
米Looking Glass社は、同社史上最も高性能な3Dディスプレイ「Looking Glass 27"」を発表した。この27インチディスプレイは、ヘッドセットやメガネなどの特殊な装置を一切使わずに、複数人が同時に体験できる没入型3D体験を提供する。
さらに、iPadから直接電力供給が可能で、設置面積も小さく、運用コストも削減できるため、観客の楽しませ方やアイデア・コンセプトの伝達方法を模索する企業にとって、理想的な選択肢となるとしている。
Looking Glass 27"は、同社の「3Dをヘッドセットの制約から解放し、単独ユーザーに限らない利用へ」というミッションにおける、大きな進展を示す製品だという。厚さわずか1インチの薄型ボディに、5Kの高精細表示と16インチの仮想奥行きを備えており、研究、教育、イベント等で複数人が同時に楽しめる、驚異的な3D体験を提供する。最新のソフトウェア技術により、iPadからの駆動が可能となり、従来製品と比較して約35%のシステムコスト削減も実現した。
Looking Glassの共同創業者でCEOのショーン・フレイン氏は、次のようにコメントしている。
フレイン氏:これは3Dにおけるブレイクスルーです。この新しい27インチディスプレイでは、ハードウェアとソフトウェアの先進技術を組み合わせ、システムコストを削減しながら、コンピューティング要件も大幅に軽減しました。開発者や企業が3Dアプリを制作・テスト・展開することが、これまでになく容易になりました。

Looking Glass 27”の主な特長と利点
- みんなで3Dを見ることができる:ヘッドセット不要。45~100の視点を同時に投影し、53°の視野角内でシームレスな3D表示を実現。複数人が一緒に3Dを体験可能
- デジタル体験をリアルに表現:5Kのビジュアル精度で、奥行き・質感・透過性・光の反射などを現実さながらに再現
- リアルに感じるコンテンツ:16インチの仮想奥行きと複数の光学改良により、コンテンツが“そこにある”ような存在感を演出
- リアルタイム3Dコンテンツに最適:インタラクティブな3Dアプリケーション、ホログラフィック動画、没入型メディアの魅力を最大化
- 開発者と企業向けに設計:PC上のUnityで開発し、iPadで展開可能なクロスデバイス対応。WebXRや主要3Dパイプラインにも対応し、開発の柔軟性を提供
- 設置・運用が簡単で省スペース:厚さ約1インチの超薄型設計とVESAマウントまたは卓上スタンド対応により、場所を選ばず設置可能
- 運用コスト削減:iPad統合によりシステム構成を簡素化。TestFlightやApp Store経由でiOSアプリとしてコンテンツを管理可能

探索・教育・感動のために設計されたディスプレイ
Looking Glassは、業界の垣根を越えて、次のような用途でヘッドセット不要の3D体験を実現する。
- イノベーションラボ・研究機関:エンジニアリング、生物工学、デザイン分野での複雑な空間概念の理解と関係者との対話を強化。
- 教育・トレーニング:3D分野の複雑な内容の理解を加速。医療や工学など多様な教育現場で活用。
- 小売、エンターテインメント、ブランド体験:人通りの多い場所で観客を魅了する没入型3Dコンテンツを提供。
