テレビ朝日クリエイト、「Inter BEE 2024」に出展。AI生字幕制作システム「J-TAC Pro」を展示[InterBEE2024]

株式会社テレビ朝日クリエイトは、2024年11月13日(水)~15日(金)まで幕張メッセで開催されるInter BEE 2024に出展し、自社開発を行って運用中のAI生字幕制作システム「J-TAC Pro(ジェイタック プロ)」を展示、実機を使ったプレゼンテーションを行う。

同社ブース(ホール5、5108)では、J-TAC Proの実機展示を通じて「より簡単、より効率的、より迅速」に生字幕テキスト制作を行うための、AI音声認識による高精度の放送音声テキスト化と一般のキーボードを使ったシンプルな操作性を体感できるという。

また、ライブグラフィックス「mashup」も展示。mashupは、アップデートされた放送品質のテロッパー機能に加えて、新しいデータ連携機能を個別に展示する。両製品ともに実機展示以外に1日数回のプレゼンテーションで、システム開発者による詳細な機能説明も実施予定。

AI生字幕制作システム J-TAC Pro

テレビ放送における字幕放送のうち「生放送番組に付与する字幕テキスト制作」を「より簡単、より効率的、より迅速」に行うことのできる製品。放送音声をAI音声認識が高精度でリアルタイムにテキスト化、さらにAI自動改行機能で視聴者が読みやすい字幕となる改行挿れまでも自動処理化したことで、人間はAI音声認識の誤認識箇所を修正するだけで生字幕テキストとして完成させられることが特長。

テレビ朝日クリエイト、「Inter BEE 2024」に出展。AI生字幕制作システム「J-TAC Pro」を展示[InterBEE2024]

※「プロセス(2)」に記載されている「クラウド型音声認識エンジン(AmiVoice Cloud Platform)」は、他社(株式会社アドバンスト・メディア)の製品。

※「プロセス(4)」に記載されている字幕システムは他社製品。

生字幕テキスト作成までのプロセス

  1. 放送音声を認識端末へ入力
  2. 音声データをクラウドへ送り音声認識処理を行って作成したテキストを認識端末へ戻す
  3. 音声認識結果を自動または手動で取得して校正(誤認識修正など)を行う。校正済みテキストは認識端末経由で字幕システム(他社製品)へ送信
  4. 字幕システム(他社製品)経由で放送中の番組へ字幕付与

同社の運用実績

2022年10月から同製品を使った生字幕制作が開始。

<運用中の番組>

  • テレビ朝日「グッド!モーニング」(月~金:あさ5時50分~8時00分、土:あさ6時00分~8時00分)
  • テレビ朝日「ANNニュース」(土:あさ5時50分~6時00分、日:11時50分~12時00分)

他社の導入実績

地方局は生字幕付与したいが未着手という現状であり、その背景には人材確保と育成や設備導入費の重圧といった課題があるという。同製品はAI音声認識技術と生字幕制作に携わってきた現場の声を融合させることで、「高い専門スキルは不要」、「校正者の短期間育成が可能」、「低価格での導入が可能」を実現した理想的なシステムとして、多数の放送局から注目されているという。

他社の導入実績としては、2024年11月現在は以下の通り。

  • 静岡朝日テレビ
    2024年4月から本製品を使った生字幕制作が開始。

<運用中の番組>

  • 「とびっきり!しずおか」(月~金:16時40分~19時00分)
  • 「とびっきり!しずおか 土曜版」(あさ9時30分~11時45分、11時58分~13時30分)
  • 「昼ニュース」(月~金:11時42分~11時45分)
  • テレビ東京
    生字幕制作の開始時期は未定。