
DxO Labsが、新たに、ノイズ除去とデモザイク処理においてAIによる進化を成し遂げたノイズ除去技術「DeepPRIME 3」を発表した。ベイヤーおよびX-Transセンサーに対応している。
今回の新たな数学的アプローチは、RAW画像のデモザイキング、ノイズ除去に、色収差除去を単一のパス上で組み合わせることで、画像品質の新たなスタンダードを確立するという。
富士フイルムアンバサダーのアガット・ププニー氏は次のようにコメントしている。
ププニー氏:スタジオの薄暗い照明でISO 12800のような設定を使用しても、パフォーマーの動きを捉えながらノイズのない画像を得ることができます。
RAW画像処理の新しいスタンダード
この最新バージョンは、サブピクセルレベルの色収差補正を搭載し、画像の品質を大幅に向上させる。前バージョンの10倍の大きさのデータセットでトレーニングされ、100,000以上のDxOモジュールを活用することで、DeepPRIME 3はRAW現像の新しいスタンダードを確立する。

X-Transセンサーのためのブレイクスルー
DxOはさらに、新しいDeepPRIME XD3 X-Trans(ベータ版)*を発表した。これは富士フイルムのX-Transセンサー向けに設計されたものだ。以前のXDバージョンがベイヤーセンサーに焦点を当てていたのに対し、このベータ版では、ディテールの回復が難しかったX-Trans画像に対しても、eXtra Detail(エクストラ・ディテール)処理が可能となる。この革新的技術は、4倍にも及ぶ処理深度の向上と、広範なAIトレーニングにより、高ISO写真の可能性を新たに定義する。

ププニー氏:DeepPRIMEで処理することで、グレインを追加することなくディテールを回復しながらシャドウをブーストでき、コントラストも実際に目にしていたのと同じように回復できます。
DxO PureRAW 5 & DxO PhotoLab8 にも近日搭載予定
DeepPRIME 3とDeepPRIME XD3 X-Trans(ベータ版)は、PureRAW 5に組み込まれ、近日中にDxO PhotoLab8に無料のアップグレードとして統合される予定だ。X-Transフォトグラファーは、PureRAW 5上でこのテクノロジー・プレビューを利用できる。DxOでは、この最先端の処理技術を洗練させるために、フィードバックを募集している。

情熱的なフォトグラファーに不可欠
同社はこの画期的なイノベーションは、世界中のフォトグラファーをサポートできるとしている。同社の使命は、画質の限界を押し広げ、すべてのフォトグラファーがそれぞれのビジョンを実現できるようにすることだという。
写真に情熱を注ぐすべてのフォトグラファーに向けて、使用機材の性能を最大限に引き出すためには、DxOモジュールをワークフローに組み込むことが不可欠としている。
なお、現段階では、第5世代のX-Transセンサーはサポートされていない。
