Blackmagic Designは、IP映像制作の中核を担う新たなソリューション群「2110 IP」シリーズ(SMPTE ST 2110ベース)を発表した。今回発表された製品群はいずれも100Gネットワークに対応し、ST 2110-7準拠の冗長性を備えたプロフェッショナル仕様となっている。

まず注目すべきは、筐体設計の刷新である。空冷システムは従来の左右吸排気から前後方向へと変更され、データセンター型ラック環境に最適化された構造となった。これにより、安定した冷却性能と高い信頼性を実現している。

製品ラインナップの中で最大のトピックとなるのが、同社初となるIPスイッチャーの投入である。これまでIP関連製品を拡充してきた同社にとって、スイッチャーの自社展開は初の試みとなる。4ME構成を採用し、Ultra HDで最大64入力に対応するなど、大規模制作にも対応可能な性能を備える。

周辺機器も大幅に強化されている。レコーダーには8系統のISO収録に対応した「HyperDeck」が用意されるほか、収録用ストレージとして「Cloud Store Ultra」、さらに取り外し式メディアに対応した新たなストレージ製品もラインナップに加わった。

加えて、既存カメラ資産をIPネットワークに統合するための「StudioBridge」や、同社開発の10G/100G対応ネットワーク機器も展開される。これらを組み合わせることで、映像の分配から信号管理、収録までを一体的にコントロールすることが可能となる。

今回の発表における最大のポイントは、IP映像制作に必要な機材一式を、Blackmagic Designの製品のみで完結できる環境が整った点にある。