
Blackmagic Designは、Blackmagic Camera 9.3アップデートを発表した。同社サポートセンターよりダウンロード可能。
同アップデートでは、ハイエンドのデジタルフィルムカメラに求められるあらゆる機能を搭載し、超大型スクリーンやIMAX スタイルのイマーシブ環境向けのコンテンツの撮影を可能にするBlackmagic URSA Cine 17Kへの対応が追加された。
また、このアップデートに合わせ、URSA Cine製品ページに、URSA Cine 17Kで撮影された2作品(「Iceland」および「The Ranch」)が公開された。作品の完成映像および撮影素材(BRAW ファイル)ダウンロード可能。
Iceland
The Ranch
「Iceland」撮影監督のフローラン・ビオビザン氏は、次のようにコメントしている。
ビオビザン氏:私は以前、スーパー35 カメラでアイスランドの壮大さを表現しようとしたことがあったのですが、うまく映像化できませんでした。ほとんどのセンサーにとって、この風景は壮大すぎて対応できないんです。一方、2.2:1 オープンゲート65mm のセンサーでは、この風景の3 次元の奥行きを含め、すべてをとらえることができます。撮影の際、実際に見て感じたものをすべて表現できたのは、これが初めてでした。すべてが壮大で、まるでハリウッド映画から飛び出してきたようでした。
「The Ranch」を撮影したディラン・ラッカー氏は、次のようにコメントしている。
ラッカー氏:65mmの映像は、現実世界で見る光景に極めて近いものです。24mmレンズでの撮影でも、視野は14mmのようになりますが、フルフレームで生じる歪みはありません。65mmの映像は、奥行きがや被写体の分離感が増し、すべてがとてもリアルに感じられます。
なお、URSA Cine 17Kは出荷間近となっている。
Blackmagic Camera 9.3のその他のアップデート
- Blackmagic URSA Cine 17K 65
- Blackmagic URSA Cine 17K 65 に対応を追加
- Blackmagic URSA Cine 12K LF
- ユーザーによるピクセル再キャリブレーション機能を追加
- Blackmagic Camera アプリを介したリモート制御に対応
- 低速撮影時のプロキシクリップ再生動作を改善
- 8K および4K モードでの露出インジケーター(トラフィックライト)を修正
- 8K および4K の「Constant Quality」録画設定を更新
- 情報メニューページを更新
- 全体的なパフォーマンスと安定性の向上
- Blackmagic PYXIS Monitor
- URSA Cine 17K 65 との互換性を追加
- 全体的なパフォーマンスと安定性の向上
- Blackmagic RAW 4.5 の新機能
- Blackmagic URSA Cine 17K 65 に対応を追加
- URSA Cine の「Constant Quality」録画設定の更新に対応
また、同アップデートにより、Blackmagic URSA Cineシリーズがユーザーによるピクセル再キャリブレーションに対応した。これにより、カメラが極端な温度変化にさらされた場合でも、正確なピクセル調整が可能となる。
さらに、Blackmagic Camera for iOSを使用してURSA Cineカメラをリモートコントロールできる機能が追加された。アクセスが困難な場所に設置したBlackmagic URSA Cine 12Kをモニタリングしたり、携帯電話やiPadを使用してフォーカス、ホワイトバランス、フレームレート、シャッターアングルなどを遠隔で調整可能。加えて、収録の開始/停止をリモート操作でき、マルチカム撮影にも活用できる。
