDが内蔵されているので、オーディオモニタリングだけでなく、12G-SDIおよびST 2110 IPビデオ入力のモニタリングも可能。LCDは、選択した入力の種類、ビデオ規格、ビデオ入力からの選択されたエンベデッドオーディオペアも表示できる。
HDMI出力では、大画面テレビまたはコンピューターモニターを放送用モニターとして使用可能。HDMI出力は、現在選択しているビデオ入力(12G-SDIまたはST 2110 IP)から変換される。12G-SDIループ出力もあり、これも現在選択しているビデオ入力から出力される。つまり、SDIまたはST 2110 IPビデオ入力の映像をSDIループ出力に含めることが可能。また、ビデオ入力からの全エンベデッドオーディオペアをモニタリングできる。
Blackmagic Audio Monitor 12Gは、SD、HD、Ultra HDのあらゆるビデオフォーマットからオーディオをデエンベッドする。つまり、既存のSDI放送機器を新しいST 2110 IPベースのシステムに接続するのに最適であるという。HDは、720p60までのすべての720pビデオフォーマット、1080i60までのすべての1080インターレースフォーマット、1080p60までのすべての1080pフォーマットをサポート。Ultra HDは、2160p60までのすべてのビデオフォーマットをサポートしている。
Blackmagic Audio Monitor 12G G3は、IPビデオのSMPTE-2110に完全に準拠しており、ST 2110 IPビデオシステムに直接接続できるので、最新型のIPビデオシステムを構築できる。これには、SMPTE-2110-20非圧縮ビデオ、Blackmagic IP圧縮コーデック(高フレームレートUltra HD用)、SMPTE-2110-21トラフィックシェーピング/タイミング、SMPTE-2110-30オーディオ、SMPTE-2110-40補助データのサポートが含まれる。
Blackmagic Audio Monitor 12GはNMOSインターフェース仕様に対応しているので、ST 2110 IPベースのIPビデオ機器をすべて連動させて、大きな仮想ルーターとして稼働できる。また、Videohub Smart ControlをNMOSコントローラーとして使用して、ソースをST 2110 IPネットワーク上の送信先にルーティング可能。Blackmagic Audio Monitor 12Gは、IPビデオデバイスを発見・登録するIS-04、IPビデオデバイス間の接続を制御するIS-05をサポート。つまり、従来型のSDIルーターのように、ソースと送信先を接続できる。
Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
Blackmagic Audio Monitor 12Gは、発表以来大変好評いただいています。デュアル・サブウーファー・デザインにより、このような小型サイズでも優れたサウンドを実現しています。また、LEDオーディオメーターにより、コントロールルームや中継車で、放送フィードや伝送の正確な視覚的モニタリングを行うのも簡単です。また、SMPTE-2110 IPビデオ入力用の10Gイーサネットを搭載しているので、外部コンバーターなしでIP放送システムに接続できます!
Blackmagic Audio Monitor 12G G3は、NAB 2024のBlackmagic Designブース(#SL5005)にて展示される。