
パナソニックは、LUMIX Sシリーズのフルサイズミラーレス一眼カメラ「S1II」および「S1IIE」を2025年6月中旬に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格は以下の通り。
- S1IIボディ:税込455,400円前後
- S1IIレンズキット(LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.):税込574,200円前後
- S1IIEボディ:税込356,900円前後
- S1IIEレンズキット(LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.):税込475,200円前後
先日発表された「S1RII」に続き、S1IIとS1IIEの2機種が新たに加わることで、新世代S1シリーズは3機種で展開されることとなる。
S1IIは、高画素かつ高精細な静止画・動画撮影を求めるユーザーを主な対象とする。新開発の高速イメージセンサーを搭載したことにより、高速性、スローモーション表現、広いダイナミックレンジといった特長を有する。これにより、写真と動画の両面において多様な映像制作に対応可能である。

一方、S1IIEは、S1RIIやS1IIと同等の操作性と信頼性を維持しつつ、基本的な性能を共通とする。2420万画素や、高度な動画機能、高速性を必要としないユーザーに適したモデルとして位置づけられる。「E」は「エッセンシャル」を意味し、必要十分な基本性能を備えていることが示唆されている。このように、3機種で異なるニーズに対応する展開だ。

3機種それぞれの具体的なユーザー像について紹介しよう。既に発売されているS1RIIは、スタジオでのポートレート撮影や、Capture Oneとの連携によるシステム的な対応力が特徴であり、スタジオ撮影に適しているとされる。また、中判カメラほどの画素数は必要としないものの、高解像度の撮影を求めるユーザーに向けて、ハイレゾ撮影機能による約1億7,700万画素の撮影能力を提供する。
S1IIは、S1RIIと一部重複するユーザー層を想定しつつ、より高速な被写体への対応力や映像表現力に着目し、ミュージックビデオ等の制作に適性を持つ。新たに搭載されるオートフォーカス機能のアーバンスポーツとの関連において、スケートボードやダンスといった、不規則かつ高速な動きをする被写体を捉えるプロフェッショナルフォトグラファーやユーザーをターゲットとしている。
S1IIEのユーザー像は、S1RIIやS1IIが有する高画素や高速性を必要としないものの、より本格的な作品制作を目指すクリエイター層へ向けた提案であるとしている。既存の機材からのステップアップを図り、更なる表現力を追求したいユーザーに適した位置づけである。
S1R II | S1 II | S1 IIE | |
各機種のポイント | 高画素センサーとLUMIX絵作り思想がもたらす圧倒的な表現力 | 多彩な動画表現と高速性能の両立 | S1の信頼性・操作性を受け継ぐスタンダードモデル |
画素数 | 約4,430万画素 裏面照射型 | 約2,410万画素 部分積層型 | 約2,420万画素 裏面照射型 |
ハイレゾ撮影 | 約1億7,700万画素 | 約9,600万画素 | 約9,600万画素 |
ダイナミックレンジ | 14 ストップ※1 | 15 ストップ※2 | 14+ ストップ |
高速連写性能 | 40コマ/秒※3 | 70コマ/秒※3 | 30コマ/秒 |
多彩な動画性能 | 8K 30p/6.4K 30p 10bit | 6K 30p/5.1K 60p 10bit | 6K 30p 10bit |
手ブレ補正 | B.I.S. 8.0段(中央)/7.0段(周辺) (※中央:8.0段、周辺:7.0段・CIPA2024規格準拠。Yaw/Pitch/Roll方向:焦点距離f=60mm(交換レンズS-R2060使用時、5軸ブレ補正)) |
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オートフォーカス | 進化したリアルタイム認識AF(人物認識の部位選択にアーバンスポーツを追加) | ||
ファインダー | リアルビューファインダー 約576万ドット、高精細OLEDパネル | ||
モニター | チルトフリーアングルモニター 3インチ、約184万ドット | ||
シャッター | 電源OFF時のシャッター閉幕機能 /レリーズ耐久40万回 | ||
耐候性 | 防塵/防滴 耐低温設計 | ||
ワークフロー | Capture One/LUMIX Flow/LUMIX Lab/Frame.io |
※1: ダイナミックレンジ拡張 (log) ON:14ストップ。ダイナミックレンジ拡張 (log) OFF:13ストップ
※2:ダイナミックレンジブースト (log) ON:15ストップ。ダイナミックレンジブースト (log) OFF:14+ストップ
※3:速度優先設定
LUMIX S1IIは部分積層センサーによる高画質と高速性能がウリ
S1IIの詳細について、まずイメージセンサーについてから紹介しよう。本機は部分積層型イメージセンサーを搭載し、画素領域の上下に高速処理回路を配置することで、高画質と高機能を両立させている。S5IIとの比較では、静止画の単写撮影時、電子シャッター使用時の読み出し速度が約3.5倍に向上しており、これにより電子シャッターによる歪みの抑制が期待される。

部分積層型高速イメージセンサーの採用により、動画のフレームレートも向上。イメージセンサー全域での5.1K60P記録や、15ストップのダイナミックレンジ(V-Log)を実現し、高速性においてはAFS/AFCで70コマ/秒の電子シャッター撮影が可能である。合焦速度もS5IIと比較して1.6倍に向上している。
AFS | AFC | ||||
12bit (速度優先) |
14bit (画質優先) |
12bit (速度優先) |
14bit (画質優先) |
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SH PRE | 電子シャッター | 70fps | 60fps | 70fps | 60fps |
SH | 電子シャッター | 70fps | 60fps | 70fps | 60fps |
H+ | メカシャッター | – | – | – | 10fps |
H | 電子/メカシャッター | – | 10fps | – | 8fps |
LUMIX Sシリーズとして初めて「ダイナミックレンジブースト」を搭載した。これはGH6やGH7に搭載されていた機能で、イメージセンサーの低ISO回路と高ISO回路から生成される2つの画像を1画素ごとに合成することで、低ノイズと高飽和の特性を持つ、階調豊かで滑らかなHDR動画記録を可能にする。

これにより、LUMIXとして最大となる15ストップの広ダイナミックレンジ・広色域のV-Log/V-Gamut動画記録が可能となる。屋内の間接光と屋外の太陽光が混在するような明暗差の大きなシーンでも、白飛びや黒つぶれを抑制した、階調の広い動画を記録できる。ダイナミックレンジブーストは、LUMIX SシリーズにおいてS1IIが初の搭載となる。
連写速度も向上しており、最大で12bit速度優先で70コマ/秒、14bit画質優先で60コマ/秒の連続撮影が可能である。歪みが気になる場合には、メカシャッターによる10コマ/秒の撮影も選択できる。

動画記録においては、イメージセンサー全域での記録により、すべてのアスペクトに対応可能。フルサイズ3:2での60P(5.1K 5088×3392 4:2:0 10bit 60p)記録、フルサイズ16:9での4K120P(4K 3840×2160 4:2:0 10bit 120p/100p)記録、およびフルHDでの240p(FHD 1920×1080 4:2:2 10bit 240p200p)記録が新たに可能になった。
LUMIX S1IIEはバランスの取れた性能と信頼性に注目
次に、S1IIEの詳細について紹介しよう。本機は、裏面照射型2420万画素CMOSイメージセンサーと最新世代の「L2テクノロジー搭載最新エンジン」を搭載している。12bit速度優先で30コマ/秒の連写撮影が可能である。また、歪みを抑制したい場合にはメカシャッターによる10コマ/秒の撮影も選択可能である。
AFS | AFC | ||||
12bit (速度優先) |
14bit (画質優先) |
12bit (速度優先) |
14bit (画質優先) |
||
SH PRE | 電子シャッター | 30fps | – | 30fps | – |
SH | 電子シャッター | 30fps | – | 30fps | – |
H+ | メカシャッター | – | – | 10fps | 7fps |
H | 電子/メカシャッター | 10fps | 7fps | 7fps | 6fps |
S1IIEもイメージセンサー全域での6K30P記録に対応している。S1IIほどの高いフレームレートを必要としないユーザーを対象としており、必要最低限のフレームレートおよびアスペクト比での撮影が可能である。
3機種のスペック差異と撮影性能の詳細
ここで、写真および動画撮影における3機種の比較を紹介しよう。S1RIIは高画素モデルであり、約4,430万画素のセンサーを搭載し、ハイレゾ撮影時には1億7,700万画素相当の画像を記録できる点が特徴である。
LUMIX S1RII | LUMIX S1II | LUMIX S1IIE | ||
イメージセンサー | 裏面照射型CMOSイメージセンサー | 部分積層型CMOSイメージセンサー | 裏面照射型CMOSイメージセンサー 約2420万画素 |
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画素数 | 約4430万画素 | 約2410万画素 | 約2420万画素 | |
ハイレゾモード | 約1億7700万画素 | 9600万画素相当 | 9600万画素相当 | |
記録形式 | JPEG、RAW | JPEG、RAW、HEIF | JPEG、RAW、HEIF | |
ダイナミックレンジブースト | – | 対応 | – | |
ラチチュード | ダイナミックレンジ拡張(Log)ON : 14 stops ダイナミックレンジ拡張(Log)OFF: 13 stops |
ダイナミックレンジブースト(Log)ON : 15 ストップ ダイナミックレンジブースト(Log)OFF : 14+ ストップ |
14+ stops | |
ISO感度 | 80-51200(40-102400)/Dual Native ISO | 100-51200(50-204800)/Dual Native ISO | 100-51200(50-204800)/Dual Native ISO | |
I.S. | Body I.S. | 中央:8.0段・周辺:7.0段 | 中央:8.0段・周辺:7.0段 | 中央:8.0段・周辺:7.0段 |
Dual I.S. | 中央:7.0段・周辺:7.0段 | 中央:7.0段・周辺:7.0段 | 中央:7.0段・周辺:7.0段 | |
電子手ブレ補正 | 有り(弱、強+クロップレスモード搭載) | 有り(弱、強+クロップレスモード搭載) | 有り(弱、強+クロップレスモード搭載) | |
AF | コントラストAF + DFD + 像面位相差AF | コントラストAF + DFD + 像面位相差AF | コントラストAF + DFD + 像面位相差AF | |
人物(瞳/顔/体) | 人物(瞳/顔/体/アーバンスポーツ) | 人物(瞳/顔/体/アーバンスポーツ) | ||
動物、車、バイク/自転車、列車、飛行機 | 動物、車、バイク/自転車、列車、飛行機 | 動物、車、バイク/自転車、列車、飛行機 |
写真機能においては、S1IIはSH/PRE連写モードで1秒間に70コマの撮影が可能であり、ダイナミックレンジブースト機能により最大15ストップの広いダイナミックレンジを実現している点が特徴である。S1IIEは、新たにアーバンスポーツAF機能を搭載している。
LUMIX S1RII | LUMIX S1II | LUMIX S1IIE | ||
12bit AFS | 30fps | |||
14bit AFS | – | 60fps | – | |
12bit AFC | 40fps | 70fps | 30fps | |
14bit AFC | – | 60fps | – | |
連写撮影H+ | 12bit AFC | 10fps | 10fps(電子シャッター)/ 8fps(メカシャッター) |
10fps |
14bit AFC | 9fps | 10fps(電子シャッター)/ 8fps(メカシャッター) |
7fps | |
連写撮影H | 12bit AFS | 10fps | – | 10fps |
14bit AFS | 9fps | 10fps(電子シャッター)/ 8fps(メカシャッター) |
7fps | |
12bit AFC | 8fps | – | 8fps | |
14bit AFC | 7fps | 8fps(電子シャッター)/ 7fps(メカシャッター) |
6fps |
LUMIX S1RII | LUMIX S1II | LUMIX S1IIE | ||
動画記録形式 | MOV, MP4, ProRes, ProRes RAW | MOV, MP4, ProRes, ProRes RAW | MOV, MP4, ProRes, ProRes RAW | |
Log撮影 | V-Log | V-Log | V-Log | |
HDMI RAWデータ出力 | 対応 | 対応 | 対応 | |
ALL-Intra | 対応 | 対応 | 対応 | |
ALL-Intra プロキシ |
対応 | 対応 | 対応 | |
センサー全域 | 6.4K 30p | 6K 30p /5.1K 60p | 6K 30p | |
Over 4K | 8.1K 17:9 30p 4:2:0 10bit | – | – | |
8K 16:9 30p 4:2:0 10bit | – | – | ||
6.4K 3:2 30p 4:2:0 10bit | – | – | ||
– | 6K 3:2 30p 4:2:0 10bit | 6K 3:2 30p 4:2:0 10bit | ||
– | – | 6K 17: 30p 4:2:0 10bit | ||
– | 6K 2.4:1 60p 4:2:0 10bit | 6K 2.4:1 60p 4:2:0 10bit | ||
5.9K16:9 60p 4:2:0 10bit | 5.9K 16:9 60p 4:2:0 10bit | 5.9K 16:9 30p 4:2:0 10bit | ||
5.8K 17:9 60p 4:2:0 10-it | 5.8K 17:9 60p 4:2:0 10bit | – | ||
– | 5.1K 3:2 60p 4:2:0 10bit | – | ||
– | 4.8K 4:3 60p 4:2:0 10bit | – | ||
4.7K 4:3 60p 4:2:0 10bit | – | – | ||
4K | C4K 17:9 60p 4:2:2 10bit | C4K 17:9 60p 4:2:2 10bit | C4K 17:9 60p 4:2:2 10bit | |
4K 16:9 60p 4:2:2 10bit | 4K 16:9 60p 4:2:2 10bit | 4K 16:9 60p 4:2:2 10bit | ||
Cs4K 2.4:1 60p 4:2:2 10bit | Cs4K 2.4:1 60p 4:2:2 10bit | |||
– | 3.3K 4:3 60p 4:2:2 10bit | 3.3K 4:3 30p 4:2:2 10bit | ||
HFR | 5.9K/5.8K 48 p 4:2:0 10bit | 6K/5.9K/5.8K/5.1K 48 p 4:2:0 10bit | 6K 48p 4:2:0 10bit | |
C4K/4K 120 p 4:2:0 10bit | C4K/4K/Cs4K 120 p 4:2:0 10bit | C4K/4K /Cs4K 48p 4:2:0 10bit | ||
– | 3.3K 120 p 4:2:0 10bit | 3.3K 48p 4:2:0 10bit | ||
– | FHD 240 p 4:2:2 10bit | FHD 120p 4:2:2 10bit | ||
S&Q | 5.9K /5.8K 1-60fps | 6K /5.9K /5.8K /5.1K 1-60fps | C4K /4K/Cs4K 1-60fps | |
C4K /4K 1-120fps | C4K /4K /Cs4K 1-120fps | C4K /4K/Cs4K 1-120fps | ||
FHD 1-120fps | FHD 1-240fps | FHD 1-180fps | ||
オーディオ | 4ch | 対応(DMW-XLR2/1) | 対応(DMW-XLR2/1) | 対応(DMW-XLR2/1) |
32bit フロート録音 | 対応(DMW-XLR2装着時) | 対応(DMW-XLR2装着時) | 対応(DMW-XLR2装着時) | |
XLR対応 | 対応(DMW-XLR2) | 対応(DMW-XLR2) | 対応(DMW-XLR2) |
手ブレ補正、AF、プロフェッショナルワークフロー連携
3機種共通の機能として、手ブレ補正機能が挙げられる。静止画撮影時には、低速シャッター時でも強力にブレを補正する「5軸8.0段 B.I.S.」と、望遠域でのブレを効果的に抑制する「5軸7.0段 Dual I.S. 2」を搭載している。
動画撮影時には、「B.I.S.& Dual I.S.」「手ブレ補正ブースト」「アクティブ I.S.」「電子手ブレ補正」を利用できる。また、画角を変えることなく、広角レンズ使用時に目立ちやすい周辺の歪みを補正する「クロップレスモード」も3機種全てに搭載されている。

さらに、AI技術を活用したオートフォーカス機能も共通して搭載しており、特に顔と人物の認識精度が向上している。人物の瞳や顔を検出するAI技術により、被写体が傾いていたり、顔の一部が隠れていたりするような難しい状況でも、より正確に目や顔へピントを合わせることが可能である。
そして大きなニュースとして、今回新たに、自動認識AFに「アーバンスポーツ」モードが搭載された。従来の自動認識AFにおける「人物」認識では、「瞳」「顔」「体瞳」の選択肢があったが、そこに「アーバンスポーツ」が追加された。
このモードは、スケートボード、ダンス、BMXといった特定のアーバンスポーツに特化したAIによる認識機能である。汎用的な認識ではないものの、近年パリオリンピックの種目にも採用され、競技人口が増加傾向にあるダンスなどのシーンにおいて、その活用が期待される。

従来の人物認識では、被写体の頭部が大きく傾くなど、正常な姿勢から外れると認識精度が低下する場面があった。しかし、アーバンスポーツモードでは、そのような動きを学習しており、例えば逆立ちのような状態でのダンスにおいても人物として認識し、的確なピント合わせが可能となっている。
このモードは、被写体の動きが不規則かつ激しく、周囲に他の人物が存在するといった条件下で特に有効となる。被写体の姿勢や体勢が通常とは異なる、天地が逆転するようなダイナミックな動きに対しても、撮影したい人物を正確に捉え続けることを目的としている。
静止画性能のハイレゾモードは、3機種全てに搭載されている。S1RIIでは約1億7,700万画素、S1IIおよびS1IIEでは約9,600万画素相当の画像を生成可能である。

新たな機能として、HEIF記録形式への対応がS1IIおよびS1IIEに追加された。さらに、S1IIおよびS1IIEは、AI-AWBに対応する。カメラ本体でのRAW現像時に、AIによるホワイトバランス調整が可能となる。AI技術を用いて光源を推定し、被写体ごとのホワイトバランスゲインを算出し最適化することで、複数の光源が混在する状況で撮影された画像でも、より自然な色再現を得ることができる。
リアルタイムLUT機能も全機種に搭載されている。カメラ本体では、「LUTの適用」「LUTの重ね掛け」「最大39個のLUT保存」「VLTおよびCUBE形式への対応」が可能である。専用アプリを使用することで、「自分好みのLUT作成」「クリエイターLUTのダウンロード」「LUTのLUMIX S1RIIへの転送」「スマートフォンでのLUT編集」といった機能が利用できる。
動画性能においては、フォトスタイル「シネライクA2」がS1RIIから搭載されていたが、S1IIおよびS1IIEにも新たに搭載される。

動画性能の強化として、ProRes RAW HQの内部記録がS1IIおよびS1IIEでC4K60Pに対応する。

3機種は同様に、写真撮影テザーソフト「Capture One」に対応する。これにより、テザー撮影中のリアルタイム編集、チーム内での円滑な共同作業、詳細なRAW現像、および大容量データの効率的な処理が可能となる。
ビデオ制作ワークフローを支援する「LUMIX Flow」へも対応する。LUMIXモードは、少人数での映像制作における構想、撮影、編集といった各プロセスをサポートする。
クラウドベースでの共有と共同作業を実現するFrame.ioにも対応している。高ビットレートの録画と管理に対応する「USB-SSD記録」が可能である。
S1RII、S1II、S1IIEは、外部SSDからCFexpress Type BまたはSDカードへの直接転送もサポートしており、現場での対応力を高めている。
モニターおよびファインダーは、3機種ともS1グレードのものが搭載されている。3.0型、約184万ドットのチルトフリーアングルモニターと、約576万ドットの高精細OLEDパネルを採用したリアルビューファインダーを備える。



シャッター閉幕システムは3機種に搭載され、レリーズ耐久回数は40万回である。シャッターユニットの構造を最適化し、高耐圧・高耐久のDCモーターを採用することで、高い剛性と精度を実現している。

ハイブリッドズームもS1RII、S1II、S1IIEに搭載されている。S1RIIは高画素機であるため、最大XSまで拡大した場合、4.2倍までのズームが可能である。S1IIおよびS1IIEは2420万画素であるため、最大で3.1倍のズーム倍率となる。

オリジナル映像と同時にプロキシファイルを記録することで、データ転送や編集などのポストプロダクション作業を効率化するプロキシ記録に対応する。録画中や録画待機状態を被写体や撮影者に知らせるためのフロント/リアタリーランプを搭載する。
新たな機能として、Bluetooth経由でのタイムコード同期が、S1IIおよびS1IIEで初期対応となる。S1RIIに関しては、ファームウェアアップデートにより対応予定である。
-10℃以下の低温環境での動作設計、40℃までの高温環境での動作試験済み、接合部、ダイヤル部、ボタン部のシーリング構造、独立した端子キャップと接点カバーによる防塵防滴性能、軽量かつ耐久性に優れたマグネシウム合金フレームの採用により、小型軽量ボディながら堅牢性を実現している。
縦位置・横位置どちらの構え方でも同様の操作性を提供するバッテリーグリップ「DMW-BG2」にも対応する。


電池2本使用時の電池寿命延長、本体電池とグリップ電池の使用・充電順序の変更、カメラ電源を切らずにグリップ内電池の交換が可能である。対応アクセサリーは、3機種同様に多岐にわたる。



