Blackmagic Design導入事例:ホラー映画「The Vampire Next Door」の場合

Blackmagic Designによると、New Zealand Son Filmsが、ホラー映画「The Vampire Next Door」の撮影にBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kデジタルフィルムカメラを使用したという。DaVinci ResolveとBlackmagic Cloudを用いてグレーディングされた同作は、2015年以来16本もの長編映画を制作した多作な映像作家たちが手掛けた作品で、世界中で何百万人もの人々が視聴している人気ホラー・コメディ映画シリーズの最新作。

俳優陣にアレックス・マシューズ氏、ジェシカ・ファーガソン氏、ベラ・チャドウィック氏を迎えた同作は、20歳のキャメロンが、隣に住んでいるビクトリアが吸血鬼であることに気づき、元恋人を殺された彼女の復讐を手伝ってほしいと頼まれるという青春ホラー映画。高校の同級生であるダイアンに恋心を抱いているキャメロンは、しぶしぶ同意して冒険に同行するが、すべてが思っていたものと違うことに気づく。

New Zealand Son Filmsの共同創始者であり、父と子であるショーン・キングとテイラー・キングの両氏が制作した同作は、現在、多数の配信サービスにて世界中で視聴可能。両氏は、共同で同社の映画すべての脚本、監督、製作を手掛けており、Amazonプライム、Apple TV、Tubi、Flix、Plex、その他16プラットフォームで160ヶ国において上映されている。

両氏は、インディーズ映画の予算で大作並みのビジュアルの映画を制作することを誇りとしており、物理的な視覚効果とデジタルのエフェクトを組み合わせ、様々なビジュアルスタイルを用いている。それを示す例が、先日公開された白黒のフィルム・ノワール「Devil in a Dress」だ。

Blackmagic Design導入事例:ホラー映画「The Vampire Next Door」の場合

同作のルックの作成過程をショーン・キング氏は、次のように説明する。

ショーン氏:本作では、独自の言い伝えを作り上げたいと考えました。ネタバレしないように話しますが、本作での目標は、ビクトリアとダイアンをこれまで様々な映画に登場した吸血鬼のバリエーションとし、両者の特徴に微妙な違いを持たせることでした。

制作の何ヶ月も前から、Resolveでフィルムのルックを色々と試し始めました。また、これらのジャンルで気に入った映画のスチルも取り入れて、スコープ上でどのように見えるか確認しました。その後、照明テストを行い、そのフッテージを用いてResolveでLUTを作成し、Pocket Cinema Camera 6Kにロードしました。

撮影は、Pocket Cinema Camera 6Kにビンテージのニコンのマニュアルレンズを取り付けて行われ、ほとんどが夜間か低照明条件だったという。また、走行する車のショットや戦闘シーンも多数含まれており、特撮とVFXの両方が使用された。撮影には6K 5:1圧縮が使用され、書き出しには4Kの2:35フォーマットが使用された。同作にPocket Cinema Camera 6Kが採用された理由は、その汎用性の高さだという。

ショーン氏:本作は、様々なリグを用いてPocket Cinema Camera 6Kで撮影されました。小さな動きには、ステディカム、車へのマウント、クレーン、スライダー、一脚を頻繁に使用しました。カメラのサイズが小さいので、すばやく移動したり、狭い場所に入れて撮影できました。

車のショットには、60WのLEDをボンネットにマウントして、顔のフィルライトとして使いました。地下室のシーンには小さなチューブライトを天井にマウントして、わずかにチラつかせ、色味を加えました。

また、大掛かりな戦闘シーンではジンバルと一脚にPocket Cinema Camera 6Kを載せて撮影しました。これにより、テイラーがカメラを押し出したり、引いたりできたため、より動きのあるショットを撮影できました。このシーンの照明には、ロウソク、ランプ、ソフトボックスを使用しました。

Blackmagic Design導入事例:ホラー映画「The Vampire Next Door」の場合

Pocket Cinema Camera 6KとDaVinci Resolveを用いたワークフローでは、シーンを構築する上で多くのオプションが得られた。特に夜間や低照明条件での撮影でその威力が発揮された。吸血鬼が出てくる映画はどれも、暗闇に近いシーンが多いため、これは特に重要だったという。

ショーン氏:俳優が暗い場所から明るい場所へ移動するシーンでも、俳優の顔を1段だけ露出オーバーにすることで、暗い部分のノイズがほとんど無くなることがわかりました。ポストプロダクションにおいて、Resolveに内蔵されたノイズ除去ツールを組み合わせることで残りのノイズは簡単に除去できました。また、Pocket Cinema Cameraの画像は大きいため、ポストプロダクションでリフレームしたり、ズームインできました。

同氏は、別のカメラで撮影されたドローンのショットをBlackmagic Designのカメラからのルックとマッチさせるためにも、DaVinci Resolveを用いた。DaVinci Resolveのカラーマネージメント機能とノードツリーを使用して、両氏はドローンのフッテージにルックをすばやく適用できたため、各ショットを一つずつマッチさせる代わりに、クリエイティブな編集に時間を費やすことができた。

テイラー氏:2017年に価格の観点からBlackmagicのカメラを使用し始めました。費用対効果に非常に優れていますね。カメラのルックと安定性が気に入って、今も引き続き使用しています。

過去7年間、南米、ヨーロッパ、米国全土で撮影をしてきました。夏のモハーベ砂漠から氷点下の気温まで、カメラの性能が落ちたことは一度もありません。

本作はBlackmagicのカメラで撮影された16作目です。スキントーンは素晴らしく、カメラからResolveへのワークフローはシームレスです。

過去数年、Blackmagicはカラーサイエンスを改善しており、Blackmagic RAWとクラウドのプロキシと組み合わせることで、弊社のワークフローはこれまで以上に能率的になりました。

Blackmagic Design導入事例:ホラー映画「The Vampire Next Door」の場合