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Blackmagic Designは、ATEM Switchers 9.7をリリースした。Blackmagic Designウェブサイトから無償ダウンロードできる。
今回アップデートでは、現行品のATEM Television Studioの全モデルが対象で、ダウンストリームキーの不透明度が100%の際に、タリー信号をオーバーライドできる機能を追加。これにより、リプレイがオンエアされている際に、カメラオペレーターはカメラがオンエア中でないことをタリー信号で認識できるため、カメラを再配置して次のショットに備えることができる。
ダウンストリームキーが完全に不透明でない場合は、タリーが赤いままなので、カメラオペレーターはカメラがオンエア中であり、撮影を続行する必要があることを判断できる。さらにこのアップデートでは、ウェブカムソースのルーティング、収録ファイルのライブ編集、ドライブ用のネットワークストレージのサポートも追加した。
また、ATEM Switchers 9.7では、撮影を停止した後すぐに収録ファイルをATEM Television StudioからBlackmagic Cloudにアップロードできる機能も追加。これにより、ライブプロダクションが終わってすぐにフッテージを編集およびカラーグレーディング用に共有できるため、テレビ番組制作のワークフローの高速化を実現する。SRT配信のサポートも追加され、はるかに低遅延で、より安全性の高い暗号化された配信が実現可能だという。
さらに、ATEM Television StudioにVISCA over IPカメラコントロールも追加。ATEM Software ControlのカメラコントロールタブでカメラのIPアドレスを追加するだけで、最大100台のサードパーティ製カメラを接続し、パン、ティルト、ズームをコントロールできる。ATEM Television Studioでは最新世代のPTZカメラおよびカメラヘッドをコントロールできるため、舞台上を歩く人のトラッキング、会議の発言者へのズームイン、セキュリティー監視用カメラの調整などに最適だとしてる。
そのほかのアップデートとして、マルチビュー表示においてボーダーを削除するオプションやカスタマイズ可能なボーダーカラーを追加。ラベルを個別にオン/オフする機能もサポートする。
主なアップデート
- SRTストリーミングに対応
- Blackmagic Cloudとの同期機能を追加
- USBウェブカム出力のルーティング機能を追加
- DaVinci Resolveでの最大8カメのリプレイや追っかけ編集が可能に
- マルチビュー出力やウェブカム出力にタイムコードを重畳
- ダウンストリームキーのタリーオーバーライド機能を追加
- マルチビューのボーダー、色を自由に変えるオプションを追加
- マルチビューのラベルを個別にオンオフするオプションを追加
- VISCA over IPに対応
システム要件
- macOS 15.0 Sequoia以降
- macOS 14.0 Sonoma以降
- Microsoft Windows 10 64-bit
- Microsoft Windows 11
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