Blackmagic Designによると、カナダ、マニトバ州にあるシスラー・ハイスクールの学生たちが、編集、グレーディング、VFX、オーディオポストプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolveを使用して、カナダ放送協会(CBC)用の16本の短編ドキュメンタリーとBell Fibe TV1チャンネル用の3つのエピソードから成る連続ドラマを制作したという。同校のCREATEプログラムの一環として、学生たちが制作した作品はカナダ中の何百万人もの視聴者に対して放送された。
ウィニペグ教育課の支援を受け、2015年から始まったシスラー・ハイスクールのCREATEプログラムは、9年生以上の学生たちに、映画、アニメ、ゲームデザインなどのキャリアに進むための道筋を提供している。学生たちは、プロジェクトベースの学習、メンターシップ、インターンシップを通じて実践的なスキルと業界に関する見識を身につけ、将来のチャンスへの扉を開くポートフォリオを作成できる。CREATEプログラムの卒業生たちは、Nickelodeon、MPC、Amblin、Atomic Cartoonsなどの大手のスタジオや企業に就職しており、数多くの権威ある賞を受賞している。
CREATEで映像制作およびVFXを教えているジョナサン・ダイク=ライオンズ氏によると、この10ヶ月間のプログラムは、それまで使用していたポストプロダクション・ソフトウェアからDaVinci Resolveに移行したことで、劇的に変化したという。DaVinci Resolveを導入したことで、学生たちは編集、グレーディング、VFX、オーディオ、フィニッシングの作業をすべて単一のプラットフォームでできるようになり、プロジェクトの納期を短縮できるようになった。
ダイク=ライオンズ氏は、次のようにコメントしている。
ダイク=ライオンズ氏:DaVinci Resolveへの移行は戦略的な決定でした。
このオールインワンのポストプロダクション環境により、学生たちが複雑なプロジェクトを効率的に管理する能力が劇的に向上しました。私たちは、プロフェッショナルなデジタル・メディア・アートの基礎を学生に提供することに尽力しています。CBCおよびFibe TV1との提携もその一環で、学生は業界の専門家やプロデューサーの指導を受けながら、魅力的なプロジェクトを制作し、制作プロセス全体に携わることができます。
今学年度のプログラムの最初の5ヶ月間で、学生たちはDaVinci Resolveを使用して「Math, Science, and Mad Moves: Winnipeg Teacher Dreams of Dance Greatness」、「Winnipeg Teen Saves Cancer Researchers Decades in Data Processing Time」など、CBC用の16本の短編ドキュメンタリーを編集・グレーディングした。これらはすべてCBC TVおよびラジオ、オンラインで放送された。CBCのプロジェクトが完了すると、次の5ヶ月間で、学生たちはFibe TV1と共同で作業し、プロデューサーたちにピッチを行い、オリジナルの連続ドラマを作成した。
ダイク=ライオンズ氏:学生たちはDaVinci Resolveのすべてのページを使用しています。
学生たちは、デイリーを選別し、ショートカットを覚え、メディアページでクリップを管理し、カットページでより効率的に編集し、複数のタイムラインを扱い、パワフルなトラッキングツールで修正し、FairlightでオーディオをクリーンアップしてCBCおよびBellのLUFS標準に準拠させ、Fusionでクロマキーヤーを使用し、デリバーページで様々なSNSやテレビの規格にレンダリングします。
ダイク=ライオンズ氏によると、露出が適切でないフッテージ、カラーマッチ、ブレたショット、ロゴの除去、オーディオの問題、プロキシ編集を必要とするハードウェアの制約など、学生がプロダクションにおける様々な問題に対処する際、DaVinci Resolveのツールが役立ったといいう。
ダイク=ライオンズ氏:これに加え、学生がCBCのニュース編集室に納期に合わせて提出したカラーマネージメントの品質は驚くべきものでした。
学生たちの作品はグレーディングされ、通常のニュース放送では見られないようなシネマライクな品質になりました。これにより、テレビニュースの時間的制約の中でも、より質の高いプロダクションのようなルックと雰囲気になったんです。
Blackmagic Designにより、私たちのアプローチが革命的に変化し、この先数年間に渡ってメリットを得られると思います。DaVinci Resolveを使用することで、プロジェクトの納期が短縮され、学生ドキュメンタリーの全体的なクオリティが映画レベルに向上したことは、驚くべきことですね。
同プログラムは、学生たちの将来への橋渡しとなっており、卒業生たちは単に就職の準備をするだけでなく、デジタル・メディアの競争の中で時代の先端を行くことができます。