Blackmagic Designによると、Pixel Circusのイマーシブ・ライブアクション・ホラーゲーム配信「They’re Here」が、合計12台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K ProデジタルフィルムカメラおよびBlackmagic Micro Studio Camera 4K G2で撮影されたという。同配信のスイッチングには、ATEM Television Studio HD8 ISOライブプロダクションスイッチャーが使用された。
受賞歴のある俳優、映画監督、司会者、ダンサー、インフルエンサー、プロデューサーであるサイージ・ライアン氏によって設立されたPixel Circusは、誰もが情熱を共有できるようなコミュニティ主導のコンテンツを作成しており、独立したプロダクションおよび配信会社としても機能している。Pixel Circusには、多様性に富み、想像力豊かで影響力を持つクリエイターたちが集まっており、卓上ゲームやポップカルチャーの番組、ポッドキャスト、スケッチなどを制作している。
ライアン氏と、共同設立者であるケイリー・ブレイ氏は、2020年に最初のスタジオを開設。「They’re Here」は、Pixel Circusにとって初のロケ撮影プロジェクトである。カリフォルニア州ビバリーヒルズの家で撮影された「They’re Here」では、有名なゲーム系YouTuberたちが集まり、イマーシブなロールプレイングゲームを行った。
アイデアの発端や、多くの人から不可能だと言われたプロジェクトで直面した課題について、ライアン氏は次のようにコメントしている。
ライアン氏:私は、ホラー映画やライブアクションのロールプレイングが大好きなんです。イマーシブホラーはプレイヤーにとっては面白いのですが、見る側にとってはそれほどでもありません。しかし、友人たちが語るホラーゲームの信じられないような物語をキャプチャーするというアイデアは、見逃すには惜しいものでした。
視聴者たちが見て、ゲームの一部であると感じられるようなメディア媒体を見つけることが必要でした。
イマーシブなホラー体験を作成するために、複数のPocket Cinema Camera 6K Proが家中に配置され、メンバーたちがテーブルを囲む様子などのアクションや、部屋や廊下全体のショットを撮影した。狭い場所での撮影にはMicro Studio Camera 4K G2が使用された。
ライブアクションのロールプレイングは即興で行われるため、ライアン氏と撮影スタッフは、家のどこでアクションが起こるか予測できなかった。家の中で起こるすべてのアクションをキャプチャーできるように、準備を行い技術的な計画を練ったが、特定のシーンを予測することは不可能であったという。
ライアン氏:どのような結果になるのか、私たちもわかっていませんでした。出演者がそれぞれ自分なりの方法で行動し、反応も各自で異なります。すべてはゲームであり、最終的な勝者を追う計画を立てる余裕はありませんでした。
つまり、何が起きるかわからないけれど、すべてをキャプチャーしなくてはならないという状況でした。さらに、カメラがアクションの邪魔にならないようにして、常にシネマライクなコンテンツを撮影する必要がありました。
ライアン氏は、社内のプロダクションおよびポストプロダクション・ワークフローの大部分を自らセットアップして作業しており、これまでにもBlackmagic Designのカメラを使用している。レギュラー番組「It’s Too Early」では、6台のPocket Cinema Camera 6K Proを使用したという。
ライアン氏:Blackmagicのカメラを使用すれば、創造の自由が広がるとわかっていました。これらのカメラでは、"優れたルックを撮影できるか"という心配は必要なく、何を撮るかということに重点を置いていました。
やり遂げられるかどうか心配するのではなく、どんなショットがあるのか、どのショットが必要なのか、そしてこれらをどう見せるかということに集中できました。
Blackmagic製品のおかげで、出演者たちが下すかもしれないあらゆる決断に備えることができたんです。
Pocket Cinema Camera 6K ProとMicro Studio Camera 4K G2はどちらも小型であるため、監視カメラの映像やファウンド・フッテージ、あるいは出演者がクローゼットを開けた時に内側から撮ったリアクションショットなど、意表をつくアングルを通して登場人物たちを見ているような雰囲気を演出できた。これらのショットはシネマライクな高画質で撮影できた。
ライアン氏:Micro Studio Cameraは、暖炉の中などに隠して人物を上から見たり下から見たりできるので良いですね。出演者が使用するドアのフレームに取り付けることもできます。
出演者たちはカメラを意識しないので、自然な雰囲気をキャプチャーできました。