ウエスタンデジタルは、米国カリフォルニアにて開催されるFMS（Future of Memory and Storage Conference） 2024において、革新的なAIデータサイクルワークロードのパフォーマンス、容量、効率性の水準を引き上げるソリューションとテクノロジーのデモンストレーションを実施する。
これらのイノベーションは、ハイパースケールクラウドから自動車およびコンシューマー向けストレージまで、さまざまな市場セグメントに対応する。
また、米国太平洋時間2024年8月6日（火）15:00に、ウエスタンデジタルのFlash Business Unit担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのRob Soderberry氏による基調講演が予定されている。この講演では、NAND、AI、およびデータセンターからエッジまでのデータストレージの未来を推進する戦略的進化について詳しく解説する。
Soderbery氏は次のようにコメントしている。
Soderbery氏：AI技術が進歩し、私たちを取り巻く世界にますます組み込まれるようになるにつれて、ストレージの需要は増え続けることでしょう。 ウエスタンデジタルの製品と技術ロードマップは戦略的に整合しており、急速に変化するAI環境において、お客様が最先端で信頼性の高いソリューションを確実に利用できるようになる。この包括的なアプローチにより、お客様個々のニーズにカスタマイズした、電力効率の良い、高性能、大容量のソリューションを提供します。 ウエスタンデジタルの全製品と新技術を披露し、それらが現在と未来のAIを変革する姿をお目にかけることができることを楽しみにしています。
データセンターからエッジに至るAIイノベーション
AI、ML（機械学習）、および大規模言語モデル（LLM）が急速に台頭したことで、企業は2つの相反する勢力に直面している。データの生成と利用は爆発的に増加しており、企業はデータから価値を迅速に引き出す必要に迫られている。ストレージの需要が高まる中、AIの技術スタックにはパフォーマンス、拡張性、効率性が不可欠となっている。ウエスタンデジタルは、進化するAIデータサイクルのすべての段階に対応してカスタマイズされた包括的なストレージ技術ポートフォリオを提供する。
ウエスタンデジタルの展示におけるハイライト
データセンター
- この6月に発表したウエスタンデジタルの最先端のデータセンター製品を展示するす。これには、計算集約型アプリケーション向けとして業界をリードするPCIe Gen5エンタープライズクラスSSD（eSSD）、ストレージ集約型アプリケーション向けの新しい64TB eSSD、大規模データストレージ向けの世界初の32TB ePMR SMR HDDが含まれる。
- 高速AIデータレイクおよび容量集約型パフォーマンスアプリケーション向けのBiCS8 128TB大容量QLC eSSDテクノロジーをデモする。
- 新しいRapidFlexTM Interposerは、PCIe SSD信号をイーサネットに変換するため、新たに強化されたOpenFlex Data 24 4200 NVMe-oFストレージプラットフォームに見られるように、PCIe eSSDをイーサネットスイッチまたはPCIeスイッチシステムアーキテクチャのいずれにも導入できるようになった。分散型 NVMe-oF ストレージは、AIワークフローをより効果的かつ管理しやすくするための鍵となるイネーブラーだ。NVIDIA Spectrum イーサネットスイッチテクノロジーとNVIDIA GPUDirect Storage（GDS）をベースにしたIngrasys ES2100の魅力的なデモをみることができる。NVMe-oF ストレージとGPUメモリ間のダイレクトデータパスに焦点を当てることで、インテンシブなAIアプリケーション向けのストレージとGPUリソースのスケーラブルで高性能かつ効率的な利用を促進し、大規模な3Dデータセットの可視化と分析をリアルタイムで可能にする。RapidFlex Interposerは現在提供中で、Ingrasysによってライセンスされている。
クライアント
- AI PC、ゲーミングリグ、ワークステーション、ノートPC、その他のモバイルクライアントPC向けのBiCS8パフォーマンスとメインストリーム PCIe Gen5 NVMe SSDのテクノロジーデモを行う。
自動車
- 新しいWestern Digital AT EN 610 NVMeTM SSDは、次世代の高性能集中型コンピューティング（HPCC）アーキテクチャの厳しい要件に対応するように設計された、車載グレードの高性能かつ広い温度範囲で動作するストレージソリューション。AT EN610は、大容量TLC構成から部分的に高耐久性 SLC構成する柔軟なオプションが用意されている。フォームファクタはM.2 Type 1620 BGAで、最大1TBのストレージ容量を提供する。Western Digital AT EN610は現在サンプル出荷中。
- ウエスタンデジタルはまた、先進運転支援システム（ADAS）、インフォテインメントシステム（IVI）、その他の自動運転システムを対象とした新しいWestern Digital iNAND AT EU752を展示する。EU752は、最も先進的な車載グレードのストレージソリューションの1つであり、データ破損を防止するための自動デバイスリフレッシュ、100％コンテンツプリロードなど、UFS 4.0仕様を超える追加機能を備え、パフォーマンスと信頼性を向上させている。BiCS8 NANDテクノロジーをベースに、最大1TBのデータ転送速度を実現する。AT EU752は2025年第1四半期にサンプル出荷を予定している。
コンシューマー
- ウエスタンデジタルの画期的で大容量、高性能なフラッシュベースのコンシューマー向け製品を初公開する。世界初のSanDisk 4TB microSDUC UHS-I カードと、世界初のSanDisk 8TB SDUC UHS-I カードを公開する。これらは、将来のスマートフォン、ゲームデバイス、ドローン、カメラ、ノートPC向けに設計されている。
- 大容量SSDのデモンストレーション:世界初の16TBポータブル SSDのコンセプト展示、および16TB SanDisk Desk Drive SSDのデモンストレーション。これらはかつてない容量とパフォーマンスを備え、リッチで魅力的なコンテンツの生成と消費の増大に対応する。
