Blackmagic Design導入事例:「Couleur Café Festival」の場合

Blackmagic Designによると、ライブイベントや収録イベント用にマルチカメラサービスを提供するLiveCut.TVが、1990年以来、ブリュッセルのアーバンミュージック/ワールドミュージックの要となっているCouleur Café Festivalの映像配信に、Blackmagic Videohub 120×120 12GルーターとATEM Constellation 8KライブプロダクションスイッチャーをはじめとしたBlackmagic Designの製品を使用したという。

経験豊かな映像制作であるマーク・コレモント氏は、2013年に、ライブイベントや収録イベント用にマルチカメラサービスを提供するLiveCut.TVを創設した。さらに以前には、同氏は2000年にMC-Productionsを創設して、スタジオで即座に使用できるケーブル接続済みのフライトケースなど、包括的なソリューションを提供していたという。

コレモント氏は、LiveCut.TVは、自動化されたIMAG、ワイヤレスシェーディング、XR/VRアプリなどのテクノロジーを用いてライブイベント制作を向上し、MC-Productionsの革新を後押しするクリエイティブ・ハブであるとコメントしている。

Blackmagic Design導入事例:「Couleur Café Festival」の場合

LiveCut.TVは、既存のセットアップを向上させるため、16台のカメラを備えた野外放送トレーラーを新しく導入し、制作能力を高めてきた。このトレーラーには、複数のラップトップ入力、MADIオーディオ・ルーティング、様々なZoom ISO接続、vMixやAximmetry放送サーバーを実行するコンピューターなど、多くの複雑なテクノロジーを管理するための設備が整っており、バーチャル・スタジオのライブセットや企業プロジェクトを作成できる。ワークフローの要となるのが、Blackmagic Videohub 120×120 12GルーターとATEM Constellation 8Kライブプロダクションスイッチャーであるという。

コレモント氏:可能な限り自動化するという目的があったので、多くのBlackmagic Designを導入しました。Blackmagic DesignのネットワークプロトコルとAPIを広範囲に活用して、今回のプロジェクトや他のプロジェクトで、ATEM、カメラ、レコーダーをプログラムしました。

LiveCut.TVは、2013年よりCouleur Café Festivalと提携しており、2018年の移設移行、同フェスのメインステージである"レッドステージ"を担当している。さらに2024年からは"グリーンステージ"も担当するようになった。

レッドステージでは、幅広い種類のキヤノンレンズ(4K 86x UHD Studio Box、70x Studio Box、HD 22x、HD 9x)を取り付けた4台のBlackmagic URSA Broadcast G2と、複数のPTZカメラから成る7台のカメラパッケージが使用された。

コレモント氏:URSA Broadcast G2は、画質の面では、高額なメーカーのカメラに匹敵する、あるいは凌駕すると思います。

Blackmagicが、ユーザーからのフィードバックを、画質やファームウェアのアップデートに落とし込んでいることは素晴らしいですね。

中継トラック内の技術者たちは、ATEM Constellation 8Kを使用して、ステージ上のIMAG LEDスクリーンと、ステージ後方中央のLEDスクリーンで流すコンテンツを制作した。スイッチャーの最初の2つのM/E列をATEM 2 M/E Advanced Panel 30で管理し、ステージ中央のLEDスクリーンはATEM 1 M/E Advanced Panel 10で切り替えた。全てのプログラム出力は、10GBイーサネットスイッチを介してBlackmagic Cloud Store Mini 8TBネットワークストレージ・ソリューションに接続した複数のHyperDeck Extreme 4K放送用デッキで収録された。その後、MacでDaVinci Resolveのウォッチフォルダーを使ってProResからH.264に変換し、出演バンドがDropboxのリンクからパフォーマンスをダウンロードできるようにした。

グリーンステージでは、ATEM Television Studio HD8 ISOライブプロダクションスイッチャーと、70x Studio BoxおよびHD 22xレンズを取り付けたURSA Broadcast G2、そしてPTZカメラを含む少数のカメラパッケージが使用された。会場のインターネットが高速であったため、コレモント氏はATEM Television Studio HD8 ISOを設定して、収録した映像を自動的に同じBlackmagic Cloud Store Miniに送信できた。

コレモント氏:Blackmagic Designは、NASサーバーやITチーム、サーバースクリプトを必要とせずに、簡単にファイル転送できるツールを提供している唯一のメーカーです。

次の収録に素早く名前をつけられる機能により、チーム内のフリーランサーによる大量の収録ファイルの管理も大幅に簡素化されました。

各ライブプロダクションイベントには、それぞれの技術的な問題があり、Couleur Café Festivalも例外ではないという。

コレモント氏:このフェスは、インターネット設備のない公園の中で行われるため、両ステージで高速のインターネットアクセスを実現することが一番大きな課題でした。

ラッキーなことに、OBユニットのインターネット結合モジュールにより、この問題にシームレスに対応でき、演奏のダウンロードリンクを出演バンドたちに素早く効率的に提供できました。

物理的なディスクを使ったワークフローから、ディスクなしのワークフローへの移行は革新的ですね。プロセスが簡素化し、間違ったファイルをコピーするなど、誤操作のリスクも低減できます。