Blackmagic Designは、Android用Blackmagic Camera 2.0を公開した。
これにより、Xiaomi Pad 6およびSamsung Tab S9などの一部のAndroidタブレットや、新しいSamsung S25、S25+、S25 Ultra携帯電話のサポートが追加される。
また、このアップデートでは、複数の携帯電話やタブレットを同時にリモートコントロールおよびモニタリングできる機能をサポートする。これによって、デバイスをコントローラーとして設定して、同じWi-Fiネットワーク上のすべてのBlackmagic Cameraの設定を変更できる。また、各カメラのショットをマルチビューで表示したり、すべてのカメラで同時に収録を開始/停止することも可能だ。
さらに、Sony Xperiaの対応機種において、最大120fpsおよび240fpsでのキャプチャーをサポートする。また、Tilta NucleusのUSBデバイスによるレンズコントロールにも対応する。Blackmagic Cameraは、Google Playにて無償でダウンロード可能。
Blackmagic Cameraは、Androidの携帯電話やタブレットにデジタルフィルムカメラのコントロールとオペレーティングシステムを追加。ハリウッドの劇場映画と同じシネマライクなルックを誰でも作成できるようになるという。インターフェースは、Blackmagic Designの受賞歴を誇るカメラと同じ、直感的かつユーザーフレンドリーな仕様である。
つまり、プロ仕様のデジタルフィルムカメラと同様の操作性が得られ、フレームレート、シャッターアングル、ホワイトバランス、ISOなどの設定をタップ一回で調整できる。また、8Kまでの業界標準のファイルフォーマットに対応しており、直接Blackmagic Cloudに収録することも可能。Blackmagic Cloud Storageを使用することで、世界各地のエディターと同時にDaVinci Resolveプロジェクトで共同作業を行える。
Blackmagic Cameraには、すばやくセットアップして撮影を開始するために必要なコントロールがすべて搭載されている。どれもインタラクティブで、画面のアイテムをタップすれば即座に設定を変更できる。ヘッドアップディスプレイ(HUD)は、ステータス、収録パラメーター、ヒストグラム、フォーカスピーキング、レベル、フレームガイドなどを表示。ヘッドアップディスプレイの非表示は、上下のスワイプで変更可能。オートフォーカスは、フォーカスしたい領域をタップすることで実行できる。
16:9または縦長のアスペクトレシオで撮影でき、目立たないように撮影したい場合は、携帯電話を縦向きにして16:9を撮影可能。メディア管理用のタブもあり、Blackmagic Cloudへのアップロード、チャット、高度なメニューへのアクセスできる。
Blackmagic Cameraの設定タブでは、モニタリング、オーディオ、カメラセットアップ、収録などの高度な設定にすばやくアクセスでき、デバイスに搭載されているカメラの真価を引き出せる。収録タブでは、ビデオの解像度および収録フォーマットをコントロールでき、H.264およびH.265から選択可能。
プロ仕様オーディオは、VUまたはPPMオーディオメーターから選択可能で、外付けマイクの使用も可能だ。
さらに、アナモルフィック・デスクイーズとレンズ補正設定のオプションにも対応している。露出確認用のゼブラ設定、フォーカスアシスト、フレームガイドなどのプロ仕様のモニタリングツールも搭載されている。また、3D LUTを追加すると、映画のようなルックを再現できる。
手の届きにくい場所に携帯電話を配置したり、Blackmagic Cameraを使用して複数のデバイスで撮影している場合、リモートカメラコントロールを使用すると完全な制御が可能だ。携帯電話やタブレットをコントローラーとして設定すると、同じWi-Fiネットワーク上のすべてのBlackmagic Cameraの設定を変更できる。また、各カメラのショットをマルチビューで確認することも可能。ボタン一押しで、すべてのカメラの収録を開始・停止できる。
Androidの携帯電話やタブレットを使用するだけで、複数の移動カメラとしてイベントを簡単に撮影できる。Blackmagic Cloudを使用すると、フッテージを世界各地のエディターと即座に共有でき、これはカメラが収録中でも実行可能だ。
Blackmagic Cameraのメディアタブは、クリップをすばやく確認するための表示やスクラブ、メディアの検索や並び替え、メディアのアップロードステータスの確認などに必要なコントロールをすべて搭載。DCIMフォルダーとリンクし、クリップを選択してBlackmagic Cloudにアップロードすることも可能。Blackmagic Cameraのクリップフォルダーからメディアにアクセスするには、「メディア」ボタンを選択して、保存したクリップのサムネイルを表示するだけでいい。
携帯電話のファイルフォルダーにメディアを保存し、Blackmagic Cloudを介してBlackmagic Cloud Storageに送信したり、プロジェクトライブラリにアップロードするクリップをマニュアルで選択することも可能。Blackmagic Cameraから直接DaVinci Resolveプロジェクトにメディアを同期することもできるので、即座に編集やカラーグレーディングを開始できる。
Blackmagic Cameraは、カメラのオリジナルメディアに加えて、HDのプロキシファイルも収録する。小容量のプロキシファイルは、数秒でBlackmagic Cloudにアップロードできるため、スタジオでリアルタイムにメディアを使用できる。
新たに、エディターが作業している最中に、メディアを直接DaVinci Resolveのメディアビンに送信できる機能を搭載。エディターたちは世界中どこにいてもショットを受け取ることができる。複数のカメラを使用している場合、DaVinci Resolveのカットページの新しいマルチソース機能を使用すると、マルチビューで各カメラアングルを表示できる。
同期ビンを使用したマルチカム編集は、マルチカム撮影中にカットアウェイを選択できる世界最速かつ画期的な方法である。時刻タイムコードを使用すると、複数の携帯電話で同時に撮影されたクリップを同期できる。同期ビンのアイコンを選択するだけで、DaVinciがタイムラインと同期するすべてのクリップを検出してマルチビューに表示する。
タイムラインを前後にスクロールすると、タイムラインの任意の時点に同期するクリップをすべて確認できるので、最適なカットアウェイを選択できる。次に、マウスでビューをクリックし、イン点/アウト点を調整して完璧なカットアウェイを選択する。さらに、ソース上書き編集モードを使用して、選択したクリップをタイムラインに追加すると、下のクリップと完璧に同期する。
Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
ペティ氏:Blackmagic Camera for iPadをリリースして以来、ユーザーの皆さまからAndroidタブレットのサポートを求める声が多く届きました。
弊社のエンジニアたちは、Androidタブレットのサポートだけでなく、より多くの携帯電話機種のサポートも継続的に追加できるよう、努力を重ねてきました。Androidタブレットにリモートコントロールとモニタリング機能のサポートを同時に追加できることは非常にエキサイティングです。タブレットの大画面は、9台までのカメラをマルチビューで確認するのに理想的です。
Blackmagic Camera for Android 2.0の機能
- Blackmagic Cameraを使用する複数の携帯電話をコントロール
- Samsung S25、S25+、S25 Ultra携帯電話をサポート
- Xiaomi Pad 6およびSamsung Tab S9などの一部のAndroidタブレットをサポート
- Tilta NucleusのUSBデバイスによるレンズコントロールをサポート
- 複数のメディアクリップをドラッグして選択可能
- ドイツ語のユーザーインターフェースに対応
- Sony Xperiaの対応機種において、最大120fpsおよび240fpsに対応
- 全体的なパフォーマンスと安定性が向上