Blackmagic Designによると、朝日放送テレビ株式会社(以下:朝日放送テレビ)が同社配信番組の撮影にURSA Broadcast G2デジタルカメラ、Blackmagic Camera Fiber Converter、ATEM Camera Control Panelを活用しているという。
朝日放送テレビは大阪に本社を置くテレビ朝日系列の準キー局で、M1グランプリなど数々の人気番組を制作している。同社ではスポーツなどの配信業務も行っており、2024年に開催された関西学生野球の配信などでBlackmagic Design製品を使用している。
同社制作技術部課長の長野允耶氏は、次のようにコメントしている。
長野氏:配信業務で使用する設備を導入することになり、普段の放送用に使用しているものはかなり高額になるので予算に合う価格帯の製品で、なおかつスペック的にも満足のいくものを探していました。
システムカメラのようにタリー信号やリターン信号が送れて、映像信号をスイッチャーに送ってスイッチングして配信ができるカメラということでURSA Broadcast G2を選定しました。
スポーツ中継で使うときは伝送距離が長くなるのでBlackmagic Camera Fiber ConverterとBlackmagic Studio Converterも合わせて導入しました。
伝送距離の長い配信では、3台のURSA Broadcast G2にそれぞれ、Blackmagic Camera Fiber Converterを装着して撮影する。これにより1本の光ファイバーケーブルで給電や様々な信号の送信が可能になる。また、各カメラの調整にはATEM Camera Control PanelをATEM SDI Extreme ISOライブプロダクションスイッチャーに繋げて使用している。
長野氏:URSA Broadcast G2はタリー信号やカメラのリモート制御も同軸ケーブルに乗ってくるので、狭い場所での配信などのBlackmagic Camera Fiber Converterを使わない場合でも、普段のテレビ放送の運用に近いことができる点が便利です。
URSA Broadcast G2は、同社で所有するその他のBlackmagic Design製品とともに、配信ワークフローに組み込まれており、ATEM 2 M/E Constellation HDスイッチャーや収録用のHyperDeck Studio HD Proなどをラックマウントしたシステムと一緒に運用されている。
長野氏:以前は、配信の仕事や時期によって使うカメラも変わっていて、配信のたびにシステムを組んでいたので大変だったのですが、Blackmagic Studio Fiber Converterも含めて3つのラックに全て格納して運用しています。
スイッチャーは運用上の都合により他社製品を使用していますが、別途エマージェンシー用にATEM 2 M/E Constellation HDも導入しています。ATEM 2 M/E Constellation HDは緊急時での用途以外にも、好きな組み合わせでマルチビューを出すための出力として使っています。
最近このシステムで手掛けたのが、関西学生野球の配信です。週末ごとにいろいろな球場に移動して配信しました。今まで使用していた機材との違いに慣れる必要はありますが、20日間大きなトラブルもなく無事に配信を終えることができました。