Blackmagic Design導入事例:マンハッタンのダンス・パフォーマンス劇場「The Joyce Theater」の場合

Blackmagic Designによると、マンハッタンの中心部にある472席のダンスおよびパフォーマンス劇場である「The Joyce Theater」が、公演のアーカイブを作成するために、Blackmagic Micro Studio Camera 4K G2および多数のBlackmagic Designコンバーターを使用しているという。アーカイブ映像は、舞踏団によって日々のメモとして、特定の公演の記録として、新人ダンサーやステージマネージャーへの教育用として使用されている。

1982年のオープン以来、The Joyceは、400を超える米国内外の舞踏団の本拠地となり、年間45~48週のシーズンを提供することでダンスコミュニティをサポートしてきた。これにより、年間15万人以上の観客に対して、多様性に富み、息を呑むような、高い人気の公演を行っている。

The Joyceの制作統括のジェフ・シーガル氏によると、同劇場は長年、公演を舞台正面から捉えたモニタリングフィードを基に高品質なアーカイブを作成してきたという。先日、そのワークフローが、Blackmagic Micro Studio Camera 4K G2、Teranex Mini – Audio to SDI 12Gコンバーター、HyperDeck Studio HD Plus放送レコーダー、様々なBlackmagic Design Mini Converterを使用して、デジタル収録フォーマットにアップグレードされた。

シーガル氏は次のようにコメントしている。

シーガル氏:以前は、VHSに録画してからDVDに録画していましたが、デジタルファイルの普及に伴い、ワークフローをアップデートしました。パンデミックの最中に劇場から配信を行っていた際にBlackmagic Designの製品について多く学んでいたので、Blackmagicの機器は信頼でき、求めているものが得られると確信を持っていました。

Blackmagic Design導入事例:マンハッタンのダンス・パフォーマンス劇場「The Joyce Theater」の場合

Blackmagic Micro Studio Camera 4K G2は、劇場後部の座席の最後列の上に配置され、舞台をワイドアングルで捉えている。同カメラはMini Converter SDI to Analog 4Kの単一のアナログ出力に接続され、そこからSDI分配ボックスに接続して、複数の場所にあるモニターにNTSC信号を送信している。コンバーターのSDI出力は、高品質の信号を処理できる2つの場所に分割されている。現在、これは1080p29.97に設定されている。

一つは、Mini Converter SDI to HDMI 3Gを使用してステージマネージャーのモニターに送信され、もう一方はオフィス内のMini Converter SDI Distributionに送信されている。この分配ポイントから、1080pの信号は楽屋のモニターに加え、音響コンソールからのオーディオ信号とカメラからのSDIフィードを統合しているTeranex Mini – Audio to SDI 12Gに送信されている。そこから、HyperDeck Studio HD Plusが収録を行い、ビデオ信号はHDMIでオフィス内のモニターに送信される。

Blackmagic Micro Studio Camera 4K G2が選定された理由は複数ある。コンパクトなデザインであるため出演者や観客の邪魔にならないだけでなく、まだ交換できない古い機器を使用しながら、劇場のワークフローを最新化でき、低照明に対応した4Kイメージセンサーとシネマライクなカラーサイエンスにより、劇場の公演の高品質な録画が得られるからだという。

Blackmagic Design導入事例:マンハッタンのダンス・パフォーマンス劇場「The Joyce Theater」の場合

また、同氏はBlackmagic Designの製品全体の使いやすさにも助けられているとコメントしている。

シーガル氏:Blackmagicの製品はすべて、互いに非常に良く機能するのでセットアップが楽になりました。また、収録中にメディアの種類を切り替えられる機能が気に入っています。

舞踏団からの収録のリクエストに加え、毎週行われているディスカッションシリーズ「Curtain Chat」をアーカイブすることもできます。Blackmagicの機器は使いやすいので、収録が必要になった際にThe Joyceのスタッフが準備に長時間を費やす必要もありません。

舞踏団がリハーサルや公演のアーカイブ収録を依頼してくる可能性はいつでもあり、一部の舞踏団は教育やトレーニングの目的でヘッドセットフィードを使用したアーカイブ収録を希望してくることもあるという。The Joyceは、公演のフィードを1つのチャンネルにパンし、ヘッドセットフィードを別のチャンネルにパンすることが頻繁にあるため、ステレオまたはモノラルで、オーディオフィードにヘッドセットフィードを追加するように設定している。これにより、舞踏団はヘッドセットフィードを付けるかどうかを任意で決めて、合図の練習とトレーニングができるようになっている。

シーガル氏:舞台正面のモニタリングカメラからのアーカイブ収録は、多くの舞踏団にとって大きなメリットです。

新しいセットアップによりワークフローが改善され、DVDからファイルの変換やリッピングに時間を費やす必要がなくなったため、当劇場で公演を行う舞踏団に対して、より良いサービスを提供できるようになりました。それどころか、ヘッドセット込みの収録は他にはないことが、このようにシステムをセットアップした理由です。

全体的に言って、Blackmagicの機器のおかげで、舞踏団からのニーズに迅速に対応できています。機材は信頼性が高く、頑丈で、手入れはあまり必要ありません。搭載している機能を考慮すると、価格も手頃です。小規模な芸術団体にとって、このレベルの品質の機材を購入することはほとんどの場合困難です。アーカイブ収録が得られることと、それに掛かる機器のコストのバランスが取れているため、舞踏団は多くのメリットが得られます。

Blackmagic Design導入事例:マンハッタンのダンス・パフォーマンス劇場「The Joyce Theater」の場合