富士フイルム株式会社は、業界唯一の「屈曲型二軸回転機構レンズ」を搭載し、4K映像を投写できる超短焦点プロジェクター「FUJIFILM PROJECTOR ZUH6000」(以下:FP-ZUH6000)を開発した。超短焦点プロジェクター「Zシリーズ」の新たなラインアップとして、2025年夏に発売予定。
FP-ZUH6000は、画像処理ユニットに最新のDLP 2チップを搭載することで、高精細な4K映像を投写できる。さらに、独自の光学エンジンを進化させ、現行機種3と比べて約1.5倍優れた色再現性と、なめらかな階調表現を実現。また、独自の「屈曲型二軸回転機構レンズ」により、レンズの回転だけで多方面に映像を投写できるほか、至近距離から大画面の映像を映し出すことが可能。設置環境を選ばず、イマーシブな空間演出を実現する。
同社は、2025年2月4日~2月7日にスペインのバルセロナで開催されるメディア総合イベント「Integrated Systems Europe 2025」にて「FP-ZUH6000」を参考展示する。
昨今、プロジェクターは、商業施設や美術館、博物館などでの空間演出用途で利用される機会が増えている。中でも、一つの空間に複数のプロジェクターを配置し、それぞれを組み合わせて360度の映像を投写することで迫力のあるイマーシブ空間を演出するニーズが急速に増加している。複数のプロジェクターを用いた演出においては、投写映像のさらなる高画質化のほか、映像調整における作業の効率化が求められている。
同社は、2019年に世界初の「屈曲型二軸回転機構レンズ」を搭載したプロジェクター「Zシリーズ」を投入以降、ラインアップを拡充してきた。「Zシリーズ」は、さまざまな方向への映像投写と至近距離からの大画面映像投写が可能であることから、「設置の自由度が高く、空間演出の幅が広がる」「目立たない場所に設置し、没入感のある空間を演出できる」など、顧客から高い評価を得ているという。
今回新たに開発した「FP-ZUH6000」は、「Zシリーズ」で初めて4Kの高精細な映像投写に対応し、優れた色再現となめらかな階調表現でイマーシブ空間を効果的に演出するプロジェクターだ。
最新のレーザー光源技術を採用し、6000lmの高輝度で色鮮やかな映像を提供するほか、軽量(質量約17.5kg)かつコンパクト(幅486mm・奥行496mm・高さ175mm)な設計を実現。また、クラス最高となる上下82%・左右35%のレンズシフト機能を搭載。プロジェクター本体の位置やレンズの向きを変えることなく、広範囲で投写映像の位置を移動でき、映像調整作業の効率化に寄与するという。
「FP-ZUH6000」の主な特長
高精細4Kで色再現に優れた映像を投写可能
「Zシリーズ」で初めて、4K(スクリーン解像度 3840×2160)の高精細な映像投写に対応する。同社独自の光学エンジンを進化させ、優れた色再現となめらかな階調表現を実現。現行機種と比べて約1.5倍優れた色再現性が可能で、中でも赤の色再現性は現行機種比2倍と向上している。
高輝度6000lmの明るい映像と軽量コンパクト設計を実現
最新のレーザー光源を採用し、6000lmの明るい映像を投写する。軽量(質量約17.5kg)かつコンパクト設計(幅486mm・奥行496mm・高さ175mm*5)を実現し、設置や運搬時の負担軽減に寄与する。
「屈曲型二軸回転機構レンズ」を搭載し、場所を選ばず意図どおりの空間演出を実現
業界唯一の「屈曲型二軸回転機構レンズ」を搭載し、レンズをマウント軸周りに90°、レンズ軸周りに360°回転させることが可能。本体を動かさずにさまざまな方向へ投写することで、壁やスクリーンのみならず、天井や床などにも簡単に映像を映し出せる。全方位360°の設置に対応しているため、使用環境に応じた設置方法を選択でき、これまでデッドスペースであった場所を有効活用した空間演出が可能だ。
プロジェクターの本体を隠しレンズ部のみを露出した設置もでき、より没入感のある空間を創出する。
クラス最高となる上下82%・左右35%のレンズシフト機能を搭載
大型径非球面レンズを採用し、クラス最高となる上下82%・左右35%の広いレンズシフト機能を搭載。プロジェクター本体の位置やレンズの向きを変えることなく、投写映像の位置を広範囲に移動できる。さらに、1.1倍の光学ズーム機構を備えているため、投写映像のサイズを簡単に調整可能。レンズシフト機能と組み合わせることで、映像の調整作業を効率的に行うことができる。